《ギャラクシーカップ準優勝》【ミッドレンジドラゴン】デッキ
2022年8月20日〜21日に開催された遊戯王ラッシュデュエル初の日本一を決める大会《ギャラクシーカップ》で石橋しゅう選手が使用し、準優勝した【ミッドレンジドラゴン】デッキについて解説出来ればと思います。
1.サイドありマッチ戦ルールの現環境考察
当初は最強バトルデッキで登場した業火の結界像が環境に与える影響が大きいと感じ、環境シェア上位にいたパラレルオーダーとサンメロのリーサルまでの速さが落ちると予想しました。
上記2デッキ相手に結界像を入れて試してみると案の定デュエルスピードが落ちていると確信が持てたのだが、数をこなしていくとサンメロデッキだけは結界像+罠1枚ぐらいなら踏み越えてリーサルしてくる試合が見受けられた。
メタ布陣を敷いているにも関わらず何故リーサルされるのかを考えると、前ターンからセットしている魔法カードをふんだんに使用して上から乗り越えてくるところがそもそもの強さの根源だと考察しました。
この事から結界像+罠の布陣だけでは勝つことが難しいと判断し、この布陣にプラスしてサンメロ側のセットされている魔法カードを破壊することが今期は1番重要だと思い(ついでに変な罠型のデッキも見れる)、結界像+罠+バック破壊を無理なく積めるデッキが勝てるデッキじゃなかろうか?と結論に至りました。
2.デッキ選定理由
考察した結論から現状圧倒的デッキパワーのサンメロを相手に戦えるデッキ候補を模索すると、私的にはサンメロ、竜魔、機械、ドラゴン、オーダー不採用のエクスキューティ軸が候補かな?と思いました。
・竜魔、機械
デッキスロットも多く全然戦えそうだと思ったが、とにかく採用できる最上級が軒並みライカット性能が低いのがネック。
チンタラしてたらサンメロに墓地肥やされてバウンスループorワンキルされる。
・エクスキューティー軸
回ると確かに強い動きは多いし多彩な最上級を採用できるのがメリットだと感じたが、正直な話しサンメロでも同じようなことができてしまうのでわざわざスピードの遅いこのデッキを選択する必要性を感じなかった。ただ特殊召喚なしであの展開力は魅力的だと感じる。
残りの択としてはサンメロの軍門に降ってミラーゲームを制するかドラゴンデッキで戦う選択肢しかないと感じ、ドラゴンデッキの構築において僕より構築力の高いプレイヤーは日本にはいないと自負があったことがドラゴンデッキを作る経緯に至りました。ドラゴンデッキって子供受けもいいしね。
3.デッキ内容
こちらが実際に石橋しゅう選手に使用してもらったデッキになります。
環境考察で述べた通り、結界像+罠+バック破壊を行う構想にするとこうなりました。
目を引くのはメインからバック破壊6枚体制なのと、シークレットオーダーが不採用なことかな?と思います。
プレッシャーオーダーというデッキを過去に僕が作ったことは純度の濃いラッシュ決闘者ならご存じかと思われますが、正直ブレ幅が大きいデッキなのとJUMPセットで墓地やフィールドのアタックボルケーノドラゴンを戻されると返しターンのドローの質が異常に低下する確率が高いため、今環境用に考える構想にはマッチしないので0から構築し直しました。
4.各採用カードの理由
モンスター(28枚)
・ゼロギアス
デッキの核その1。結界像の影響でデュエルスピードが全体的に落ちたことにより特殊召喚に頼らない単体カード1枚でのパワーが重要になると考え、ライフカット性能&モンスター除去力が1番高いこのカードを主軸にデッキを組みました。見た目も良い。3確。
・ドラギアス
サブエースその1。ゼロギの関係で最上級はドラゴン族固定のため、デメリットなしでのライフカット性能&モンスター除去力が1番高いこのカードを選定。ラッシュデュエルの顔。3確。
・レッドブート
サブエースその2。ドラゴンの苦手とする守備2500族の突破&墓地のフェニ執念最上級の回収&後半地味に効いてくる空中打点。ETEDも空中打点でかなり強く立ち回れる。弱い訳がない。唯一序盤に被ると弱いので2枚採用。
・フェニックスドラゴン
デッキの核その2。基本はこのカードでゼロギの発動条件を満たす。レッドブート、シードラゴンナイトで墓地サイクルして毎ターン手札に来る様にプレイしたい。3確。
・執念の竜
ドラギのズッ友。3確。
・βバーンドラゴン
下級、打点1400、空中打点持ち。サイドありマッチ戦ETEDありのルールで弱い訳がない。単体で最高1700ライフ持っていける&流行ってるデッキで守備1400以下の下級がいないのもいいところ。3確。
・天終の怪衣
フェニドラとレッドブートの択を増やすカード。下級でリリース要因になる&デメリットなしで質の高い墓地肥やしが出来る。強い。
初手でフェニドラと同時引きしてハンドに最上級がこなかった時の頼れる感は異常。3確。
・業火の結界像
特殊召喚しないデッキなので脳死3確。このカードのおかげでいろんなデッキに選択肢が生まれた。デッキパワーの高いサンメロ、パラオに刺さる。偉い。実装されてくれてありがとう。
・シードラゴンナイト
バック破壊6積みなので併用すると超強い。1番踏みたくない聖塔の危機、七宝船、ジャンプセット、魔法石の採掘等を割りたい。墓地のフェニドラを戻せるのも優秀。初手にはいらないので2枚採用。
・ザ・ファイアドラゴン
下級3枠余ったから入れたカード。ドラゴニックプレッシャーをサイドに入れたかったのでとりあえずドラゴン族の下級で選ぶと1番まともなのがこのカード。好きな1500バニラでいいと思うが野球対面でスピスタが貼られてたときにちょっと強くなるから炎属性で。
魔法(8枚)
・火竜の熱線
バック破壊していくコンセプトので3確。
・ゴーストサイクロン
バック破壊していくコンセプトなので3確。後攻初手で引くと超強い。墓地サイクルギミックも多いので追加効果も高頻度で発動できる。個人的に復帰してからの新カードで1番強い魔法カードだと感じた。
・守備封じ
ドラゴンの苦手な守備2500族を1枚で解決できるカード。1枠余ったので入れたが想像よりも強かった。
・死者蘇生
デッキコンセプトと1番噛み合ってるカード。状況に応じてサイドのミラフォと入れ替えてもよい。
罠(4枚)
・聖塔の危機
オーダー不採用のミッドレンジ寄りのデッキなので罠は必要。パラオ対面以外では1番腐らない罠。3枚積みたいがシードラゴンナイトが嫌なので2枚。
・酢酸のたまった落とし穴
これもパラオ対面以外ではほぼ腐らない罠。ロマピアメDポッタージャメイヴュフェニドラダックビルトレーロあたりに使いたい。2か1で迷ったが2でも腐らなかったので2枚採用。
サイドデッキ
・ドラゴニックプレッシャー
使いたい対面が限られ過ぎてて正直弱いが刺さる対面も確実にあるので採用。試合で1回、多くて2回使えれば十分なので2枚採用。
・トレジャードラゴン
プレッシャーから唯一アド回復できるカード。プレッシャーを入れる場合のみ結界像、怪衣とチェンジする。3確。
・トライアドドラゴ
このデッキだと結構使いづらいが結界像が刺さらない対面だと結界像とチェンジする。
一応アド回復持ち。たまに守備1300が強い時もある。3確。
・ミラギアス
展開力のあるサンメロ、パラオ対面のみで入れる。使えるとゼロギより強い場合があるがメインから入れるなら対面選ばないゼロギでいい。1枚採用。
・エンシェントアライズ
墓地から拾える苦手な守備2500族をド突くマン。対面によってドラギと入れ替え候補。
・バックビート
竜魔系や単種族対面で入れて使えると強い。
2枚はいらないので1枚採用。
・聖なるバリアーミラフォース
対面と先手後手かで蘇生と入れ替える。
サンメロとマキシマム以外の相手には入れてもいいかと思います。
各対面のサイドチェンジ例
・サンメロ
(先攻)
ドラギ1→ミラギ1
ゴーストサイクロン1→落とし蓋1
(後攻)
ドラギ1→ミラギ1
守備封じ→落とし蓋1
・パラオ
(先攻)
ドラギ1→ミラギ1
酢酸2→落とし蓋2
聖塔の危機2→バックビート1落とし蓋1
(後攻)
蘇生1→ミラフォ1
ドラギ1→ミラギ1
酢酸2→落とし蓋2
聖塔の危機2→バックビート1落とし蓋1
・8軸メタビ系
(先攻)
ドラギ1→エンシェントアライズ1
結界像3→トライアド3
(後攻)
守備封じ1酢酸1→プレッシャー2
結界像3怪衣3→トレジャー3トライアド3
・エクスキューティー系
(先攻)
結界像3→トライアド3
(後攻)
蘇生1→ミラフォ1
結界像3→トライアド3
・竜魔系
(先攻)
守備封じ1→バックビート1
(後攻)
蘇生1→ミラフォ1
守備封じ1→バックビート1
・マキシマム、その他地雷系
(先攻)
聖塔の危機2→プレッシャー2
結界像3怪衣3→トレジャー3トライアド3
(後攻)
聖塔の危機2→プレッシャー2
結界像3怪衣3→トレジャー3トライアド3
あくまで例なので対戦相手のデッキを見てどう変えるかの細かい判断と経験は必要。
ET・EDになりそうならバーン持ちを優先する。
5.デッキの改善点
ギャラクシーカップの動画を見てるとやはり守備2500族をセットされ耐えられてライフカットチャンスを逃してる盤面が多々見受けられました。
対抗札はレッドブート2枚と守備封じ1枚、サイドのエンシェントアライズの1枚を採用していましたがもう少し対抗札を入れてもよかったかな?と反省しました。
対抗札として採用圏内だと思ったカードが1枚ありまして、「ライトニングブレイバー」です。複数投入が望ましいかな?と思ってますがメインから入れるか?サイドに入れるか?何枚入れるか?何と入れ替えるか?と考えることがまだまだあります。
あと罠では「謎の手錠」の採用もありだと思います。ジャメイヴュが増えるのであればかなり刺さる1枚だと個人的には思います。
6.最後に
石橋しゅう選手とはラッシュデュエルにおいて師弟関係であり、僕がラッシュデュエルを本腰でやってた頃から慕ってくれてたうちの一人でした。(弟子は結構いたりします笑)
僕自身2週間前に(記8/23)ラッシュデュエルに復帰したのですが、それまでは別ゲーにハマってて全く触ってなかったのですが、しゅう君が全1を決める大会に出るとこのことで、言い方が悪いですがラッシュ界隈の為にいい意味で利用してやろうと画策し始めたのが復帰した理由です。
カードプールと予選の実績を見てるとおそらくサンメロ一色になる大会だと予想はついてて、せっかく公式公認の全国配信でラッシュデュエルが行われる大会なのに、サンメロミラーを永遠と見せつけられても初めて見る人は特につまらないだろうし、このゲームをやってくれる気にならないだろうと予想してました。
このことからサンメロ以外の選択肢でなんとか全国配信(ベスト4)にまで持ってけるデッキの作成と、使いこなせるプレイヤーの捜索が必要でしたが、運良く弟子のしゅう君が出場選手だったことと彼自身サンメロで出たくなかったみたい(予選サンメロ使ったくせに笑)だったので、彼しかいないと思ってこのデッキを託し、彼と一緒にラッシュ界隈では名のあるプレイヤーたち相手にデッキ調整&ガチデュエルを挑み続けました。
結果を見ると準優勝で、配信でも罠戦術とゼロギアスからのライフカット戦術で見てくれてた人たちを楽しませれたかな?と思い、託したのがしゅう君で正解だったと感じました。デッキを作ったのは僕ですが、闘って結果を出してくれたのはしゅう君の努力の賜物だと思います。
しゅう君お疲れ&盛り上げてくてれありがとう‼︎
長々とここまで閲覧していただきありがとうございました。
お前誰?って方も多いと思うので、軽く僕自身の実績を載せておくので興味あれば見てみてください。
・第6回マキブラ杯優勝(減俸ゼロギ作成)
・濃厚グランドラ(野球アグロ)作成
・第1回ユトリ杯2位(プレッシャーオーダー作成)
・第10回マキブラ杯2位(プレッシャーパラレルオーダー作成)
・啓示コネクション作成
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