断るのが苦手

仲介業者へ契約に行こうと支度をしている最中、仲介業者から紹介された引越し業者から確認の連絡が入った。
元々他の業者にも見積もりを頼んでから決めると言う話で、その確認が今日だからだった。
契約で店舗に行った時にさりげなく引越し業者に断りを入れて貰えないかと頼むつもりだったが、やはりそう上手くはいかない。

他の所に決めてしまったと告げる事がとても心苦しい。相手方も決めた先は幾らだったのか、もう契約してしまったのかと聞いてくる。
実際の量を見ていないとしても良心的な価格を提示してくれていた業者を断る事は気が重い。実際に見た上での見積もりだったならばまだ検討の余地もあっただろう。

断るという事が昔から苦手だった。今回の退去連絡に似ている。
心苦しい事と、そんな思いまでをして解約しなければならないのかという事が面倒臭い。だからこそ今まで引越しもせずに長く暮らしていたのだ。

相手は仕事。客が満足出来なければ断られる事だって大いにあるだろう。だからこそ自分が断れば営業成績や売り上げに差し支えてしまうのかもしれないと考えてしまう。