はじめてのおつかいinTOKAI

生まれてこの方ひたすら田舎で育ってきた私。
(それなりに店もあるし道路もしっかりしてるから田舎と言いすぎるのも良くないかもしれない)

本日都会に赴き、はじめてのおつかい(就活)を敢行した。タイトルのTOKAIは、「都会」である。
都会に出向くことなんて正直まったくないし、ライブも普段は友達とすぐに合流するから「独り」ということがまずない。

まず恐ろしいのは、モバイルSuicaなるものである。定期もICカードを使っており、最近姉の勧めでモバイルSuicaを入手した私にとって、非常におっかないものだった。なんでかざしただけで金払えんの?
しかも、何故かアレ、チャージができない。クレカはなんか連携させんの怖いし、そのほかを調べても調べても、出来ない。それはそうなのだ。そもそも田舎にはチャージ専用機械がないんだから。

結局新幹線は切符を購入し、入場。なんだかんだで都会に行けることにワクワクしていた。
だがしかし、またすぐに恐ろしいものを体験。

人が、多い。
四方八方、人、人、人。

しかも歩くの速いし初動がもう違う。こんなとこ歩いててごめんなさい……。だいぶ怖かった。田舎にはない殺伐とした空気があるというか。考えすぎなのは分かってるんだけど。

そんなこんなでなんとか到着。
そもそもここへ来た目的は就活。余裕を持って来たから時間もある。なぁんだ都会、そこまで大変じゃないじゃん!
しかし、そこで私は気づくのである。

え……?提出物、履歴書……?

まさかの失態である。昨日持ち物バカほど確認したのに。なんでいちばんだいじなものわすれんだよ。バカ。
タイトルに戻ろう。「はじめてのおつかい」
そう。これは、都会で初めての1人お買い物、「履歴書」である。
泣く泣く金を出し、履歴書を購入。証明写真も購入。全部うちにあるのに。私の優雅なお昼は虚空へと散っていった。

全て購入したのち、スタバで履歴書記入。購入した履歴書には計3枚である。
1枚目。取り出して机に置いた瞬間、前の人がこぼしたコーヒーがじんわり。ハイオワリ。
2枚目。めちゃくちゃ真剣に丁寧に書いたのに見直したら中学校入学年が2020年。大学生になる頃には2023年越しちゃってるのである。お前今何歳だよバカ。
こうして2枚を無駄にし、なんとか3枚目で提出できそうなものを完成させた。スタバで誰よりも優雅に過ごせない人間がいるとしたら、それは私である。

就活はまぁ、割愛し、ここからが都会に来た醍醐味。いろいろ見て回ることにした。
場所はどうせ分かってしまうだろうが、伏せさせて欲しい。

まず、とんでもない書店の量。五歩歩いたら本屋。こんなに連なることあるんだ。保育園の頃から本と生きてきたと言っても過言ではない私にとって、本当に幸せな空間だった。なんでもある。古典、文芸、古文に関する論文……何から何まで揃っていた。子ども向けの本、中国系の本、韓国の本、本屋が多い分、ジャンルで絞っている本屋もあって、非常に面白かった。御札みたいになんか貼ってあるとこもあった。あれは普通に怖い。

数歩歩いては別の本屋に入り、目ガンギマリで本を眺める私は、はたから見たら不審者そのものだっただろう。ごめんね皆様。

古本が多く、年季の入った香りを味わっていると、そろそろ新刊にも手を出したくなる。そう考えると、立派な書店が手招きしているのだ。卑怯である。入らざるを得ないだろうが。
個人的な見解ではあるが、都会は品揃えも非常に良いように感じる。書店員のバイトをしている私でも、全然知らない本とかある。これは業務を怠っているからだろうと言われれば、まぁ、すいませんとしか言えないのだが、あくまで個人的には、そう思う。

あと、雑誌。雑誌が10冊も積まれてんのとかあんま見たことない。え、そんなに買う?みんな?まじで?と思いつつ、まぁ、人多いし買うだろうなと納得した。

都会の本屋から幸せを頂いた私は、帰るべく駅に向かう。しかしここでも、はじめてのおつかいで毎回と言っていいほど起こる問題が発生する。

どこから来たかが分からないのだ。

そりゃそうである。全ての本屋に入り、じっくり見たあと、またすぐ次の本屋に入る。多分一回見たところももう1回入って楽しんでるから道を全く覚えていないのだ。都会では致命的なミスである。そして私は地図が読めない。本当に自分のアホさを実感した次第であった。
ここで都会の恐ろしいところ第3弾。道行く車が左ハンドルだったのである…..!まじでビビった。(これに関してはさすがに偶然だし、車のドアに削られた痕があったのは見なかったことにした。)
そんな時の田舎にもあるチェーン店の安心感と言ったらない。ありがとうドトール。

瀕死の状態でなんとか駅に戻ってこれた時には、ヒールを履き潰した足は限界突破していた。土踏まずじゃなくて、なんかこう、土踏んじゃってるところ、めちゃくちゃ痛かった。インディージョーンズよろしく、石が飛出たオブジェクト?みたいなちょっと夜は歩きたくないなと思う階段を通り、無事に大きい駅に戻ってきた時は泣くかと思った。
都会って毎日こんなサバイバルしてんの?大変だね。

そんなこんなで、私のはじめてのおつかいは終了した訳だが、今回学んだことは以下の点である。
・履歴書等の提出物は1週間前からひたすら確認しろ
・スタバの机は必ず拭いてからなにかに取り組め
・地図は読めるようにしろ
・というかまず来た道を覚えておけ
・困った時はチェーン店

そもそもこれらは田舎でも常識であるが、都会に出なければ痛い目に遭うこともなかったということで、良い学びをしたわけである。

来年からは都会に出れたらいいなと思いつつ、今帰宅しながら田舎の景色に安堵している。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?