オールイン零龍(闇単ギャスカ零龍) 12/22 心斎橋CS 2位 解説
・はじめに
※自発的にこういったものを公開するのは初めてです。拙い表現等あるかもしれませんが、ご理解の程、よろしくお願いします。
おそらくこれを読みにきて下さった方の中には、初めましての方がほとんどだと思います。
初めまして、
φすとーむ(Twitter:@mj_storm_owaowa)と申します。
お久しぶりの方はお久しぶりです。
初めましての方の為にも少しだけ自己紹介をさせてください。
・活動地域:京都府を中心に関西圏で活動
・主な戦績:
全国大会2016 革命ファイナルカップ Aブロック 2位
第12回スキップCS 2位
第31回心斎橋CS 2位 etc.
・第2期デュエル・マスターズ認定ジャッジ
・所属グループ:マラかっち
最近は、プレイヤーとしての活動はあまり精力的にはできていませんが、そんな中先日の心斎橋CSで2位となりました。
ここでは、その時使用した今話題のアーキタイプ、オールイン零龍(通称:ギャスカ零龍:以下[このデッキ]とする)についてまとめました。
つらつらと書き連ねているためかなり長く堅苦しい文章ですが、気になる方に少しでも伝われば幸いです。
・使用リスト
〇メイン
4 x 怨念怪人ギャスカ
2 x 死神術士 デスマーチ
2 x 堕魔 ザンバリー
4 x ブラッディ・クロス
4 x 虚像の大富豪 ラピス・ラズリ
4 x ステニャンコ
4 x 暗黒鎧 ザロスト
4 x ビックリーノ
4 x 暗黒鎧 ダースシスK
4 x 卍∞ ジ・エンデザーク ∞卍
4 x 偽りの名 ドレッド・ブラッド
〇GRゾーン
2 x ダラク 丙‐二式
2 x オーマ 丙-二式
2 x シニガミ 丁-四式
2 x ロッキーロック
2 x ツタンメカーネン
2 x バルバルバルチュー
〇零龍
1 x 滅亡の起源 零無/零龍
・デッキの動かし方
このデッキは、高速で零龍卍誕し、殴り勝つデッキです。そのため、全ての零龍星雲の条件を満たす必要があります。
改めて、それぞれの儀の条件、効果を確認しましょう。
このデッキでこれらの条件を達成できうるカードは、以下の通りです。
〇手札の儀:ギャスカ、ラピス・ラズリ、ザンバリー、ダースシスK
〇復活の儀:ステニャンコ、ザロスト、ビックリーノ、ダースシスK、ジ・エンデザーク、ドレッド・ブラッド
〇破壊の儀:ステニャンコ、ビックリーノ、ダースシスK、ジ・エンデザーク、ドレッド・ブラッド、墓地の儀
〇墓地の儀:デスマーチ以外のメインのカード、ダラク、シニガミ、復活の儀
これらを駆使して卍誕を目指します。
最低限目指す状況としては、ターン終了時に効果処理が全て終わった時点で以下の状況が多いと思われます。
手札 0
残りの儀:破壊、墓地、復活(達成していても良い)
場 2体(GRクリーチャー1、クリーチャー1)
墓地 4以上(復活の儀達成しているなら6以上)
墓地のカードの中に、
ステニャンコ
+ジ・エンデザークorドレッド・ブラッド
+ブラッディ・クロスorダースシスK
もしくは
ジ・エンデザークorドレッド・ブラッドから2枚
+ザロスト(or場にいる3体目のクリーチャー)
+ブラッディ・クロスorダースシスK
この条件を満たせば、少なくとも零龍卍誕ができる状態になります。
この状態にした後、帰ってきた自分のターンで卍誕しますが、少し複雑なため墓地の内容が前者に当てはまるパターン(ステニャンコ、ドレッド・ブラッド、ブラッディ・クロス+α)で簡単に手順を記しておきます。
(尚、ここで説明する手順はあくまで一例です。他の手順を踏んでも卍誕できるので、気になる方は実際に回して確かめてみてください。)
1.アンタップ後、墓地のステニャンコとドレッド・ブラッドを使用宣言
2.ドレッド・ブラッドを解決。場の2体を破壊し、墓地から場に出す。ここで復活の儀が残っているならば、達成し解決。山札の上から2枚を墓地に。(この時点で墓地6)
3.ステニャンコを解決。ドレッド・ブラッドを破壊し、墓地から場に出す。この時点で破壊の儀が達成。効果により墓地からブラッディ・クロスを回収。(この時点で墓地5)
4.ターン開始のドローをし、ブラッディ・クロスをプレイ。ここで墓地が8枚になり、墓地の儀達成。零龍卍誕。
こうして卍誕した零龍でワールドブレイクを通し、追加の打点があればそのターン中に、無ければ次以降のターンで、なるべく早いフィニッシュを目指します。
理想の打点数は零龍+2打点です。
もし、卍誕ができないとなると、盤面にクリーチャーを並べて殴っていくしかなくなります。なので最低限卍誕できる状況を把握し、それに向けてカードの選択を行いましょう。
・採用カード解説
※リストの順番とは異なる順番で解説しています。
〇滅亡の起源 零無/零龍
このデッキのコンセプト
対面のアーキタイプによっては卍誕させるタイミングを選ぶ必要があったりしますが、基本的には見えているカードで最速で卍誕できるプランを見据えます。
それぞれの儀は、達成が任意なので、複数のルートを見据えることも可能です。1番勝ちに繋がるルートを見据えましょう。
〇怨念怪人ギャスカ、虚像の大富豪 ラピス・ラズリ
このデッキのキーカード群その1
達成しないとやっていけない手札の儀を1番簡単に早く達成できるカードです。このデッキは高速でそれぞれの儀を達成させなければいけないため、手札の儀を達成するためにはこれらのカードは必然です。
基本少なくともどちらか1枚は引きたいため、個人的には、よりコストの低いギャスカは4確、ラピスラズリは3〜4で要検討です。
〇ステニャンコ、 卍∞ ジ・エンデザーク ∞卍、偽りの名 ドレッド・ブラッド
このデッキのキーカード群その2
墓地からの起動により、破壊の儀、復活の儀を達成するためのカードです。
これらから基本2枚を墓地に落とさないと破壊の儀はほぼ達成しないので、個人的には、取り回しのよいステニャンコと、GRによってリソースを増やせるジエンデザークは4確、ドレッドブラッドは3〜4で要検討です。
〇ビックリーノ
墓地から起動して出てくるカード
基本的に最序盤は、アグロでもない限りクリーチャーは出てこないことが大半なので、墓地に落とせればこのカードは簡単に出てきます。それによって、復活の儀を先に達成することができます。
これらより、このカードには、
「墓地のリソースを卍誕前のターンに、場のクリーチャーを卍誕前に増やしておける点」
というメリットがあると大きく挙げられます。
墓地のリソースを卍誕前のターンに増やすことで、卍誕できる可能性と卍誕後の状況がさらに良くなる可能性が高くなり、場のクリーチャーを増やすことで卍誕後にジャストキル以上の打点を作れるようになります。
墓地にカードを積極的に落としていくこのデッキと相性は良く、しっかりと勝てる可能性を高めてくれるカードなので今回4枚採用しました。
しかし、このカードの性質上、強制蘇生により墓地の儀の達成を阻害してしまう事があります。
また、ST持ちのカードをプレイされるだけで破壊してしまう性質も、破壊の儀に貢献するとはいえ扱いづらいため、採用は要検討です。
〇暗黒鎧 ザロスト
墓地から起動して出てくるカード
墓地から簡単に出せるため、場のクリーチャーを卍誕前に増やせるというメリットはビックリーノと同じですが、ビックリーノと違う点がいくつかあります。主には、
・ブロッカーであり、殴れない。
・自ターンの開始時に、盾を1枚墓地に置いて出る。
・自壊効果はない
という点が挙げられます。
ビックリーノと比べると、場に出すことで失われる墓地のリソースを補填でき、自壊はしないので取り回しはよいです。
出てくるのが自ターンの開始なので、卍誕前のターンに墓地のリソースを増やすということがこのカードでは間に合わないケースがありますが、その点は後述するザンバリー、ブラッディ・クロスでかなり緩和しているので、総合的に見て十分採用していけるカードと考えました。
打点を残す意識は強く持っておきたかったので、ビックリーノとあわせて4枚採用しましたが、環境によって盾が減るデメリットが響く事もあるので、要検討です。
〇ブラッディ・クロス
墓地を増やすカード
墓地の儀を高速で達成するためには、低コストで墓地が多く増やせるカードが必要だと思い、探した結果これとダースシスKが1番取り回しが良かったので採用しました。
採用枚数が揺れているカードではありますが、個人的には、「ギャスカ、ラピス・ラズリの前に、墓地のリソースを広げられる点」と「ダースシスKと合わせて手札を0にできるルートがある点(後述)」によってさらに卍誕できる可能性を大きく高めてくれるカードである為、4確だと思っています。
しかし、カリヤドネループのようにブラッディ・クロスが打ちにくい対面があるのも確かな為、要検討ではあると思います。
〇堕魔 ザンバリー
手札を1枚墓地に落とす1コスト5000のブロッカー
性能の面では、ギャスカ達と比べると心もとないものですが、「ダースシスKと合わせて手札を0にできるルートがある(後述)」ことと、「ザロストのラグを緩和する」ことができる点で卍誕に貢献できます。
ちなみにザンバリー+ダースシスK+ステニャンコ+ジエンデザークorドレッド・ブラッドで先手に確定で2t卍誕できます。覚えておいて損は無いです。
殴り返されそうな対面に対して、余裕があれば破壊の儀で回収して立てられるブロッカーとしても有用である為、採用しました。しかし、単体性能がそこまでいい訳でもないので今回は2枚に抑えています。要検討です。
〇暗黒鎧 ダースシスK
全ての儀を達成することのできる性能をもつカード
色々と小ネタを抱えたカードですが、このデッキでは主に墓地を増やすカード、手札を減らすカードとして運用することがほとんどになります。特に、このカードのおかげで手札を0にできる実用的なルートが増え、手札の儀を達成しやすくなっていることが大きなメリットです。そのため、4枚は入れておきたいと思っています。
以下にいくつかルートを記しておきます。覚えておきましょう。
・先手(対面零龍なし)
1tザンバリー+ダースシスK
1tブラッディ・クロス→2tステニャンコorザンバリーorデスマーチ+ダースシスK
1tブラッディ・クロス+1tビックリーノor2tザロスト→2tブラッディ・クロス+ダースシスK
・後手(対面零龍なし)もしくは先手(対面零龍あり)
1tブラッディ・クロス→2tザンバリー+ダースシスK
1tブラッディ・クロス+1tビックリーノor2tザロスト→2tザンバリーorダースシスK+ダースシスK
1tザンバリー→2tステニャンコorデスマーチorブラッディ・クロス+ダースシスK
2tステニャンコ+ダースシスK×2
・後手(対面零龍あり)
先手(対面零龍なし)の各ルートに、どこかでダースシスKかザンバリーを追加でプレイ
また、オーマが絡む際に墓地か場にダースシスKがあれば、墓地のドレッド・ブラッドかジ・エンデザーク1枚から破壊の儀を達成することができます。たまに見かけるのでこれも覚えておいた方がいいです。
復活の儀も、もう1枚のダースシスKが墓地にあれば達成出来ますが、蘇生は強制なため気をつける必要があります。
〇死神術士 デスマーチ
最も軽い墓地進化クリーチャー
その性質から、ダメ押しの追加打点用のカードとして2枚採用しました。
墓地の儀を余裕で達成した時に、破壊の儀で回収したり、トップやGRクリーチャーの効果で引くことで1打点追加できます。そのため、基本的に卍誕直後にしかプレイできるタイミングが現れないため、採用するなら2〜4枚で要検討です。
・GRゾーン
卍誕前に少なくとも1回はGR召喚するため、
墓地を増やせるダラクとシニガミ
ダースシスKやデスマーチなどを回収できるオーマ
実質2体となるロッキーロック
墓地の儀で回収したギャスカやラピス・ラズリで墓地を増やして墓地の儀を達成できるルートとなったり、デスマーチやダースシスK、ブラッディ・クロスを引く確率を上げるツタンメカーネンとバルバルバルチュー
上記のように、卍誕後の状況を良くするカードをそれぞれ2枚ずつ採用しました。
バルバルバルチューに関しては、盾回収が裏目に出るケースが少なくないため、後述する補充 CL-20の方が良いと思います。
想定する対面やメインの内容によって、オーマ、ツタンメカーネン、バルバルバルチューは要検討するべきです。
・検討したカード、検討してないが検討してもよいと思ったカード
〇一なる部隊 イワシン
直前まで入れていたけど、抜くことにしたカード
どこからでも墓地に置かれるだけで1ドロー1捨てができる、墓地をリソースとするデッキにはありがたいカードですが、個人的にはあまりこのデッキには採用したくないカードです。
というのも、他のカードを絡めないと使えないカードであり、水文明のカードであることが大きな理由の一つです。
このデッキは、基本的に1,2マナしか埋めないため、必然的に水文明であるこのカードを埋められる余地がほとんどありません。
そのうえ、手札が0にできる手段があり、墓地に落としておきたいカードが手札に多いと、それらのカードはマナに埋められなくなります。相当手札が良ければ、イワシンがなくても先手1t目をノーチャージでエンドする場合もあるくらいで、墓地に落としたいカードがメインの半分を占めていて、墓地の儀を達成させるために墓地に落として破壊の儀で回収したいカードもあるため、イワシンより優先してマナにおけるカードはとても限られてしまいます。
どれかを犠牲にして上から引くことに賭けたとしても、当然裏目を踏むことが多いため、イワシンを優先してキープすることは、埋められるカードがない限りは敗北に繋がりかねない悪手なはずです。
「上のようなケースは比較的起こりにくいし、イワシン取ってるなら仕方なくない?」
イワシンを採用している方でそう考える人も少なくないと思います。しかし、もうひとつ気にかかる点があります。
それは、デッキ自体の安定性です。このデッキは、メインが墓地に落として使うカードと、手札を墓地に置いて手札の儀を達成するためのカードの大きく分けて2種類で根幹を成しています。もちろん、それらのカードを減らすことはデッキ自体の安定性を損なうことに直結します。
今回のリストの中で、それらのどちらにも該当しないカードはデスマーチとブラッディ・クロスですが、デスマーチはともかくとして、ブラッディ・クロスに関しては手札から使う余地がイワシンよりも明確にあり、前述したダースシスKが絡んだ手札を0にできるルートがあるため、それらを踏まえて手札を0にするためのカードとして計上できます。そうなると、積めるスロットがデスマーチの2枠しかありません。
実際、リストを確定させる直前まではデスマーチをイワシンにしていましたが、2枚だけならバリューが不安定なイワシンよりバリューが明確なデスマーチを取る方が目的が明確だということで最終的にデスマーチにして出ました。
墓地の枚数を増やすのには適していますが、バリューが不安定な部分もあり、墓地を増やせるカードは他にもあるため、個人的には優先して取るかと言われると怪しいカードとなりました。
〇暴毛猫 ギリゾンビ
蘇生につられて蘇生する殴れるブロッカー
ターンの終わりかつ自身だけでは蘇生できないため、基本は卍誕後に場に出ます。そのため、卍誕前のカードより、デスマーチと同じく卍誕後のカードとしての採用になります。
デスマーチと違って即時打点にはなりませんが、卍誕後であれば、簡単に場に出し続けられるため、ブロッカーが重要になってくる対面を強く想定するなら、数枚採用してもいいかなと思います。個人的には、ブロッカー運用するならデスマーチよりも強いと思います。
〇轟轟轟ブランド
おなじみお手軽SA2打点クリーチャー
手札を0にしつつ場が増えるので、噛み合っていそうですが、他のカードを絡めないと使えない赤単色のカードである点でイワシンを不採用にした理由の1つと合致しているように、優先してキープできるカードでははありません。それに、そもそも手札を1にするケースが稀なため、今回は不採用としました。
ただし、卍誕が出来なかった際にクリーチャーを並べて殴らざるを得なくなった時には重宝したので、環境やメインの内容次第では検討してもいいかもしれません。
〇失罪 モグニ否フ、 大罪より生まれし果実
1コストでGR召喚できるカード
GRの出目によっては卍誕前のリソースを伸ばせるカードになるので、ギャスカやラピス・ラズリ前に墓地のリソースを増やせるカードが欲しいのであれば、ブラッディ・クロスの5枚目以降の感覚で採用しても良いと思います。今回はデスマーチを優先したため、不採用となりました。
〇斬罪 シ蔑ザンド
ドゥポイズみたいにもなったり、デスライオスみたいにもなるカード
起用するなら、大罪を使用してドゥポイズの要領で破壊の儀を達成するため、もしくはジ・エンデザークから蘇生して破壊の儀を達成させるためのカードとして採用を検討されるでしょう。
しかし、基本的に手札の儀を達成させる前に使うことがほとんどのため、卍誕するターンが1t遅れてしまいます。
このデッキにとって相手に3t目を渡す行為は、メタカードを打ち込めたり、3キルを仕掛けられるマナ域に到達させる非常にリスクの高い行動です。それ故に、ドゥポイズ、学校男のような破壊の儀を達成させるためだけのカードは基本全て不採用としました。
しかし、その中でシ蔑ザンドだけは盤面に少なくともエンド時まではクリーチャーが残る状況がある事から、ダースシスKを絡めることで手札を0にするルートを増やせるため、検討してもいいかもしれません。
〇ねじれる者ボーン・スライム
1コストの殴れるブロッカー
殴ると自壊する効果を持つため、ジ・エンデザークとドレッド・ブラッドと合わせて破壊の儀を達成しやすくするカードです。
しかし、それで破壊の儀を達成する場合、破壊の儀で回収したカードはそのターン中にプレイできず、ボーン・スライム自身を打点として計上できませんので気をつける必要があります。
感覚としては場に出しておくステニャンコみたいな感じの採用枠になると思われます。ブロッカーである点もいいですが、手札がある程度強くないとプレイしてもあまり強くないため、個人的にはステニャンコの方が取り回しが良いと感じたので、採用するなら5枚目以降のステニャンコという位置になります。
〇ルソー・モンテス/法と契約の秤、夜更人形ジェニコ
ザンバリーと同じく手札を1枚減らすカード
基本的にコストが軽いザンバリーがあるため、5枚目以降のザンバリーとしての採用を検討されることがあると思います。
今回に関しては、ザンバリーを4枚も積まなくてよいとなったため、不採用となりました。
〇ジョラゴン・リロード
1コストで1ドロー1捨てするカード
やっていることはイワシンと同じですが、あちらと違い能動的に使える1コストの呪文であるので、ダースシスKと合わせて手札を0にできるカードとして計上できます。
ブラッディ・クロスと比べると、墓地の増え方、無色という点から心もとなく感じますが、プレイする上では無色である点は不自由はなく、自分で落とすカードを選べる点においてはブラッディ・クロスに勝る場合があります。
このカードはまだ試していませんでしたが、検討する余地は十分にあると思います。
〇浸透 DS-10、催眠の意志 レンブラ
前者はブロックされない、後者は自身がタップした時相手のクリーチャーを1体タップするGRクリーチャー
このカードを検討した理由としては、このデッキがチャンプブロック(バトルに勝てないブロッカーでブロックすること)で凌がれやすいという点が気になったためです。
今回に関してはこれもイワシンと同じく直前まで入れてましたが、環境初期であるため、こういった弱い部分を数枚のカードで対策するよりも、自分のコンセプトを直接支えるカードを取った方がいいと考えたので、これらの代わりにツタンメカーネン、バルバルバルチューを採用しました。
環境次第で採用してもいいと考えています。
〇ポクタマたま、トムライ 丙-三式
言わずもがな知れ渡っている墓地メタ
意識するとなると、主にはミラー、カリヤドネループでしょうか。
めくるだけで、不利状況を有利に変えるカードなので、環境次第では採用の余地はあると思います。
〇補充 CL-20
離れた時に1ドローするGRクリーチャー
今回に関しては、バルバルバルチューをデメリットのほとんどないこのカードにするべきでした。
デメリットを挙げるとすれば、破壊しなければ効果が発動しないため、効果を発動させようとすると墓地が増えない部分ですが、ドローをしなければいけないというシーンに出会うことが稀なため、このデメリットは些細なものとして捉えています。
〇ドドド・ドーピードープ
2打点高パワーであり、殴る時に手札を2枚捨てるGRクリーチャー
2打点をもつGRクリーチャーは、卍誕出来なかった際に殴るしかなくなった時に重宝しますが、そういったシーンはあまり遭遇しないため、優先度は低めです。
個人的には、卍誕できない確率はかなり低いので、そこの補填をするよりも少しでも卍誕できる可能性を上げた方がより現実的だと思います。本当に卍誕できない時は殴るしかないと割り切っていいレベルです。
そんな中、このカードは手札を捨てられるため墓地を増やせるため検討しても良いと思いましたが、発動できるタイミングにはほとんどの場合、既に卍誕しているためこのカードで増えた墓地はほとんど意味を成しませんので、不採用としました。
〇バクシュ 丙-二式
離れた時にお互いに手札を切るGRクリーチャー
このカードも一見噛み合ってそうに見えますが、GRクリーチャーを出した直後、ほとんどの場合自分の手札は0です。そのため、このカードの効果を有効に活用することがないため、不採用としました。
・意識すべき対面へのアプローチ(※情報不足の為、随時更新予定)
このデッキは2、3ターン目にワールドブレイク+αを仕掛けていきます。その為、シールドが強くてダイレクトアタックができず、返したターンに致死打点を組まれたり、即時コンボやループに入られたりする可能性のあるデッキに対しては基本は5分〜不利を強いられます。それに当てはまる代表的なアーキタイプは以下の通りです。
〇vsシータミッツァイル
ダイレクトアタックできず相手に3t目を与えると、致死打点が飛んでくる可能性が高い対面
取っているトリガーによっては、3ターン目を与えても何とかなったりしますが、りんご娘はさんにんっ子や灰になるほどヒートのように、打点を止めつつ盤面を作ってくるトリガーは危険なため、それを踏まえて可能な限り相手の打点の要求値を上げましょう。
特にザロストの使用、破壊の儀の回収は意識するべきです。
〇vsカリヤドネループ
受けられた返しにループまで持ち込まれる可能性がある対面
意識するべきは、相手の墓地の枚数です。墓地に呪文が4以上あれば、パーフェクトウォーターがトリガー化するため、基本的にブラッディ・クロスは打たない方がよいです。どうしても打たないと卍誕できない場合は、可能な限りジャストキル+αの打点を並べてお祈りするしかありません。
2ターンのうちに相手の墓地に呪文が4枚以上ある状況になるにはそれなりに要求値が高いため、そうならなかった場合は勝てる可能性が高くなります。
〇vs赤青覇道
トリガーで止められてダイレクトアタックができず、返しのターンにフレア覇道からマンガノキャッスル等の致死打点でやられる可能性がある対面
あまり考察が進んでいないため未知数ですが、盤面に零龍かステニャンコのみの盤面であれば、フレア覇道をケアできるので、できる限りそれを意識したいです。
・あとがき
当記事を読んで頂き、ありがとうございます。
1ヶ月以上前に零龍の情報が出て少ししてから、殿堂ゼロで大暴れしそうという情報を目にした時、「殿堂でも強そうかなぁ」と興味本位で少し回してみた結果、殿堂環境でも高確率で3t目に卍誕することが分かった事がきっかけでこのデッキを考察していました。
インパクトもさながら、ほぼ自分のみで完結する超速コンボデッキのため、対面練習はほとんど要らず、多数の試行を重ねることができました。おかげで、エリア戦でピリピリしている中の知り合いに申し訳なく頼む必要がほとんどなく考察はすすみ、持ち込むには十分なまでに仕上がりました。新時代の高速デッキとして、おそらく環境の片隅にチラつくくらいのポテンシャルはあると思います。
私の中では「環境初期は高速デッキが強い」というある種のジンクスみたいなものが根付いており、このデッキがそれを実行するに十分値したものだったので今回持ち込むことに決めました。1月からは新殿堂が施行され、また環境が変化することが予想されます。新殿堂後の使用デッキに悩んでいる方は、1度このデッキを回してみてはいかがでしょうか?
・データ:戦績詳細
ちなみに、全試合3t目までに卍誕し、ジャストキル以上の打点を作って殴っています。
本戦2回戦〜決勝までは、いずれも2tキル打点を生成しましたが、決勝ではそれを止められ、返しのターンに1本スコーラーでEXターン2回取られて負けました。カナタさん強すぎ。
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