Dead or AliCe「It Happens All The Time.」の感想本文(展開記載あり)

先日遊ばせてもらったDead or AliCeシナリオ「It Happens All The Time.」のリプレイをGMのさかなさんが作成してくれました。
なので、思い出しながら感想をつらつら書いていこうと思います。
※この記事には、当該シナリオの展開等について記載が含まれますので、未プレイかつ将来プレイ予定の方はお気を付けください。

自PCであるダザックについては前の記事で人となり的なものを書いてあるのでよろしかったらどうぞ。





改めて読み直してみると、色々こみ上げてくる熱いものがあります。さめやらぬ。

1.導入について
ロール重視シナリオだししっかりと転がっていくぞと意気込んでました。年数だけは定期とかAPゲーで重ねて多少見てもらって愉快に転げられるようになったかなと思ってましたが、まあ全然で。
GMの意図を読めず(読まず)無駄に長引かせるような行動をとってしまったと反省。
でも初手裁判始まるとは思ってなくてぇ…裁判はお茶会のあとってぇルールに書いてあったからぁ……。
裁判は手ほどきを頂きながらなんとか時間かかってもやらせてもらったのでありがたかった。なんせココフォリアも初めてだからすべてが手探り。お手数をおかけしました。

展開に関してはのっけから重苦しくて、これが堕落の国かぁ…結構栄えて……栄えてない。乾いている、全てが……すべてが乾いている……。
現れた可愛い女の子(炉さん)は襲ってきた女の子を躊躇なく燃やすし、どうなってんだここは。おい帰らせろ……!
はじめてのDoAということもあり、この辺りは完全にPCと同化していました。いや付属のサンプルリプレイは読んだりしてたけど…!

2.お茶会ラウンド1
終わってる村についた。寒村も寒村ですごい。空っ風を感じる。西部劇のアレも転がってこなさそうなぐらい。
炉さんにこの世界のことを教わりながら入村。色々話していると亡者が出たぞ!てなもんで、イベントだ!と勇んで向かったら、出てきたのが

こわ

こわ……こわ。亡者ってゾンビみたいな感じとかそんなじゃないの。化け物じゃん。と言ってたら色々がいると教えてもらいました。色々が過ぎる。
血がワインだったり、これを食べると聞かされたり、恐ろしいところ……となってた。
ここで、うまいこと化け物を倒せたら、勇者願望を舐められてダザックのなんかそういうところが刺激されてちょっと良い気になってしまう。でもこれは仕方ないですね。感謝されるというのは誰しもがうれしい。
逆に舐めが失敗してたらどうだったんだろう、なんか自嘲的なことを言って眉潜めながら勝手に曇ってたんだろう。拗らせおじさん。

そこから少し時が過ぎる。
ダザックは気をよくしたのでうまいこと村をいい感じに守れるようにするために色々やっていたようです。まあ資材が全然ないのでなんもできないんだけど。そんな中で末裔の少年になつかれていました。
剣とか戦う術とかをちょろっと教えたりなんだりして。
ただ本人は、そうすることで少年を死地に誘うことになるのでは、と懸念を持っています。でもそれでも、村が、救世主の手によらずとも亡者に抵抗できるようになれば、このどうしようもない荒野にあっても、生存が見込めるようになるのではないか、心構えは自分が教えればよい、戦い方も、と思っていた節があります。若干の思い上がりがあります。猶予が過ぎたらどうなるか分かったものではないのにね。
1週間、炉さんと過ごしたわけですが、話は色々したりしたんでしょうが、育ってきた環境が違うから、案外一緒にいた時間は少なかったかもしれない。
で、今はダザックの手番なんですが、この疵を抉るか舐めるかを仕掛けるタイミングって思った以上に手探りになるというか、すごく難しいんだなぁ……というのがよくわかりました。
全然、どう展開したらいいか、わからない!となって、大分エスコートしてもらった感があります。これは完全に場馴れの差ですね。さすがだ。
結局炉さんの「選ばれたくない」という疵をなめることにしたんですが、成功はしたけど急性な感じは否めず難しい…!
その後頬に手を伸ばしたりなんだり勢いにまかせて行動させましたが、この世界に慣れてきて、余裕が一瞬沸いたんだろうなと思う。
でもここで笑顔がいいって伝えられたのは後々効いてきて良かったなと自分では思います。本当にきれいだったんだろうと思う。好き。
まあその「慣れ」なんて、まったくもって慣れでもなくて、ただただ分かっていなかった、足りないものでしかなかったわけですが……………

3.お茶会ラウンド1-2
亡者は色々がいるんです、って炉さんは言ってたのはよく覚えてた。惨状を眺める。怖気を感じた。
最初は死人の村だと評したけれど、この1週間色々とあっただろうに。
その村が、ただただ静寂に還されようとしている。
とても強い力を持っているように思えた炉さんの力も全く通用せず……。
末裔たちをまとめて逃げろと伝えるも、逃げ切れるのだろうか。
そして白兎の少年が馬を連れてやってきて………ここで大分決断に時間をいただきました。
この少年はダザックになついていたその少年で、いつかはこの村を守れるようにと、甘い展望を抱いていた少年で。
彼が言うにはもう村に生きているものはいないという。
痩せた馬には2人までしか乗れない。ここにいるのは3人。
………

最初、ダザックとしては、炉さんと少年を馬に乗せて行かせた後、うまいこと自分も逃げる算段で考えていたんですが、どうももはやそういう次元ですらないということでした。悩みに悩んだ末に、馬をもらい救世主二人が落ち延びる既定路線を選ぶことになります。
ここでね、本当に悩んだ。
選択肢を頂きました。高脅威度データを急きょ作るから、いいぜ!みたいにも言われまして。
やりたかったかと言われれば、そりゃやりたいよね……足止め……。
「こんな役回りは人生で一度きりだと思ってたんだがな……まさか二度目があるとは。随分と贅沢だな俺の人生は。 こい、化け物。ここから先は一歩も通さん」とか言いながら、心の疵の力で左腕を復活させて、シナリオ放棄して戦いたかった……でもこれは本当に自分しか楽しくないですからね………。それに末裔の少年と炉さんが落ち延びても、少年はどうしたって道中に耐えられない、炉さんを一人にしてしまう。(それはそれで、もっとうまくやれたかもしれないが……)
まあでも今となっては遅く、そしてこの時それを選んでいたらあんな目にも合わずに済んで……皮肉な話だなあ。

4.お茶会ラウンド2
馬が……馬が死んだ……。
心を殺して食料とすべきだった気がする、気がするんだけど、どうしてもできなかった。冒険者失格であった。
ここらへんから炉さんの弱まりっぷりが本当に痛々しくて、すごく悲しくて大変つらくなってきていました。
この子の背は、こんなに小さかったのか…………。
そしてこのあたりから、結末について大体見えてくるわけで、もう最後に到着するのが嫌で仕方なかった。あの時、あの冬に凍らされていれば、こんな思いをすることはなかったのに。だが遅いのだ何もかもが。
消え入りそうな炉さんに、まだ生きているから、生きなきゃならないと説くダザックは、六ペンスに触れながら、いざとなったらこれを炉に託し、自分を殺させるべきではないか、と、うすぼんやり考え始めていました。しかしそれはあくまで最終手段。
今はまだ生きているから、生きなければならない。生かされたのだから、あの白兎たちのことを覚えているのは自分たちだけ。その思いが砂に消されるわけにはいかない。
やがて到着した街で、想定するなかでもっともよくない状況だとしても、それは生を諦める理由にはならない、と自分自身に言い聞かせ、絶望に覆いつくされそうなわずかな希望を辛うじて抱きながら明日にかけようと目を閉じる。そして……

5.裁判フェーズ
火。
見渡す限りのほむら色が目の前に広がって。
その中心にはかけがえのない仲間の姿。炎に濡れて、笑っている。
その口から語られる、「化け物みたいなもの」というものの真意。「我慢」の意味。それらが語られる中ずっと画面が見れなかったです。
手番をきめて、週明けね、ということになったんですが、そこから週末は使い物になりませんでした。死。思い出せばはらはらと零れる涙。
何でこんなことになったんだろうと。こうなる前に誰か彼女を救えなかった
んだろうか。どうすればよかったのか。
どうにもならなかった、だからこうなっている。
おう………。
実際のところ、おそらくダザックは炉さんの言っていることの半分も理解はできていないだろうなというのはあり、ざっくりとした理解しかしてなくて、だから手を伸ばすこともできたのかも。
彼女の苦しみも罪も想いも、きちんと理解できていたとは思えないけど、ただただこの子が不憫でならなかった、理由は分からないが。この手を引いて、その責から降ろして苦しみから解放してあげたいと。
それがどんな意味を持つのかは分からないし、きっと救いにもならないだろうが、そんなことは知ったことではなかった。彼女の苦しみを構成するものから「逃れる」ことを、選んでほしかった。そうしたら、少しは予後がいいかもしれない。その時自分は隣にいなくとも。

裁判は進む。ダザックをボコボコにして。
ここら辺はもうどうしようもないですねダイス運もあるし。結果的に2回立ち上がったのは意地だったと思います。頑張ったな。
炉さんはもう記憶も混濁している様子で、痛ましい。
いや、もっと一緒に踊っていたかった。ともに消えるのも美しいかもしれない。しかしいつしか裁判は終わる。

6.エピローグについて
ダザックが炎に巻かれてついに昏倒。裁判が閉廷する。
お互い疵は抉れて発狂している。
まず炉さんの亡者判定が行われます。
「愛」が判定に選ばれ、失敗。亡者となることになりました。
はらはらと体がほどけていく。

続いてダザックの亡者判定。
奇しくも同じく「愛」が判定に選ばれて、成功。亡者化は免れました。

皮肉…皮肉としか言いようがない。
この判定ってやつ………。

身勝手な愛をもって手を差し伸べたいとしていたダザック、翻ってそれにこたえることができない炉さん。
それが判定という形で結実して物語は成り。

裁判に負けたのに
生きるべきは彼女であるべきなのに。
これならいっそ昏倒せず即死すべきだったのではないか。もっと前に亡者に突撃して死んでいた方が良かったのでは。だがそうはならなかった。全て選んできた結果がご覧の有様です。

亡者になりかけている炉さんを虚ろな意識で認識したダザックはまた最後に決断を迫られ、結果としてそれを実行することになりました。
せめて、せめてひとひら、彼女の尊厳を守るために。
力なきものを守るのが務めと言っていた。あの村で亡者に一人立ち向かった。その時の姿が強く思い起こされ、「そうではないもの」に成り果てることはどうしても看過できなかった。
彼女は、自身が語ったように確かに「化け物」だったのかもしれないが、ダザックにとってはそうではない。
このどうしようもない地にあって、唯一信じ、隣に立っていたのは紛れもなく、「三ノ宮炉」という人間だったのだから。

炎に巻かれ部屋が崩れ落ち、最終的にダザックがどうなったかは知れません。
炉さんの魂は、心は、この顛末によって果たして救われただろうか。
その答えはもはや得られないけれど、そうであったなら良いと思います。


だいぶながくなった………。
以上、感想の散文でした。
は~~・・・・・・・・・・・・大変な世界だけど共に生きたかったねえ・・・・・・・・・・・・・・

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