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奇跡を起こし方〜大谷ノブ彦独演会無事終了〜

3日前、「ダイノジ大谷ノブ彦独演会in名古屋」が無事に終わった。

まずは、ご来場下さった皆様、スタッフの皆様、関係者の皆様、応援してくださった皆様、そして、ダイノジ大谷ノブ彦さんに、この上ない感謝を申し上げます。

最高の夜を一緒に作って下さり有難うございました。

ことの始まりは約3ヶ月前まで遡ります。

今年の私はと言いますと、大学入学をはじめとして、高校の友達とやったどでかい遊び「もうひとつの体育祭」、熊本の地震を受け始動したクラウドファンディング「ホームレス小谷for九州」、初のテレビ収録「夢らぼ」に参加したりと、相変わらずなかなかバタバタしていました。
6月に入り、とりあえずひと段落。大学生活にも何となくは慣れ、ようやく普通の日々を過ごしていました。

そんな中、Twitterを眺めているとこんなフライヤーが目に飛び込んできたのです。

こちらは、北海道の一般の阿呆カップル「アラタマミ」のお二人が主催したイベント。

どうやら、こちらは大成功だったようで、僕は「羨ましい」と指をくわえて眺めているばかり。

というのも、ダイノジのお二人の活動(ラジオだったり、DJだったり)は、僕の大好きなキンコン西野さんと同じような節があり、気になる存在ではずっとあったのです。

ヘビーリスナーとはいかないものの、当時、起きていれば必ず聞いていた「ダイノジ大谷ノブ彦のオールナイトニッポン」では、大谷さんの熱量に何度も心を打たれてました。

中居正広最強論は、何度繰り返し聞いたことか。

とにかく、烏滸がましくて、「大ファン」とは言えないものの、徐々に大谷さんの魅力、大谷さんの喋りに、惹かれていったのです。

そんな中で北海道のお二人が、大谷さんの一人喋りのイベント「独演会」を企画している。

ずるい!!

オレもやりたい!!

オレも大谷さんのお話を生で聴きたい!!!

思い立ったら吉日でございます。

私の性格上、いつもいつもこの時点で「やらない」という選択肢はないのです。

そう、

やるのです!

調べたところ、やっぱり、ジャイアンナイト等、大谷さんのDJは名古屋でもたくさん観れる可能性があるみたいなのですが、一人喋りをがっつり観られる機会はなかなかない。

やっぱりこれは...

呼ぶしかねぇ!!!

正気の沙汰でないことはわかってます。
普通の行動ではないし、素人が芸能人を呼ぶなんて、明らかに失礼極まりないです。しかも、どこの馬の骨とも知らないチョーシに乗った大学生が。

でも、もうこの時点で、オレのなかでは「やる」という選択肢しかないのです。

早速、大谷さんに連絡したところ、何とまさかまさかの

「いいよ。やるよ。」

とのお返事が!!

嘘でしょ?!

と思いましたが、大谷さんにそう言って頂ければ、もう開催に向かってまっしぐらになるだけ!

しかも、大谷さんが、私の無理をかなり聞いてくださったのです。この時点でもうものすごく感謝です。。

とにもかくにも、こうなったら、当日への奇跡に向かってまっしぐら!
この日から、会場を押さえたり、フライヤーを作ったり、告知したり、企画書を作ったり、タイムテーブルを作ったり....そんな毎日が始まりました。

そして、その中でも最も大きな不安が、「チケットの手売り」。


過去に何回かはやったことあるものの、ここまでがっつりやるのは初めて。
何としてでも、一人でも多くの人に来てもらいたかった。
だからこそ、来る日も来る日も「出没情報」をつぶやいた。3ヶ月間毎日。
自分がどこにいるかTwitterで晒し続けた。

一枚も売れない日も何日もあった。
その度にどうしようと孤独に悩んだ。

でも、一枚でも売れたり、メールの予約が入ったりすると、飛び上がるほど嬉しかった。

手売りをしてると、新たな出会いがたくさんあった。
そして、温かいお気持ちもたくさんいただいた。

確かに、とっても不安で大変だったけど、今となってみれば、どれもとっても良い経験で、みんな温かくて、一つ一つが最高の想い出となった。

本当に、チケットを買ってくださった皆様に感謝です。


そして、そうやって動いていくうちに、二人のスタッフが協力してくれることになった。

一人は、四年前の「にしのあきひろ絵本原画展」から。もう一人はその人の紹介で、大谷さんの古参ファン。
どちらもよく動いて下さった。本当にスタッフに恵まれた。

孤軍奮闘していたつもりが、チケットを買ってくれる人、そして、スタッフが現れ、もう孤独ではなくなっていた。

奇跡をただただ作るんじゃない。
奇跡をみんなで作る。

文化祭よろしく、とにかく、最後にみんなで笑いたかった。

そして、独演会の前夜。最後のチケット手売り。
ジャイコナイト名古屋の皆様と、そのお客様が、集合してくれた。

泣きそうになった。

みんなチケットを買ってくれた。

孤独なわけがなかった。

そりゃそうだよ。
「ダイノジ大谷ノブ彦」は、「好きなことを肯定する人」。
その人の協力を経てイベントをやるのに、集まる人が優しくないわけがなかった。

みんな、素敵な人だった。

スタッフも、お客さんも、関係者も。

そして迎えた当日。奇跡が起きる日。

「SOLD OUT」

そう、実は、チケットの手売りや、メールの予約が、前日の深夜65人に達し、満席となったのです。

これぞ奇跡。

スタッフ、お客様、一人一人が起こした奇跡。

本当に有難う。

満席の報に心躍らせつつ、スタッフは一足先にライブハウスに入り、ライブハウスの方と入念に打ち合わせ。

実は私、こういう時は半端ない凝り性なので、出囃子の照明、音、客入れの音楽、終演時の音楽、スタッフ・お客さんの動線、タイムキープ、、、とにかく沢山拘れるだけ拘りました。
必死に。一生懸命に準備。

最高の独演会にするために。

そうこうしてると、ジャイコナイト名古屋のぽんずさんが、お客さんなのに早く駆けつけてくれ、沢山沢山手伝ってくれました。
大谷さんの周り、優しい人集まりすぎだよ。。

そして、いよいよ、大谷さんが会場入り。
一気に緊張感が高まった。

大尊敬する人を目の前にすると否が応でも上がってしまう。

打ち合わせやリハーサルも震えながらなんとか決行。

本番前の大谷さんは、やはり職人の顔をしてらした。
何度も何度も「プロってすげぇ」と改めて実感した。

大谷さんも、徹底的に拘っていた。
特に終演時の音のボリューム。
そのミリ単位の指示を大谷さんが出した時は痺れた。

はてさて、いよいよ開場。

正直、お客さんが本当に来てくれるのか、不安でした。
でも、約束通り、皆さん来てくれた。

徐々に満席になる会場を見て、とっても嬉しかった。

もう感動していた。


そして、開演。
会場には爆音で「未来は僕等の手の中/THE BLUE HEARTS」が流れる。

照明も派手やかに。

一気に会場のボルテージがあがる。
遂に大谷さんが舞台上へ。
拍手喝采。


内容は本当に多岐に渡った。
CBCに戻ってくる話、中日ドラゴンズと広島カープの話、サザンオールスターズ、爆風スランプ、アミューズの話、フェスの話し、SMAPの話、はっぴぃえんどの話、藤圭子、宇多田ヒカルの話、木綿のハンカチーフの話、ONE OK ROCKの話、分人の話....もう本当にたくさんの熱い話があった。

その度ごとに唸る会場。笑いの波も次々に生まれる。

こんな景色見たことねぇよ。

ブラックボードに事前に書いた年号をもとに、過去の話、未来の話を、エンタメを基軸に、笑いもガッツリ交えながら、たっぷりと。
いちいちドキドキする話。

本当に凄かった。いや、凄まじかった。

終わった後に遊びに来てくれた友達が言ってくれたんだけど、
「だんだん会場が一丸となっていく感じが凄かった」と。

喋りで、マイク一本で、会場を一つにしてしまう大谷さんはやはり職人でした。

終演10分前。
事前に打ち合わせた通り我々スタッフは舞台袖からタイムキープを出す。
すると、ほんの一瞬だけ頷いて再び喋り続ける大谷さん。
何がすごいって、時計もないし、そのあとのタイムキープも一切ないのに、10分本当にピッタリにオチをつけて話を終わらせた。

なんじゃそれ?!

プロだ。職人だ。

話が終わった瞬間に、Mr.Children「エソラ」が大音量で流れる。
大谷さんはステージを後に。


カラフルな照明が灯る。なんてハッピーな光景だ。

大谷さんがステージを去っても鳴り止まない拍手。

それに応えて再び登場する大谷さん。
歓声が上がる。

僕らのことも紹介してくれ、そして、さらに加えてこれからの未来の話をもう少し。

胸に突き刺さった。

何を話したかは、来てくれたみんなとの宝物にする。
本当に最高の時間だった。

大谷さんのアンコールの話が終わった瞬間、エソラはピッタリと終わった。
続くMr.Children「fanfare」が流れる中、大谷さんは再びステージを後に。


すげぇよ。奇跡が起きたよ。

やはり、拍手は鳴り止まない。

これが僕が3ヶ月間見たくて仕方がなかった景色だった。

終演後、大谷さんは物販へ。
一人一人丁寧に接客をする姿はまさに最高のエンターテイナーだった。

私も、仕事を投げ捨てて、どさくさに紛れてお客さんと一緒に物販の列に。

Tシャツを買おうとしたら、

大谷さん「いいよ。あげるよ。いろいろやってくれたから」

男前すぎる....

なんだこの人.....。

そしてさらにチョーシに乗って、サインまで頂いてしまった。。

本当にすみません。。

そして、お客様を全員お見送りし、会場にはスタッフと大谷さんのみ。

そこでも続く大谷ノブ彦独演会延長戦。

めちゃイケの話、分人の話の続き、そして、僕のこのnoteに絡めた話まで....感無量です。。

最高に嬉しかったです。
大谷さんの、常に人を楽しませようとする姿勢には本当に感服。。

素晴らしい方です。

ステージ上はもちろん、ステージを降りても。

この後、お客さんもスタッフも交えた「公開打ち上げ」を予定していたのですが、なんとそこにも大谷さんは付き合ってくださいました。

しかも、そこでもさらに独演会の延長戦を繰り広げます。

全員唸りっぱなし。

独演会の話の続きは勿論、来てくれた人の悩み相談、これからのエンタメの話のさらに核心部、目からウロコの動物の話、大谷さんが芸人になったきっかけの話、そして本編ではとてもできないような面白い話まで。

僕なんかもうずっとグッときてしまって半泣き。

僕はこういう振り切った人が大好きだし、こういう生き方に憧れる。

みんなで写真を撮り忘れたのが、唯一の失態。

終電の都合で沢山の人が途中で帰ってしまいましたが、最後まで残ってくださったみんなとパチリ。

みんなのおかげです。
本当に。

公開打ち上げでは、みんなに煽てられ、私が僭越ながら、乾杯の音頭をとらせてもらった。

お酒は未成年で飲めないので空のグラスで。

たかが空のグラス。

はたから見たらバカみたいな光景だ。

でもそれは、奇しくも大谷さんが独演会の冒頭で話したエアーギターの話と一緒。

もう俺にもみんなにも大谷さんにも、

僕のグラスの中にお酒は見えていた。

それくらいあそこではみんな阿呆になっていたし、夢中になっていたし、「好き」を爆発させていた。

超エンタメだよ。

最高すぎる夜でした。

この日まで死ななくてよかった。生きててよかった。一生懸命頑張り続けてよかった。

やってよかった。

奇跡を起こす方法、わかったよ。

一生懸命信じ続けること。


ただそれだけ。

誰になんと言われようとも、「好き」を追求し続けること。
これに尽きる。

そしたら、自分が何者でもなくても、いろんな偶然や、周りの人たちが、沢山の「楽しい」を運んでくれる。
そこから、沢山の幸せを見つけ出せばいい。

俺は楽器も弾けないし、歌も歌えない。スポーツもできないし、めちゃくちゃ面白いわけでもない。頭がいいわけでも、モテモテのわけでもない。

それでも、こんな景色がみれたんだ。

きてくれた人、全国各地で応援してくれた人、スタッフ、大谷さん、そういった人たちが僕を勝手に何者かにしてくれて、奇跡を起こさせてくれた。いや、みんなで奇跡を起こした。

月並みではあるけれど、本当に本当にみんなのおかげさま。

本当にありがとう。

僕なんかなんでもないです。
みんなが素晴らしいのです。

あの夜、打ち上げや、各種SNSで、これでもかってくらい、いろんな人に褒められた。感謝された。

とってもとっても嬉しかった。

調子に乗った。

気づけば時計は23:30を指していた。

ここで私は突如として現実に戻った。

「あ、やべ、終電ギリギリや!!」


駅まで走った走った。

途中間に合わねぇと諦めかけた。

それでも、なんとかたどり着いた。

ギリギリ間に合いそうだ。

後一息、猛ダッシュ。

その時だった。



盛大にこけた。

盛大に膝を擦りむいた。

「こける」で検索したら出てきそうなくらい絵に描いたようなこけ方をした。

その時思った。

俺ってせいぜいこんなもん。

どれだけ褒められても、どれだけ感謝されても、終わりは結局こけた。

俺ってそういえば、こんな人間だった。

やっぱ、俺は天才でも秀才でもなんでもない。
すごいやつなんかじゃない。

精々、駅前で盛大にこけるような人間だ。

でも、こんな僕を、みんながなんとかして、すごいやつにしてくれたんだ。

本当に幸せだった。

何度も何度も繰り返しになってしまうけれど、本当に有難う。こんな僕にあんな素晴らしい景色を見せてくれて。


まだまだまだまだ未熟ですが、どうにか今後とも、ご支援ご鞭撻のほど宜しくお願い致します。

これにて味をしめたので、まだまだ引き続き楽しいことに挑むことをここに誓います。

みなさま、本当に本当に有難うございました。

間違いなく、幸せでした。

幸せならそこにありました。

2016.9 水谷駿介

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