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ミナト街電化物語

高校の恩師から電話がかかってきた。
高校の恩師といっても、他校の先生。
他校の音楽の先生です。

生まれて初めてお芝居をした時に演出をしてくれた
大恩師の先生。

年に一度、高校演劇祭というのがあって。
いろんな高校の全学年が集まってオーディションで選ばれた生徒が集結して舞台を造る。
というものでした。
『興味あったら出る❓
      オーディション受けなくていいよ』
と担任から言われミュージカルを志ていた私は即決して稽古から合流しました。
裏口入学的… とうかシード参加というか。
みんなオーディションを通過した見事な方々ばかりだったのに。。
未だに〝あれはずるいよな…〟と言われています。笑

そしてミュージカルの舞台と思って行ったら完全なストレートプレイ(芝居)だった(笑)

これが私の演劇人生のスタート。

私たちの期の出演者は凄くて
後に、
大人計画〝キレイ〟やミュージカル〝エリザベート〟
など多くの舞台に出演する乾直樹くんや、
アグリーベティのベティ役、インセプションのアリアドネ役、華麗なるギャツビーのキャサリン役など数多くの映画の吹き替えを担当する声優の冠野智美さん、
OLヴィーナスはちみつシアターの主宰の田渕恭子さん、
バレエダンサーの長清智くん、
そして私。
東京に出てきて活躍しているメンバーがダントツに多い期でした。

高1〜高3まで学年を超えて和気藹々とした楽しいカンパニーだった。

タイトルは『ミナト街電化物語』
昭和の最初の時代の下町のお話。 
小道具はアンティークものを揃えノスタルジィそのもののストーリーだった。

先生方は少ない予算の中アンティーク家具や小物を買いに走り回ってくれたらしいです。
ものすごいハイクオリティなセットが完成した。

私はホントに芝居が下手で立ち方も居方もわからずただガムシャラだったけど、
まわりのみんなはホントに当時から達者なメンバーたちだった。
それなのに何故か私はヒロイン❓に抜擢していただいた。
〝お前めちゃめちゃ芝居下手やったぞ〟
未だに先生の語り草です💦

最後に妊婦になるヒロイン。
見事な昭和感!笑笑
お腹に何か詰めているけど、顔も丸いな。
あと前髪おおいな。笑

普段使わない脳ミソの奥の奥の所の想像力や感覚をつんつんと刺激されるような時間でした。
なんてったって、10代で妊婦の役ですから…!
おもしろいなぁ。。
想像してたものを具現化してみると、思ってたのと全然違う印象のものになったり、
芝居ってやっぱり面白い。

5〜6ステくらい公演をさせてもらえる幸せな環境でした。
送別会で先生がミス・サイゴンの〝ブイ・ドイ〟
という曲を弾き語りで歌ってくれた。
全員で泣いた。また聴きたい🎶

この作品を再演したいと
東京メンバーと目論んでいる。
ちゃんと大人たちで上演したらさぞ渋い芝居が出来上がるだろうな…
素晴らしい脚本なのです。
書いたのもなんと高校の先生です👨‍🏫
そんな日がくるといいな。
いや、きっと来るはず! 
だからこんな時期はさっさと終わらせてまた人生を続けなきゃね!

『頑張れよ❗️今、何ができるかやぞ。
         冷静に頑張れ❗️まけるなよ❗️』

深夜の先生の電話📞

頑張るよ、先生❗️
私たちは、絶対大丈夫❗️
負けない❗️


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