うれしきこと
うれしきこと―――なんだか枕草子のようですが、メディカルイラストレーターにとっての『うれしきこと』について、ひとつお話してみようと思います。
それは自分が関わった論文がアクセプト(受理)された、という知らせをもらうことです。
依頼時はイラスト制作に必要な情報しかもらわないことが多いので、ぶっちゃけ制作中も納品後も「自分は一体何を描いたんだ?」と首を傾げるのは日常茶飯事です。(理解できない場合も多々あるけど)
一般的に論文は、投稿されて直ぐにその媒体に反映はしません。
多くの場合、査読という工程で精査され、アクセプト(受理)・リバイス(再投稿)・リジェクト(掲載拒否)等、評価を受けます。
アクセプトでも「ここはもう少し詳細に書いて下さい」とか、条件付きの場合もあります。
ちなみに「査読でイラストを入れて下さいと言われたんですが、何とかなりませんか!」と、突然青い顔をした誰かが部屋に飛び込んでくる、なんてのもこの仕事あるあるです。(笑)
最近、2件アクセプトのご報告を受けました。
どちらも整形外科のクライアント様で、アクセプトまで2年近くの歳月を有し、ジャーナル掲載までたどり着かれました。
イラストの追加や修正依頼をいただかない限り、その紆余曲折の一端に触れる機会はありません。
が、こうしたお知らせをいただいた際は、そのご苦労に思いを馳せ、アクセプトの要因の一つとして自分のイラストが関われたということを、ほんの少し誇らしく思ったりするのです。
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