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作品から星を読む「素敵な彼氏」


久しぶりに作品から星を読むです。
ネタバレはありますよ。

アマゾンは現在1巻無料(2021/9/24まで)

公式サイト(1話目おためしあり)


最近、DMMブックスでいろいろな漫画のお試しを楽しんでいるのですが、その中にあった作品です。
1巻めの勢いが凄すぎて、すぐに続きを借りてきて全巻読破してしまいました。

子供の頃みた年末カウントダウンでの彼氏と彼女の風景に憧れ、高校生になったら彼氏がほしいと願うののか。
しかし、一向に彼氏ができる気配がなく、12月に入り焦りはじめるがー!?
公式サイトより

あらすじなど

このご紹介からもわかるように、王道でオーソドックスな少女漫画と言っていいと思います。
最近あれこれ読んでいて思うのは、王道でオーソドックスな設定のストーリーはやっぱり人気なのだということ。
王道でオーソドックスといってもやはり山羊冥王星時代なので、山羊的ステータスてんこ盛りな「イマドキ」のものですけどね。

この話の主人公「ののかちゃん」は、高校に入ったら彼氏を作って年末のカウントダウンイルミネーションを見に行きたいという夢を持ちつつ、ふんわりすごしていたら12月になってしまい、焦って相手を探し出します。

友達の紹介で出会った「桐山くん」からは

一生カレシできなさそう。がんばって。
「(なぜできなさそうと言ったかというと)なんか全然想像できなかったから。カウントダウンにカレシといるとこと。
「(そのカレシ)架空の生物感ある。

などと言われて、ののかは怒る前に「あれ?私にも(カレシの姿)みえない」などとうっかり納得してしまいます。
カレシ欲しいけど、どんな人がいいのか具体的にイメージできない人って多いですよね。
ご相談でも「条件はそんな厳しくしてないつもりなんですけど」と言いつつ、とりあえず誰かと付き合ってみるができないタイプというか。
ののかちゃんはそんなタイプ。

あ、えらそーに書いてますが、私も似たようなタイプでしたよ。涙

ちょっと面白いなーと思うのは、少しだけメタ的視点が入ってるところですかね。
ののかちゃんは「幼馴染との恋」とか「親が決めた許嫁がいる」とか「隣の席の子に声かけられて恋に発展」とか、少女漫画の王道テンプレな恋に憧れてるわけですけど、ことごとく桐山くんに「ねーから」と切り捨てられてくんですよね。そのまま王道ストーリーは始まらない。
でも桐山くん自身はどれも経験があり、その後全て怨念のように元カノちゃんたちが蘇ってくるっていうのが、皮肉が効いてていいです。

ここ1ヶ月、漫画ばっかり読んでましたけど、この設定は令和の今になっても本当に人気でたくさんあるんですよ。
これらの関係性にプラスして、なんか閉鎖的な空間に閉じ込められるというか、逃げられない条件がつくんですけどね。
借金のカタに許嫁が解消できないとかなんとかね。
いや、許嫁って!昭和でもなかったわ。
たいていの幼馴染はいたとしても決してイケメンでも金持ちでもないわ…

ののかちゃんもこのテンプレにすごく憧れてこだわっていて、しゃべってていい感じだったらなんとなく付き合い始めればいいんじゃないの?という桐山くんがよくわからない。
それでも王道でオーソドックスと書いたのは、お話としては二人がすったもんだのあげくお付き合いして高校を卒業したあともともに生きていく、みたいなお話にまとまってるからです。

1巻目は、ボケのののかちゃんとツッコミの桐山くんの絶妙な掛け合いが楽しいです。
これふたりが付き合っちゃうとこの掛け合いは無くなっちゃうんじゃないかなーと思ったのですが、やっぱり話が進むにつれ減りますね〜
だから1巻目がいちばん面白いかも。

でも作者さんはやはりかなり上手いというかベテラン感ある方なので、最終巻まで物語として楽しく読みました。

感情がダダ漏れでいつもドタバタしているののかちゃん中心に話は進んでいきますが、感情が表に出ない、何考えているかわからないと言われる桐山くんの表情の見せ方もすごく上手い。
桐山くんの気持ちが揺れてそうなシーンではかならず口元が隠されていて、ちらっとしか見せてないんですよね。

モノローグも基本、ののかちゃんだけで、桐山くんの心情は説明されてないので、13巻にある桐山くんのモノローグがとても良かったです。
モノローグっていうか、ののか宛のメッセージをののかが読んでるシーンなのですが、それまで伏せられてきた桐山くんの気持ちの答えあわせができる感じですかね。

二人以外のお友達キャラもなかなか濃くって面白いです。
桐山くんの元カノちゃんたち、全員出てきますが、なんか全員サイコパス…
これサインなんだろう?と思いつつ読んでました。

作者の河原和音さんのホロスコープを見ながら、キャラごとのサインを考えてみたいと思います。

210920-河原和音

小桜ののか (こざくら ののか)

恋愛をふんわり夢見てて受け身のまますごしてたわけですが、妄想っぽいキャラクターは魚座っぽく感じます。
作者さんの太陽サインそのままかな?という感じです。
肝心なところで人の言葉に流されちゃったり、ぐらぐら揺れたりするのも柔軟宮っぽさがあります。
押し切られて全然気持ちがないイケメンくんと付き合いそうになったりしちゃいます。

ただ、行動力はかなりあって猪突猛進、裏表なくまっすぐな感じは牡羊っぽさもあります。
周りが見えてない、他者が存在してない感じもそうですね。
牡羊には水星があってそれがののかの行動に反映されているのかなと思います。
公式設定は魚です。

桐山直也 (きりやま なおや)

何を考えてるかわからない、本気かどうかわからない、などと友人から言われてしまっている桐山くん。
小さい頃から聞き分けがよく、気配り上手で、来るもの拒まず去るもの追わずでやってきていますが、それがあだとなって歴代彼女につきまとわれたりしています。
思ったことをそそまま言う口の悪さはあるものの、女の子慣れしていてそつなくデートのエスコートができる。

最初は「魚キャラのののかちゃんをいじる双子」と思ったのですが、ホロスコープには双子土星があるのみ。
双子ほどチャラくないか?
でも土星だしな…チャラさにセーブがかかるし、双子土星は口が悪い(該当者のみなさまごめん)。

そう考えてみたものの読み進めてみると、彼のそつのなさは風よりも土が強いかな、という結論になりました。
歴代彼女の相手をしてきた経験値からくるそつのなさというか。
言葉が直球。風サインならもう少し核心をつかないソフトな言い方になる。いくら土星でもここまで直球にならないような。
そして、あまり揺れないし(not柔軟宮)自分からガツガツいかない(not活動宮)って考えるとー不動宮である牡牛火星かなと。

いやなんか、牡牛火星持ちとしてちょっと認めたくなかったのですが、牡牛火星として読むとなんかしっくりくるけどがっくりもくるというかね。横着すんな!とツッコミ入れたくなってくるキャラです。
付き合い始めるとスキンシップがやたら増えていってエロ本能に忠実になっていき、後半になるにつれ牡牛み増します。

山羊木星や魚太陽とも馴染んでるので、牡牛くささはそこまでつよくなく、優等生かついいとこのぼっちゃん的な感じしますね。

気持ちをちゃんと言ってるつもりなのに、本気かどうかよくわからないから伝わってないなどと言われていて、土+風だとそうなりそうです。策略家な組み合わせ。
本気を表すのは火で感情は水かな。
土サインは感情表現は下手よね。
感情を出すとかこんな恥ずかしいことはないと思ってたもの。
アラサーまで「仏頂面だよね」と言われてきた自分としては、桐山くんのエピソードはなかなかくるものがありました。

風っぽさを感じるのは、コミュニケーションは上手であるというのと、他者をよく観察していて気がつくというところ。
しかし「波風立てたくないだけでしょ」なんて指摘されたりもしています。

公式設定は蟹です。でも水サインっぽさはないかな。

生駒 恵里葉 (いこま えりは)

桐山くんの幼馴染かつ元カノ。
現在では同じ幼馴染の細谷真太郎くんとおつきあいしてます。
彼女の夢は「男子の世界で感じよく思われたい」「10年後の同窓会で男性陣に昔いいと思ってた、ずっと好きだったと言われたい」です。
また「サバサバしてると思われたい、世間にめんどくさい女とは思われたくない」とも思っていて、体裁が大事ですがそのぶん努力家です。
最初は二人の邪魔をしてきますが、その後はののかと良い友達に。
世話好きで面倒見いいんだけど、かなり「よけいなことしい」でお節介ですね。

わかりやすい山羊キャラで天秤天王星と悪魔合体してる感じでしょうか…
見栄っ張りなところが仇になることもあります。
エリハちゃんタイプは今のアラフォーくらいによくいそうなタイプな気がします。

公式設定は水瓶です。ドラゴンヘッドあたりの設定。彼女のおせっかいや横槍が話を動かしていきます。

細谷真太郎(ほそやしんたろう)

桐山くん、エリハちゃんの幼馴染で、エリハちゃんと付き合っています。
癒しキャラですね。魚キャラ〜
がっつある活動宮タイプのエリハちゃんを緩く見守っている存在。
桐山くんが悩んでいてもあれこれ詮索せず受け止めてくれる、とてもいい子。
かわいいです。イチ推しです。(なんの説明にもなってない…)

公式設定は牡牛です。あ、火星の近くの設定ですね。

木名瀬 結(きなせゆい)

ののかのクラスメイトで男嫌い。
桐山くんのジェントルマンなふるまいに惚れてしまい、ののかと別れさせようとする。
自分の心情や行動をパワポで計画を立てたり分析したりするパワポ芸人。

パワポで計画を立てる、というのはまだわかるんだけど、心情をパワポで分析っていうのがちょっとツボっちゃって、サイン何かなと考えてました。
分岐を考えてるし柔軟宮ぽいのよね。
チャートの中では射手海王星でしょうか。ゆいちゃん上昇志向強いし。
乙女みもある気がします。

鈴木 奨平(すずき しょうへい)

ののかがエリハから紹介されたさわやかイケメンくん。
完全に当て馬にされたというのに、ののかを応援するし、振られた後も切り替え早いです。
山羊か蟹キャラかなという感じ。
公式設定は獅子。獅子にはテイルがあって、当て馬っぽいです。

黒河内 真央(くろこうち まお)

桐山くんの元カノ。
やっぱり山羊かな。女子たちはみんなどことなく山羊っぽさあります。
真央のほうはゆいをたきつけて二人を別れさせるという行動に出たりします。
裏から手を回すとか人を使う感じがこう、山羊の暗黒面が出てます。

奏音(かのん)

桐山くんの元カノ。
奏音のほうは必要以上に偶然を運命だとこじつけてストーカー化していきます。
こちらは蠍かな。水っぽいです。

まとめ

元カノふたりは桐山くんが、事なかれ主義でなんとなく付き合ってきてしまった自分から抜けるために出てきたって感じでしょうか。
それにしても元カノたち濃すぎますね。怖い。

牡牛金星のキャラっていたんでしょうか。
最初に読んだ時はあんまり牡牛っぽさを感じなかったんですよね。
桐山くんも風キャラだと思っていたし…
自分が牡牛強いと逆にわかりにくいですね。

双子土星っぽいキャラもいなかった感じしますが、やっぱり桐山くんに要素がプラスされてる感じでしょうかね。
双子土星は天秤冥王星とのトラインになってることもあって、物語的には、「パートナーとのコミュニケーションの取り方」は大きくテーマとしてあるのかなと思いました。
SNSの表現も上手だなーと思います。下手すると全部SNSでのやりとりでいいじゃんとなりがちなところを、漫画家さんたちはうまく取り入れてるよね。

読んでない方には何が何やらわからないレビューかなと思いましたけど、最近読んだ中では楽しく読みました。
たぶんすごく自分の牡牛火星に響いたんだと思います。
おためしぜひ読んでみてくださいね。

ありがとうございます。頑張って更新いたします。お礼メッセージにはオラクルを書きました。