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ライブ配信の現場から

先日、「NAVENGERS Assemble2」が無事大盛況に終わりました。会場、配信で観て下さった方ありがとうございます。

私は前回に引き続きOP映像制作と配信のお手伝いをしたのですが、みなさんが普段ご覧になっている配信の裏側ではどんなことをしているのかをお伝えします。芸人たちのエピソードはありませんので興味ある方いればお付き合い下さい。

今回のいわゆる「配信技術」チームはこの4役。
・音声:会場のマイクや音響のバランスを調整して聞きやすくする人
・カメラマン:カメラを使って撮影する人
・スイッチャー:撮影されたカメラの映像を切り替える人
・配信:スイッチャーからの映像をZAIKOなどの配信プラットフォームに送信する人

配信の内容や規模に応じてVE(ビデオエンジニア)さん、テロップを入れるテロッパーさんがいる場合もあります。逆にキャパ50程度の小さな劇場だと、無人カメラ1台ポンと置いてあと配信担当の人だけ…という場合も。

自分はスイッチャーと、一部ディレクターのような役割をやっていました。
(普通はスイッチャーとディレクターは別の人がやるし、スイッチャーは技術会社の人がやってることが多いです)

こんなモニターを見ています
スイッチャー

カメラが4つあって流れに応じて切り替えていくのですが、リアルタイムで編集をやっているような感覚です。カメラの映像に加えてOPや幕間映像の切り替えもこちらで行います。
番組収録なら後で編集でどうにもできますが、生配信は自分の選んだカメラの映像がそのまま皆さんのところに届いてしまうという、配信のクオリティを左右する責任重大なポジションです。


今年は2公演目が配信だったので初日公演の映像を見ながらカメラマンの皆さんと打ち合わせをしました。カメラが4台ある中、どのカメラで誰を撮るか?ひとつひとつ流れを追いながら確認作業をしていきます。

このくだりの後に下手から誰々が出てくるので1カメで撮ってください。その反対側にいる人は3カメで、2ショットを2カメで…みたいな感じです。

例えば今回で言うと、

カメラ①﨑山さんのワンショット
カメラ②周りの人も映るちょっと広めのショット
カメラ③﨑山さんと桃沢のツーショット

同じシーンでもこんな撮り分けになっていくわけです。
(写真にはありませんが舞台全体を映すカメラ④もあります)



引きのカメラでしっかり全体の動きを見せましょう、とか

うわぁ〜

逆に顔の寄りをしっかり見せましょう、とか

上手サイドから一平の寄りを撮るカメラの画
誰かに絡んだらカメラを切り替える
サイドから狙うよりも正面のカメラで寄りを撮る方が面白いのでは?というカメラマンからの提案でこの画に

そういうポイントを出来る限り事前に確認します。なので資料映像はとても大事。
本番中もインカムでカメラマン全員と繋がってるので、「もうちょっと寄ってください」「今この人を追っかけてください」などなどコミュニケーションを随時とりながら進めていきます。


普通のネタライブとかトークライブのスイッチャーもやったことありますが、こういう大人数のユニットコントが一番難しいです。出演者の出ハケとか、いろんなくだりとか、面白どころをこぼさないために把握しておかないといけないことが多いです。
生配信なので完パケレベルは無理でも、全体の流れを見せつつ、主役とその周りにいる人のリアクションもちょうどよく見せられるのが理想です。

1公演しかなかった去年はほぼぶっつけ本番で、特に「保健室」はこぼしまくった覚えがあるので、それに比べれば落ち着いて出来ました。
正直に言うとあんまり上手くいかなかったなと反省している箇所もあるのですが、配信ご覧になった方、いかがでしたか?見づらくなかったですか?


カメラマンの方々は初日公演も見ていただいたのですが、
「このコント面白いよねぇ」「この〇〇の顔が良いよねぇ」
なんて言いながら打ち合わせをしていました。この作品を面白がってくれてることも嬉しいし、面白く撮るために色々相談に乗ってくださったりして本当に有り難かったです。
より面白く撮ろう、なんてのはどの収録でもやってるような本当、当たり前すぎることですけど、その当たり前が凄く嬉しく感じたので今回記事にしました。
つくづく「楽しい職場」だなぁと思いました。

ちなみに荻野くんはカメラマンの間で「ムニエルの人」と呼ばれていました。


最後になりますが改めて「NAVENGERS Assemble2」めちゃくちゃ面白いのでぜひ観てください!愛してください!


★NAVENGERS スイッチャーあるある
「本番中、知らないくだりを見るとアタフタする」

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