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読むことと書くこと

東京のまちと京都のまちと繋がれる線路(1)

JR関西本線加茂行き。いつもは京都を経由するところ、なんだか違う路線を使いたくなって亀山経由で帰ってみました。新宿駅のスタンプを押された18切符を見せ、亀山で降りてみたけれど特に何もなく、本数も少ないので微妙に持て余した時間に駅を出て少し歩いてみつけた小さなパン屋さんで焼きドーナツを2つ買いました。

お腹がすいてつい買ってしまったそれは物価の高い東京シティにも負けない程度の値段で、ようやく来たワンマン列車に乗車してひとくち齧ったプレーンのドーナツは相当甘く、慌てて飲み物を口にした私の姿が向かいに座るカップル後ろの窓に映るのを見ました。いちゃいちゃするカップルも相応に甘く、東京からの鈍行旅が終盤に差し掛かってきた疲れもあり非常にうんざりとしましたが、覚悟して食べた2つ目のチョコレートのドーナツは思いのほか好みで、チョコチップが軽やかな舌触りを生み出していました。

友人の家を出たのが8時頃。寝たりスマホを触ったり本を読んだりぼ〜っとしたりして13時過ぎに浜松に着きました。浜松が実家の友人と待ち合わせてさわやかに行った後、また1人で時を持て余しています。本はあと4冊もあります。今日のために昨日渋谷のTSUTAYAで5冊も購入したのです。しかし、又吉直樹の『劇場』の1冊を読み切った後なんとも言えぬ感傷が訪れ、疲れてしまいました。私は物語に少し感情移入しすぎる節があります。

元々5冊も買うつもりはなかったのですが、本屋というのは恐ろしく、行ってとりあえず持っておこうと思って持っていたら結局全てレジに持っていってしまいます。洋服屋も同様。買うものを選択するという言葉を私は知らない。

ともかく、旅の終わりを目の前に(と言っても残り90分ほどかかるのですが)特にすることも無いので、数回に分けてnoteを書こうと思ったのです。

読むのに疲れたから書く、非常にすっきりとした理由な気がします。本を読み終えたのは愛知県に差し掛かる前で、今から考えると遠い昔の事のようにも思われるのですが、日記みたいなものを書くことは頭に入ってきてグルグルする嘘の物語を吐き出して、現実に戻れるような気がしました。

(2)に続く


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