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恋人最後の日

先日、21歳になりました。
案外あっさりと歳をとってしまった。
時間と言うものは待ってくれない、ということを、いくつになっても受け入れられない。

それから、誕生日に恋人さんとお別れしました。
数日前からそんな雰囲気が漂っていて、まさかまさかの誕生日にお別れを告げられました。
最後まで面白い彼だった。

そんな彼の事、あんまり大っぴらにしていなかったし、今更するつもりもないけれど、ここに残してすっきりさせたい。

LINEでお別れしようという話になり、最後に呑みに行くことになった。
待ち合わせしている間は、初めて会う時ぐらい緊張した。
けれど、いざ顔を合わせるといつも通りで、「寒いね」なんて言ったりして。

今までも何度もお世話になった居酒屋に入り、最近の話をした。
あんまり会えていなかったから、話は盛り上がった。

それから、今までの話をした。
出会ってから2年半、お付き合いを始めてから2年と数ヶ月。
初めて会った日や楽しかったデートの日、ドライブに行った日、旅行に行った日…
幾度となく繰り返した喧嘩も、今となっては思い出して笑えた。
今だから言える不満もお互い打ち明けた。

たくさんの時間を一緒に過ごした。
もう恋人としての関係は終わってしまうけど、この2年半は無駄じゃなかったよね。
私たち、お別れするのが正解だよね。
何度も何度も確認した。

「私のこと好き?」『うん。』「私も彼くんのことまだ好き。」

酔っぱらっていたから許してほしいけど、こんなめんどくさい会話もした。
別れなくてもいいかもしれない、でも、別れた方がいい。
実はずっとそんなかんじだった。ずっともやもやさせていた。
なかなか言い出せなかったけど、彼が勇気を出してびしっと決めてくれた。

何度も何度も歩いて送ってくれた道を、最後の日も送ってくれた。
告白してくれた家の近所の大きな木の下で、最後の時間を過ごした。
門限を過ぎていたけど、「もう少し居てもいい?」と言う彼に、泣きそうになってしまった。
最後に少し触れたとき、やっぱり離れたくない、と思ってしまったけど、今離れなきゃいけない。

お付き合いが終わったからと言って、絶縁するわけじゃない。
電車で会ったり、何かあったら声をかけてもいいよね、連絡してもいいよね、と彼は言ってくれた。
私はそんなことするつもりはなかった、未練があるみたいで。

今日、映画「花束みたいな恋をした」を観た。
きっとみんなが抱く感想なんだろうけど、私たちみたいだ、と思ってしまった(それはきっとウケる映画の正解)。

趣味がぴったり合う彼に出会って、たっくさんの新しい事を学べた。
初めてのデートでキューブリックの映画に連れて行ってくれる人なんて、もう二度と現れないと思う(絶対どこかにはいる)。

せっかく出会えたすんばらしい人。
恋人の関係が終わっても、ずっと友達でいたいと思った。
最期の日、少しそっけない態度をとってしまったけど、また声をかけてもいいかな、と思った。彼がいいなら。

彼くん、もし読んでいたら。
出会ってからずっと、本当に楽しかったよ。付き合う以前に、出会えてよかった。私の人生、めちゃくちゃ充実したものになった。出会えてなかったら、なんて想像できない。また映画でも美術館でも、呑みにでも行こうね。
本当にありがとう。大好きだよ。


映画のアイコンでもあったジャックパーセル、disk unionにて

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