眠れる土曜。
「それではまた来週がない日」
2024.4.20。1年ぶりの眠れる土曜日。
明日は早起きだから早く寝るぞと意気込み、ふかふかの布団に潜り込む。キャンドルライトの光がなんとも心地よい。明日寝坊しませんようにと願いながら目を閉じる。
だけど心はざわざわ、落ち着かない。
なんとなく、25:30まで起きてしまった。
さて。
何の気なしにRadiotalkを開く、手癖で。
「オレたち!」と元気な声、煩い。
こんなに煩いと眠れないとわかっているのに聴くことに決めたから枕元にスマホを置く。何故だろう。
5人の大人たちが楽しそうにケラケラと話している。何故か懐かしい感覚に襲われる、たった1週間しか経っていないのに。
私の事なんて記憶から薄れていくんだろうなと思いつつ、覚えていて欲しいなと願う。
卒業したOG・OBが部活に顔だして先輩面するやつ、あれに近い感情を覚えた自分に嫌悪。
26:00頃。次々と女の子が挨拶をする。今日から私は1人のリスナーなのでみんなと一緒にスマホでコメントを書き込む。書き込まなくてもいいのだが、なんだか楽しみたくなってしまった。
その時の私は完全にベッドから起き上がっている。前のめりでスマホとにらめっこしていた。
知り合いや推しが出てきゃっきゃと盛り上がり、さっきまで寂しさを覚えていた私とは既に決別していた。
が、しかし1年。1年やってきたことが終わった喪失感はどんなに今を楽しんでいても埋まらない。
1年は長いようで短い。こんな在り来りなダサい言葉は言いたくないが本当にその通りで。
自分の改善点に気付きどうすればいいかが分かり始めた頃に終わってしまった。
1年、私は何をしていたのだろう。何もしていなかったとは思っていない。なぜなら自分が初めて出た回から反省点をずっとノートに書き込んでいたから(私は自分のこういうところが大好きだ)。
せっかく大好きな人と1年レギュラーで仕事ができるのだ。やれることは全部した、はずだ。
だけど、それでも私は未熟だ。まだ21だからと言われるが、一度そこに足を踏み入れたら歳とか芸歴とか関係なく「プロ」の仕事をしなければならない。だとしたら私は全く自分の仕事が出来てなかった。プロ失格だ。
睡魔や羞恥心と戦っている場合ではなかった。もっと沢山吸収すべきだった。色々試すべきだった。
とはいえ、今の私はただの観客なのでそんなことを思っていても次に生かすしか道は無いが。
いいな、今から1年始まるの。ずるいな。
そう思いながらアフタートークを聴き終え複雑な気持ちで目を閉じた。
2024.4.20。眠れる土曜日。
眠らなかった土曜日。