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【読書記録】No.14 〜ビジネスパーソンのためのクリエイティブ入門〜

【タイトル】
ビジネスパーソンのためのクリエイティブ入門

【著書】
原野 守弘

【印象に残った文章】

・一般的な物事はブラックボックスのように見えるのことが多い。しかし実際はブラックボックスなのではなく、そう見える人は「目を閉じている」だけ、というのが本当のところだ。
・創造性の基礎となるのが、「人間という生き物が持つ習性」への理解
・映画のようにプレゼンをつくる。プレゼンテーションの目的は、説明することでも理解させることでもない。聞いた人の感情を揺さぶること。
・人間において論理的な側面があることは否定しないが、人生の多くの場面において、人間の意思決定は非論理的である。体によくないと知っていながら高脂質な食事を続けたり、安い競合商品よりわざわざAppleの商品を購入してしまう現象がこれに当てはまる。
・大脳新皮質の自分と、自分の大脳辺縁系というように二重の自分を持っているということでもある。人間は「二人羽織」のような生き物。自分という人間の中に本人自身でも説明できないような生き物(大脳辺縁系)を飼っている。


・理解と感情を司る脳は全く別物。右脳の話は本人すらも理解できない直感の部分を多く含んでいる。


・Appleやnikeといった広告が上手なブランドは、その広告の中で自己表現はしない。彼らは自分自身については語らず、自分の好きなものや賞賛すべきものを表明しているだけ。そして、その広告が表明した「好き」に「共感」したオーディエンスが現れる。彼らはその広告を発信したブランドに好意を持ち、「連帯」しようとする。これがブランドロイヤリティの正体。


・多くのブランドが短期的な売り上げをKPIとやらにしてしまい、ひたすら「一見客」を獲得するのに必死。一方「好き」の力を認識しているブランドは、我が道をゆく。こうしたブランドは「売り上げは後からついてくるもの」とブランド作りを最優先事項にする。人間の好きという感情をいかに引き出すかが大事。
・市場性のランクの低い人の「個人的な好き」は再現性や普遍性を欠いているという致命傷がある。
・何かを好きになるという気持ちが、新しい創造の原動力になる。
・自分の好きに自信が持てないという人は、評価の定まっている古典や名作から手をつけるといい。ビートルズやDDBのフォルクスワーゲンのシリーズなど。多くの人々の「好き」を集めてきた古典や名作には、常に新しい発見がある。
・オリジナリティという考え方は傲慢であり、すべての新しい発見や思想は、人類の積み上げてきた知的資産の上に成立している、と示唆する。新規=既存×既存



〇学び

・ビジネスパーソンに求められるのは合理性、クリエイターに求められるのは非合理性

・広告もエンターテイメントも、最後は一般的な人々の共感の規模が問題になる。しかし誰もがそれを評価できる訳ではないことに注意が必要。

・創造とは「借りて」「盗んで」「返す」というプロセスの繰り返し

・クリエイティブの仕事をする人にとって、まず必要な才能は「好きになる才能」、つまりいろいろなものに夢中になる才能。

・「好き」を分析することから始めて、その抽象を自分が今抱えているテーマや仕事に重ね合わせてみる。そして抽象化したり、コンセプトのどこかを置き換えたり、ずらしたり、拡張したりしてみる。

・広告と販促は似ているようで、まったく違う。広告は「ブランドを好きにさせること」が目的で、販促は「商品をたくさん売ることが目的。

・広告とは、「好広」である。自分自身についてではなく、「自分が好きなもの」について語ること。それによって、人間の好きというプログラムにダイレクトに働きかけ、人を動かす技術。

・心を焼き焦がすほど鮮烈に、つまり感情的に記憶を残すことが、本当のブランディング。

・ブランディングとはちょっといい未来を語ること。

・個人的に感じたことは、たぶん多くの人が感じていること。

〇ネクスト
・「真似する」のではなく「盗む」。単なる模倣ではなく、自分のものにする。

・自分の好きのストックを増やす。
→Amazon primeで流行りの映画を見る
→カンヌの受賞作をみてレビューを定期的に書く(月1が理想)

・好きになったものについて「どこが好きなのか」「なぜ好きなのか」ということを自分自身に問う

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