ガチ恋状態の現と、その予後。


何番煎じだよ、というタイトル。
語り始めも何度も見てきた、自分がまさかこんな状態になるなんてーーー
という、古のおたく達にはあまりにも飽きるほど繰り返し見てきたフレーズ。

自分への戒めのために、黒歴史(死語)でもいいから、noteのサービスが終わるまで残す。



2019年3月9日。
一定のおたくは、この日付で十二分に察することができるはず。

アイドルマスターシャイニーカラーズの、記念すべき1stライブの初日昼公演の日付。
浅いおたくだった自分が、デレのSS3Aを機におたくライブの良さを知り、アイマス熱そのものが高いとき。シャニに関してはゲームすらやらず、曲とキャラだけ知っていた状態で、一番最初にやるライブ、という響きだけでLVを見に行った日。
もちろんめちゃくちゃ感動したんだけど、その中で一人だけ、自分の視線に焼き付き、脳裏から離れることのない演者がいた。そこが始まりだった。

最近の声優事情は多種多用で、顔がいいとほんとに露出が増える。かわいいからすき、美人だからすき、声がすき、演技がすき、トークがすき。色んな理由があって、声優を追っかける人がいたり、声優を志す人が増えてきているのが昨今。
でも自分の目に入ったのはそんなレベルではなく、改めて考える間までもなく、ただの一目惚れで。当時こそそんなこと微塵も思ってなかったけど。

四半世紀ちょい生きてきて、コレ以上ないくらいにドタイプ、というか自分が好きなタイプを決定づける、それほどまでに完璧だったそのルックスに一ヶ月苛まれ、突如出てきた個人番組のお知らせ。堕ちるのは簡単だった。
ゲームの熱こそ比例してこなかったので、ライブ全通みたいなことにはならなかったけど、月1の放送がとても生きがいになったし、その1時間ちょいがとても幸せだった。今年になるまで同士と繋がることもなく、ひたすら自分の好きな人間を眺めていることが、只管に活力になった。ちょっぴり頼りがいのある立ち振る舞いも、すごくツボだった。根っからの下っ端気質なので、悪友だとか、ふざけ合うとか、そういう立ち位置の2次元キャラばかり好きになってた自分にとって、造作もなかった。


どこから捩れ始めたのか、どこで間違えたのかはわからない。一目惚れだし、最初からそうだったのかもしれない。
意識したきっかけは、初めてのファン活。人生で初めてファンレターを送ろう、プレゼントを送ろう、となったときに、ほぼ唯一といえるようなおたくの女友達に、どんなものを送ればいいのか、と相談した流れで、推しのよさを語り合ったとき。いつの間に初推しを初恋と言い換えられて、それは違うよ!(DNGNRNP)とは否定したものの、

「それもう初恋だよ。」

って。
小中高に、異性に対してに限らず広義的な「好き」という気持ちを徹底的に否定されてきた自分にとって、それまで構築されてきた心身のいびつなパズルのピースをジャイアントスイングでばらまかれてしまって。簡単に暗示にかかってしまってた。

それからはもう、一般的な限界おたく(?)となんら変わらないムーブだった。もともと強めだった妄想癖が一段と強くなったり、言ってしまえばそう言われる前から、推しが好きすぎてそれまで日常的だったスケベすら、相当なおざなりになった時期もあった。脳内に推しが溢れすぎて、まさに恋現。
もともと深く嵌りこんでしまう性格の自分にとって、まさに沼だった。


魔の手が忍び始めてた。ちまちまとTLに出るから認知はしてたけど、声優に白無垢を着せてトークする番組。確か津田ちゃんだったかな、そこでタキシード着てるのが流れてきて、他人事ながら恐ろしい番組だなって思ってた。でも今年になって、シャニの声優にオファーがいってて、案の定色んな意味で果ててるおたくを観測して、お写真は素敵だなとは思いつつ、戦々恐々だった。公表こそしてないけど、同世代なのをなんとなく感づいていたから、なおさらだった。そんな矢先だった。

先に触れた個人番組での、突然の白無垢姿の披露。しかも作品にして販売するときた。
お祝いで用意したお酒はすべてやけ酒に変化し、番組後半は一切直視できず、脳がシャットダウンしてた。番組が終わったあと、discordで本気で感情をぶちまけて。アホかもしれんけど、人生で一番感情が爆発してた。やけ酒深酒で寝落ちして、現実を認識したのは翌朝。
ご報告なんてしてないのに。ただ衣装を着ただけなのに。ってのが大多数の意見だし、間違ってるのはわかってるけど、脳がそれを許さなくて、1時間ぐらい声にならない声を上げて、足もばたつかせて泣きじゃくってた。
白無垢って、普段言葉にはしないけど、最愛の人に見せるためのもの、って思ってたから。なまじ普通にテレビに出てる芸能人ですら、なかなか見せないようなものを、サプライズとか言って頭上6000フィートから落としてきたんだから。爆弾に例えた矢先で申し訳ないけど、通り魔のようだった。
魅力を伝えるというコンセプトはぶれてないし、素敵だから受けたお仕事だろうに、処理なんてできるわけがなかった。目を真っ赤に腫らして、疲れて昼まで寝てしまって、ひたすら天井を見つめて、飯も喉を通らなくて。通常営業を始めたTLに攻撃的な感情が芽生えたので、メインの垢を一旦消した。

それから色んなことをぐるぐる考えた。自分は推しに対してどう向き合うべきなのか、今まで大した努力すらしてこなかった分際で、死にもの狂いで努力して推しに近づくべきなのかとか、そんな勇気も覚悟もないくせに、こんなどうしようもない理由で転職みたいなことを考えたり、明確な夢なんて今まで持ち合わせなかったくせに、夢とかいう都合のいい言葉で全てをほっぽり出そうとか、自分の人生中身なさすぎだろとか。
もう6年前になるんですね、「花や草木に生まれたかった」って。一瞬でも似た意識を持ってしまったのがあまりにもアホらしすぎる。自分がこうなってしまった以上、他人事ではないんだって。


しばらくして少しづつ冷静になって、脳を空っぽにしたあとに意を決して白無垢を見直すことにした。あれはアルコールでぶっ壊れたリミッターがそうさせたんだって、シラフで見ればきっと違うはずだって。


はちゃめちゃに素敵だった。白無垢は女性の一番きれいな瞬間、というのはだいたいの人が持ってる理念だと思うけど、その言葉の通りだった。父親概念とかいうアホなものは捨て置くとして、理想の人が理想の姿をすればかくも当然の話だった。
体温こそ上がったけど、この人がこんな幸せな姿になれるように、応援していこうと素直に思えた。



今更弁明するけど、自分は顔面派だとかそんなことは一切なくて、どちらかというと歌が上手い人を憧れとして応援することが多いんだけど、ただ今回は、あまりにも自分にとって完璧すぎたお顔だったことによる事象の発生で、この点だけで考えると別に声優とおたくだからこうなるわけではないと思ったの。手に届かない存在への憧れがいつのまにか巨大な感情に変化してたり、些細な仕草や雰囲気で自分の中にひっかかるものができるのは、人間の性質上当然のことだし、自分みたいなわかりやすい例は、なんとなくあまり褒められることなく生きてきたとか、あまり自分を出さずに過ごしてきたとか、そういう類のもつれがあった後、安息を求めた結果こじらせたっていう典型的なもんだと思ってる。

自分の推しがどれほどの人気を得ているのかは計りかねるけど、性別に関わらずそういう推し方をする人は多かれ少なかれ絶対いて、正直よそを見ればもっとドデカイ火種は見えるわけで。
絶対に理解できない人がいるのがこの事象だけど、もし知り合いにこういうことが起きたら、精一杯慰めてやろうと思う。
自分も今後一生推しの顔がチラつくことは確定事項で、理想的な人である、自分がこうなってしまったという事実は捻じ曲げることすら困難なので、いずれにせよ適切なのめり方をしながら応援していきたいですね。

今日も推しの顔がいい!

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