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きらきらと輝く花嫁さんや、頑張っている女性のための、本物にこだわったドレスのお店「BLENDA」を経営されている佐野桜子さん


女性が輝ける職場づくりやサービス、商品を提供し続けていて、二児の母でもある佐野桜子さんにお話を伺いました。

プロフィール
出身地:福岡県北九州市
活動地域:福岡県福岡市
経歴:旅行会社、ウエディングプランナーを経て、2005年にオーダードレスや小物の製作及び販売、オリジナルドレス、タキシードのレンタルを行う株式会社ブレンダ、「BLENDA」を立ち上げる。続いて、オーダーメイドのウェディングプロデュース「BLENDA WEDDINGS」や、アンティーク着物レンタルの「和の香」など女性が輝ける衣裳や機会を提供し続けている。

「お客様の幸せを作りだす為にも、中から幸せづくりを」

記者 どんな夢・visionをお持ちですか?

佐野桜子さん(以下、敬称略) 独立して14年経ち今となって思うことは、人を気にすることなく、人と比べることなく「自分自身何が幸せなのか」というのは見極めたいと思っています。少しでも自分自身が幸せだなとか、豊かだなと感じることをやっていきたい、というのが漠然とした夢です。
一番の事業的な目標としては、マネージャーを作ったり、人材育成だったり、働きやすい環境づくり、女性が働きやすい環境づくりは目指したい、それがビジョンです。お客様の幸せを作り出すようなお仕事をさせていただいているので、そのためにも中の幸せづくりもしていきたい自分も従業員も幸せでないといけない、というのを1周2周回って今改めて思います。

「人材の獲得と、人材育成」「色々種まきして方向性を探っている」

記者 それを具現化するために、どんな目標や計画を立てていますか?

佐野 まず中の幸せの為には組織を整えなければなりませんので、人材の安定を目標にしています。私自身もそうですが女性の働き方は、出産や結婚などいろいろな人生のシーンがあるので、そういったことがやはりネックや障害になってくるのを感じています。女性がこうやりたい、こう生きたい、幸せになりたいという、当たり前のことが叶えられたらと思っています。中々大変ですが、まずは人材の獲得と育成に特に注力したいです。

記者 人材育成もできて、組織も豊かになっているとなった時に、この組織・プロジェクトをどんな方向性にみていらっしゃいますか??

佐野 ここ5年間ぐらいで色々種まきをして方向性は探っています。人さえ育てばできることはたくさんあります。和の香(アンティーク振袖レンタル)もその一つでした。以前ご利用頂いたことのあるお客様から、「お宮参りや 七五三の衣裳はないんですか ?」と聞いて頂いたり、お嫁さんの衣裳仕入れの時に可愛いお着物を見つけて「これ何かに使えるかな?」と思ったことなどをきっかけに、成人式の衣裳レンタルが始まりました。好きで得意分野でもありましたし、BLENDAと衣裳つながりでモチベーション的にも一緒だったので、和の香も始めてみました。今は抑えていますが、過去に旅行会社で働いていて、ハワイに繋がりがあったのでハワイアンウエディングもやっていました。ウェディングプロデュースやギフト事業も実はやっており、それぞれ細々とやっています。みんなが好きそうで、お客様に喜んでいただけるようなことで、だいぶ枝葉がついてきたので、事業的には人が増えれば受け皿はある状態です。

記者 旅行会社、ウエディングプランナーを経て、29歳で起業されていますが、なぜ起業しようと思ったのですか??

佐野 ウエディングプランナーとして働いていた時に、担当しているお客様の中に、衣裳に対するお悩みを打ち明けてこられる方が結構いらっしゃったんです。他の人からしても新郎さんからしても、その悩みは大したことないことに見えますが、お嫁さんご本人からしたらそれが切実な問題でした。「お嫁さんってこんな悩んでいるの?」というのが衝撃的でした。例えばこっちのドレスはネックがスタンドじゃなければいいけど、こっちのドレスは綺麗に見えるけど裾があまり好きじゃなくてとか、こんなに悩むんだなっていう衝撃がありました。ほとんどの人が満足していますが、でもほんのわずかな人は本当に悩んでいます。悩んでいる人の選択肢がないということに私自身が違和感を感じ、その気持ちが積み重なって、ニーズを掘り起こそうって思いました。そしてその悩みがすごく深いんです。すごく探しているし、すごく熱量がああります。割合的には悩んでいる人はリサーチした結果、1割位ですね、オーダーなどの購入層も1割前後です。その1割はこだわるか悩みがあるか、要は迷子さんなんです。私の目の前でそんな方に泣かれるんです。それがいたたまれなくて、自分ではどうしようもなく、その不甲斐なさや、理不尽さを感じていました。そしてやるんだったら雇われている立場ではなく、自分でやらないといけないと思い、いろいろなことがリンクしました。周りの方のアドバイスだったり、自分がこれまで蓄積してきたことや、お客様の涙などが、スーッと、「これは独立だ!」と繋がって、ある時独立を決意しました。

「実るほど頭を垂れる稲穂かな」

記者 常に心がけてらっしゃる実践行動や指針にしていらっしゃるものはありますか?

佐野 いつも「実るほど頭を垂れる稲穂かな」という座右の銘を、独立当初から心がけています。思ってはいましたが、実際初めの頃はトゲトゲしていました。でもありがたいことに14年も福岡でお商売をやっていますと、お知り合いの方も増えました。私には、本当に幸せだなって思う瞬間があります。その1つがやはり自分がいいな、と思った人たちと仕事ができること、これが最高なんです。パートナーさんやお力添えいただく人たちの繋がりというのが素晴らしく、この人と一緒に働きたいと心から思う人ばかりです。勿論人となりも素晴らしいですし、それぞれの世界でかなり活躍なさっていて 、その活躍が自分を高めてくれます。どんな辛いときでもみんな辛いから共有しあえて、喜びは分かち合えて…そういう仲間が増えたことが何にも代え難い財産です。その繋がりがあるから今の自分たちがあります。BLENDAにしても和の香にしても、BLENDA WEDDINGSにしても、自分達だけでは絶対にできない。人のお力添えなくしては絶対にできない仕事です。初めは、「自分は」と思っていましたが、最近は人無くしては自分が成り立たない、全てお陰様、という風に思えるようになりました。

記者 「実るほど頭を垂れる稲穂かな」という実れば実るほど初心を忘れない姿勢を佐野さんから私自身感じます。そこにいくまでの大きなきっかけはありますか?

佐野 やはり出産子育てがすごく大きいですね。いろいろな意味で自分を大きくしてくれました。まず試練が大きかったです。子育ての前、出産直後からいろいろあって、人生で経験したことのないようなどん底を沢山味わいました。もともと体育会系で努力さえすれば、とか根性さえあればなんとかなると思っていました。昔は本当に我が我がだったと思います。経営者としても学びは日々の中からありましたが、大きく変わったのは出産で、根性だけではどうにもならないという感じでした。その時激細りして、「大丈夫?病気?」ってよく言われて、自分でも生きていくのが必死な時期でしたし、なりふり構っていませんでしたし、髪もすごく抜けたり、本当にボロボロな状態でした。今思うと、プライドも高かったんだと思います。「自分はできる、できないと言いたくない」みたいなプライドです。しかし「もう私できません。ごめんなさい」と言おうと思うようになりました。これは物凄く自分の中で大きな変革で、子供がいなかったら多分できなかったことだと思います。早めに謝って、人様の手助けを得て、手助けを得たことをありがたく思おうと思うようになりました。子育てと経営者の両立は色々な面でとても大変でした。自分だけじゃ子育てできなかったですし、本当に周りの方々の支えに感謝しています。

記者 最後に、精神的も身体的にも、大変な時期もおありだった中で、なぜ続けようと思うことができたのでしょうか?

佐野 パートさんに入ってもらおうとした時期がありました。その時にまさに子育て中のお母さんが来られたんですね。そのお母さん方を面接していて、「なぜ働きたいんですか」と聞いたら「家庭の中ではお母さんなんだけど、社会で自分の場所がない」という声を聞きました。よく「何々ちゃんのお母さんって言われて、自分の名前がない」というのを聞きますが、本当にそうなんだと思いました。子育ての大変さも家事の大変さもよくわかります。私は仕事させてもらっているから、こんな風にインタビューなんてして頂ける立場ですが、よっぽど日々の家事や育児の方が大変だと思います。だからこそ、そういう方々のサポートがあればいいなと思いました。輝ける場所がすごく大事だなと思いました。実は入社後に、あるパートタイマーの方に言われたことがあります。「母に綺麗な衣裳なんて扱わせてもらって、勉強になるね、良かったねって言ってもらえたんです」と言われ、すごく感動したました。そんな喜びがあったので、やはり女性の活き活きと働ける場所を本当に求めて頂いているのであれば、そういう場所の一つになればいいなというのが原動力の一つでもあります。それがやめられない理由です。

記者 素敵な理由ですね。佐野さん自身や佐野さんの周りの方々が益々輝けるように応援しています。

佐野さん今日は本当にありがとうございました!

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佐野さんに関する情報についてはこちらから↓↓
●BRENDAホームページ http://www.dress-blenda.com/
●和の香ホームページ http://www.wanoca.jp/
●佐野さんFacebook  https://www.facebook.com/eiko.san

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【編集後記】
今回インタビューさせて頂いた風見・岡山・堂本・水上です。花嫁さんの涙やお母さんとして頑張っている方々の涙、そんな女性たちの涙や悩みを、ドレスや働く環境によって輝きにかえていこうとされている、佐野さんがとても印象的でした。また、凄く謙虚にインタビューに答えてくださる姿勢も大和の女性の素敵さ、心の広さを感じました。

佐野さん、本当にありがとうございました!

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この記事はリライズ・ニュースマガジン”美しい時代を創る人達”にも掲載されています。



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