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【IndieGame界隈トピックまとめ】「株式会社パルワールドエンタテイメントが設立」「Nintendo Switch インディーゲーム セール開催決定」|7/5~7/11

 瑞牆(みずがき)です。
 元ゲーム会社勤務・現小規模ゲーム開発者の筆者が、IndieGame界隈のトピックを毎週木曜日にまとめています。
インディーゲームは"好き"を形にする領域ですが、より多くの人に遊んでもらうためには界隈の情報が必要不可欠。スキマ時間に直近のトピックスをサクっと追えるマガジンにできたらと思っています。

 それでは今週のトピックスをご覧ください。



【1】VRカードゲーム『Project: JUDGE VISIONS』がMeta Quest(App Lab)で配信決定

 株式会社バンダイナムコスタジオのインディーゲームレーベル『GYAAR Studio(ギャースタジオ)』が、VRカードゲーム『Project: JUDGE VISIONS』を7月19日(金)に配信することを発表しました。従来、イベント展示用とされていてリリース予定は無かったそうですが、この度、自宅でも遊べるようになりました。

 筆者・瑞牆は試遊版で感動し、リリースを待ち望んでいたので歓喜しています。友達に遊ばせて心を少年にしてやりたい。


【2】GIGO × FangamerJP ポップアップストア開催決定

 ゲームグッズ制作会社・FangamerとGIGOがコラボしたポップアップストアが京都・河原町で開催決定とのこと。開催期間である7/11(木)〜9/1(日)は、京都で行われる日本最大規模のIndieGame展示会・BitSummit Driftとも重なっており、京都がインディーゲーム色に染まります。楽しみ!
 チラシも公開されています。


【3】『天穂のサクナヒメ』テレビアニメ放送開始

 7月6日、ゲーム原作のTVアニメ『天穂のサクナヒメ』が配信開始されました。全農も協賛しているガチ・お米アニメ。素敵です。


【4】超てんちゃん生誕祭

 人気インディーゲーム『NEEDY GIRL OVERDOSE』のヒロイン・超絶最かわてんしちゃんの誕生日配信が行われました。2度目なので「2」です。
 公式アカウントでは、様々なイラストレーター、アーティストさんによる応援アートも公開されておりとても楽しいです。


【5】任天堂が「Nintendo Switch インディーゲーム セール」開催決定

 2024年7月11日から、「Nintendo Switch インディーゲーム セール」が開催される旨、任天堂公式アカウントから告知がありました。様々なソフトが10%~60%オフで購入できるとのこと。
 なお期間は、2024年7月11日(木)0:00 ~ 2024年7月24日(水)23:59です。開発者各位にとっては、売る側としても参加したいイベントですね。


【6】『MINDHACK』がヴィレッジヴァンガードとコラボ

 悪人の脳内をお花畑にしていく人気IndieGame『MINDHACK』がヴィレンジヴァンガードとコラボ。オリジナルグッズが多数紹介されています。非常に似合い、素敵。


【7】『Inverted Angel』の規約が話題

 プレイヤーの推理をAIが判定してストーリーを分岐させていく意欲作、『Inverted Angel』の配信ガイドラインが話題です。理由としては「エンディングで流れる主題歌を、ミュートせずに流してほしい」「YouTubeのContents IDを通じてクリエイターに広告収益が分配されるから」という記述があるから。

 Contents IDというのは、YouTubeの管理者側の機能で、「YouTubeに投稿された動画のうち、映像または音楽が、投稿者側の登録したアセットに合致する場合、投稿された動画の広告収益の一部または全部を投稿者に還元する」仕組みです。クリエイターへの利益分配を考慮した、非常に粋で、素晴らしい規約だと思います。
 『Inverted Angel』はこちら。


【8】『Hookah Haze』発売

 シーシャを通じて女の子たちと交流するゲーム『Hookah Haze』が発売。発売を記念した10%OFFセールと、実店舗のコラボが開催中です。


【9】「Anime Game Festival」開催決定

 「アニメ系ゲーム」に焦点を当てたオンラインイベント「Anime Game Festival」がSteamで開催決定。詳細は以下に。


【10】株式会社パルワールドエンタテイメントが設立

 普通に超絶重要ニュース。
 株式会社ポケットペア代表・溝部拓郎氏は7月10日、PC版の売上本数1,500万本以上を記録した歴史的独自開発ゲーム『パルワールド』を日本発のグローバルIPにしていくための新企業・株式会社パルワールドエンタテイメントを設立する旨をリリースしました。株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメント、株式会社アニプレックス、株式会社ポケットペアのジョイントベンチャーとのこと。

 本トピックにおける重要点はいくつもありますが、個人的な語りポイントは以下でしょうか。

1、株式会社ポケットペアは独立資本を守った。

 ベンチャー企業があれだけの大ヒットを飛ばしたら、代表含め全社をあげてフルコミットしたくなるのが人情でしょうが、株式会社ポケットペアはあえて「パルワールドを自社から隔離し、別会社を設立して外部資本を入れる」手法をとることで、株式会社ポケットペア本体の自由を守りました。すなわちある意味で『パルワールド』を手放したわけです。
 これはつまり、株式会社ポケットペアは決して『パルワールド』にオールインするつもりはなく、むしろ踏み台として、過去の栄光と割り切って、後続の作品で戦う気マンマンであるということ。

2、溝部拓郎氏は"大人"を頼るのがお上手!

 筆者・瑞牆は幸運にも、インディーゲーム会社の代表さんとお話しをする機会が多いのですが、どの方も総じて「ゲームが大好き」「自分のゲームは自分で育てたい」という愛が……あえて言い方を変えるなら執着が、とても強い印象があります。
 しかし溝部拓郎氏は冷静で、『パルワールド』を伸ばすために一瞬で外部資本にIPを預ける判断をされました。自己流ではなく、"大人"の流儀に任せる。自分で面倒をみない代わりに、それでコケても気にしない。『パルワールド』の役目は、大量の資金を稼ぐことと、株式会社ポケットペアの名を世界に売ったことで完了済みであり、そして後はワンチャン、ワンチャンでいいから勝手にグローバルIPになってくれたら良い。そういう意思を感じます。これはクリエイターというよりも、明らかにビジネスマン寄りのジャッジだと思います。
 世界の熱狂を生みつつも、自分たちだけは熱狂に溺れず、「次」を見据える姿勢には格好良さを感じます。

3、パルワールドをグローバルIPにしていく試みは否定されるべきではない(と思う)

 諸々の議論を呼び起こしたタイトルであるため、「パルワールドをグローバルIPにします!」という宣言にXでは懐疑的な声も多いようです。
 しかし筆者・瑞牆的には、上記のように「そもそも株式会社ポケットペアすら『パルワールド』のグローバルIP化は"ワンチャン"でいいと割り切っている(だから外部資本を入れて、ある意味で手放した)」のですから、「懐疑する」こと自体が空回っていると思いますし、そもそも国産ゲームが海外ゲームに押されている現状でこの試みを応援しない理由は無いと感じています。

 どう転んでもアツい『パルワールド』の行末、これからが楽しみです。


【11】忘れちゃダメ! 近日開催のIndieGame系イベント

 筆者・瑞牆の備忘録を兼ね、近日開催されたり参加が締め切りとなるIndieGame系イベントをまとめています。


(1)『MY GAME FES』

 開催日:2024年12月14日、15日


(2)BitSummit

 開催:2024年7月19日〜21日


(3)ChinaJoy2024

 開催期間:2024年7月26日(金)~7月29日(月)※現地時間
 会場:Shanghai New International Expo Center
 中国・上海のゲームイベントです。


(4)東京ゲームダンジョン外伝 supported by note

 開催期間:2024年7月14日(日)
 会場:東京・四ツ谷


(5)週刊 INDIE Waves

 2024年8月1日より定期開催


(6)Busan Indie Connect Festival 2024

 開催期間:2024年08月16日(金)~08月18日(日)※現地時間
 会場:BEXCO Exhibition Hall 1 in Busan
 韓国・釜山のゲームイベントです。


(7)『DREAMSCAPE#2』

「ホラーゲームオンリー」のインディーゲーム展示会
 開催日時 2024年9月7日(土) 15:00 〜 21:00
 会場 UDXギャラリー(秋葉原)


(8)東京ゲームショウ2024

 開催期間:9/26〜9/29
 一般の出展応募締切:5/24
 Selected Indie 80の応募締切:4/30


(9)東京ゲームダンジョン6

 開催期間:2024年10月27日(日)
 会場:東京・浜松町


(10)東京ビジュアルノベルカーニバル

 開催準備中 → 開催中止


(11)ゲームパビリオンjp2025

 開催:2025年3月29日(土)


【おわりに】

 お読みいただきありがとうございました。
 今後も筆者のペースでまとめていけたらと思っています。
 モチベーションになりますので、よろしければ記事への♡筆者のフォローをいただけると嬉しいです。

 連載しながら情報感度や精度を高めていきたく、もし「こんな出来事もあったぞ」「うちのゲームも掲載しておいて」など、ご指摘やご要望がありましたらお気軽に筆者・瑞牆のXアカウントのDMまでご連絡くださいませ。

 それではまた次回。


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