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セブでお芝居してきました。

「セブで公演したらおもしろくね?」
私たち #劇団空白ゲノム のボスである、えのもとぐりむさんからの一言で26人の劇団員がセブ島に飛びました。
ここまでの経緯、そして、セブ島での話をさせてください。

3年間限定の劇団で、しかも総勢47人もいたらみんなが濃く仲良くなるには時間が短い!
ぐりむさんともっと話したい!
10月から11月下旬にかけて同時多発で起こる私たちの旗揚げ公演、稽古合宿したい!

それだったら僕こういう会社で働いてます。
と私たちに提案をくださったのはAHGS語学学校の田中さん。
田中さんのご協力の元、セブ行きの話がどんどん濃厚になって言った7月。

話は急スピードで進みセブ島が私たちにどんどん近づいてくるにつれて、
もうぐりむさんは本当にとんでもない発想の持ち主だ!
ぐりむさんに出会ってなかったらこんな人生歩んでない!
待ってろセブ!!

と期待を胸いっぱいに膨らませていた私は、というか私たちは、あることを企み始めました。

「ただセブ行くだけじゃつまらん」

今考えると本当に生意気ですが、私の戦友でありこの劇団の現主催・武光次郎と私は、そんなおバカなことを考えておりました。
ただ、ぐりむさんに驚いて欲しい、こいつらなんか企んでやがると思って欲しい。
そんな一心でぐりむさんにアポなしで家に突撃しました。
そして、カメラをスタンバイしてぐりむさんに言ったんです。

「ぐりむさん、ただセブに行くだけじゃないですよね?」

あー本当に生意気。
でもその結果、

「劇団員全員が帰りの航空券セブで稼ぐってのはどう?」

それ、めちゃめちゃ面白いですね!!
でも言った手前、本当にそれできるのかな、、
旗揚げ公演もあるのに、日本ちゃんと帰れるかな、、
でも、ありがとうございます!!

期待と不安と楽しみが織り交ざった複雑な感情で帰路に立ったのを覚えています。

本当に実行できるのかどうか、フィリピンの平均月収を調べてみると、、12000ペソ。
日本円で約24000円でした。
私たちの航空券は片道15000円。
1ヶ月で、しかも語学留学と並行して英語の喋れない劇団員が大半の私たちが稼げる額とは思えませんでした。

そこで私たちはぐりむさんに、謝罪と提案をさせて頂きました。

本当にすみません、調べてみたのですが、今回ぐりむさんが提案してくださった案は難しいかと思います、、。

その代わりセブで公演をやらせてもらえませんか?

ぐりむさんからのご意見は

「わかった、それやろう。でも言い出しっぺのお前ら2人は、帰りの航空券はセブで稼ぐこと」

ここから、私と武の企画会議は始まりました。

まず、ここでの問題点。
そもそもセブ島にお芝居をできる環境があるのだろうか。
調べても調べても、舞台を見るという文化がもともとないセブ島では情報は出てきませんでした。

そんな私たちにぐりむさんは、

175RのSHOGOさん

にお願いをして、稽古場とお芝居の環境を作って頂きました。
稽古場はQQ Englishさんの学校内のスペースを、劇場は、和食ダイニング松之家さんを貸して頂きました。

そして、セブ島に無事(?)到着!(これも本当に大変だったんです、、!!またこれは別の記事で!!)

稽古と英語の授業の日々が始まりました。

今回の作品は、短編作品を三本。
私はその中の一番最初にセリフを話す役を頂いたのですが、脚本の読解を怠り、そこでまずぐりむさんに厳しいご指導をいただきました。
役者という仕事の難しさを感じ、また、プロとしてお客様の前に立つことの厳しさも痛感し、背筋が正されました。

稽古を進めていく中でまたもう1つの問題に直面しました。
集客の問題です。

異国の地で知り合いもいない私たちは
「どうやって集客したらいいかわからない」
稽古場も劇場も用意していただいたのに尚、そんな甘ったれ根性でおりました。

それを見兼ねたぐりむさん、SHOGOさんから
「お前ら本気で演劇やってんのか」と激を頂き、そこから私たちは手分けして日本人の方が経営されているお店に行き、販促活動を始めました。

今回、チケットの値段として設定したのは、800ペソ。これは、セブ島で暮らす方々の平均日給です。
直接お客様からお金をもらい、自分の手でチケットをお渡しする。
チケット1枚を買っていただくことのありがたみ、異国の地での日本人の温かさ。
頑張って下さい、楽しみにしてますの声が体中に染み渡りました。
そして稽古にも更に身を引きしめて望みました。

そして、セブ公演当日。

松之屋のみなさん、175R SHOGOさん、奥様のあみさん、販促に行った際のお店の方々のご協力の元、チケットは完売。
2公演共に、満員満席で追加の席をご用意しての観劇になるほど、たくさんのお客様に見守られながら旗揚げ公演を成功させることが出来ました。

セブ島に行く前の私は、こんなにも、素晴らしい景色が見られると思わなかった。
こんなにも、人の温かさに触れられると思わなかった。
こんなにも、怒られると思わなかったけど、こんなにも愛のあるお叱りをもらえると思わなかった。

175R SHOGOさん、奥様のあみさん
和食ダイニング松之家 の松田さん、春さん、啓さん、将太さん
AHGS 語学学校校長の早川さん、田中さん、スタッフの皆様
QQ English 社長の頼光さん、浦さん、スタッフの皆様
夢セブの皆様、セブ在住の日本人の皆様、セブ在住の現地の皆様
えのもとぐりむさん

たくさんの方々のおかげで私たちはお芝居をさせていただくことが出来ました。
この場をお借りして、改めて御礼申し上げます。

本当に、ありがとうございました。

国境線を越えて

実月いま

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