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Fania All-Stars. Live at Cheetah Vol.1&2 (1971)

最近いろいろラテンやそれっぽい音楽を聴いていますがその中でもいいと思ったのがこのアルバムです。1971年にニューヨークにあるクラブであるチーターでラテン音楽を代表するレーベルであるファニアに所属するミュージシャンが集まって行ったライブを収録しており内容はもちろん、藤田正さんが書いたCDのライナーも簡潔だけど詳しくサルサや楽器、ミュージシャンについて解説していてラテン音楽入門にピッタリの2枚だと思います。Vol1,2の二つに分かれていますが2枚まとめて聴くことをおすすめします。(ここでも2枚まとめて紹介します。)

ミュージシャン
サントスコローン、エクトルラボー、イスマエルミランダ、ピート“エルコンデ”ロドリーゲス、アダルベルドサンティアーゴ、チェオフェリシアーノ、ボビクルース:ボーカル
ヨーモトーロ:クァトロ(ギターのような楽器)
ジョニーパチェーコ:フルート、MC
ロベルトロドリーゲス、エクトルサルスェーラ、ラリースペンサー:トランペット
バリーロジャーズ、レイナルドホルヘ、ウィリーコローン:トロンボーン
ラリーハーロウ、リカルドレイ:ピアノ
ボビーヴァレンティン:ベース
オレステスピラトー、ロベルトロエーナ、レイバレット:パーカッション

Introduction Theme
スペイン語と英語がごっちゃになったMCから始まるメンバー紹介を兼ねたジャムナンバーで実際はこの日の最後に演奏された曲らしいです。スペイン語や巻き舌で発音する訛りの強い英語、あまり聴かない非英語圏の名前やリズムを聴いていると特別な物を聴いている気分になります。冒頭のスペイン語は「ケビバラムシカ」日本語にすると音楽は素晴らしいという意味らしいです。

Descarga fania
タイトルのデスカルガとはジャムセッションのことでタイトル通り楽器のソロやボーカルを回していくジャムナンバーです。ボビーヴァレンティンのベースと観客の拍手がかっこいいです。

Anacaona
リードボーカルをとるチェオフェリシアーノの代表作にして初期サルサの代表作らしいです。サルサらしいサウンドですがピアノソロはちょっとジャジーな感じがします。

Quitate tu
ゆったりとしたテンポのサルサナンバーでヴォーカリストが歌い継いでいく歌詞のほとんどは聞きとれませんがタイトルであり繰り返し歌われるキターテトゥだけは一緒に歌ってしまいます。楽器のソロだとヨーモトーロのブルースロックのギターのような音とフレーズが印象的です。

ここからがVol2です。

Ahora vengo yo
リカルドレイとクルースのコンビの曲で2人は特別ゲストとしての参加だったようです。演奏も歓声もボーカルもハイテンションで聴いているだけで楽しくなってきます。

Estrellas de fania
キターテトゥと同じくメンバーがボーカルを回していくスタイルの曲。ボビーのベースかっこいいです。

Que Barraridad
軽快なリズムとホーンが印象的な曲。

Ponte Duro
出だしは軽快ですがだんだん激しくなっていく曲。特にパーカッションやホーンのソロがかっこいいです。

Macho Chimaron
ゆったりとしたテンポの曲でリーダーであるジョニーパチェーコもソロをとっています。その後ラリーのピアノに合わせてMCが入り、ジャズやフュージョン界でも活躍したレイバレットがソロをとります。

Closing thema
演奏に合わせてジョニーが挨拶をして終わりです。