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Medeski Martin & Wood - Conbustication(1998)

ソウライブやジョンスコフィールドと並んで90年代から2000年代のジャムバンドブームでファンキーなオルガンジャズをやっていたのが今日紹介するメデスキ、マーティン&ウッドです。3人ともジャズを聴きつつもロックやポップス、中南米〜アフリカの音楽にも関心を示しクラシックの教育を受けていた他、自分たちがやっているのはジャズだと思っていないと発言するなど特定のジャンルに囚われない音色や全曲に漂う前衛感が特徴です。本作はブルーノートから販売されたメジャーデビュー盤。名前にもあるようにライブのようなノリ重視のソウライブと比べるとより実験的ではあるものの難しくなりすぎないで3人の息のとれた演奏と必要最低限だけど存在感をありつつも3人の演奏に溶け込んだゲストが印象的です

メンバー
ジョンメデスキ:キーボード
ビリーマーチン:ドラム、パーカッション
クリスウッド:ベース、バスドラム
DJロジック:ターンテーブル(1,3,10)
スティーブキャノン:ポエトリーリーディング(6)

Suger Craft
ターンテーブルのスクラッチを使ったHipHop + Jazz Funk + なにかな曲。グルーヴィなオルガンにヒップホップの打ち込みのようなビートの生ドラム、SEやトリッキーなフレーズ等の前衛的ななにかのバランスが面白いです。

Just Like I Pictured It
オルガンとエレピ、アコピを使った比較的ストレートなソウルジャズナンバー。ソウライブとよく似ていますがスタジオで色々いじったようなサウンドです。

Start - Stop
エフェクターをかけたキーボードの不気味でトリッキーな音やフレーズが印象的な曲。ワードレスコーラスもまた不思議な感じです。

Nocturn
ギターのようなベースのダークな音色やパーカッションの不思議なサウンドが印象的なミステリアスな曲。

Hey- Hee-Hi-Ho
ブレイクビーツのようなドラミングに70年代っぽいオルガン+クラヴィネットがファンキーな曲。途中拍手も入り比較的ストレートなファンクに近い曲です。

Whatever Happened To Gus
ウッドベースをメインにしたトラックに合わせてスティーブキャノンという人が夢で見たジャズドラマーについての詩を朗読します。

Latin Shuffle
ラテンジャズ風のカウベルが入るもの明るく陽気というわけではなくフリージャズ風のピアノがメインの曲。中盤の派手なドラムソロがかっこいいです。後半はオルガンがメインのファンキーなサウンドです。

Everyday People
スライ&ファミリーストーンのカバーですがかなりの原型クラッシャー。ただ60年代中盤のヒット曲をカバーしたオルガンジャズみたいな雰囲気で面白いです。

Coconut Biigaloo
ブレイクビーツとクセの少ないグルーヴィな演奏がかっこいい曲。

Church Of Logic
スクラッチや世界各地の楽器のような音など実験的なヒップホップナンバーです。

No Ke Ano Ahiahi
ハワイのスラックギター奏者ギャビーパヒヌイの曲。実験的なサウンドとまったりとしたメロディが不思議と噛み合った曲です。

Hyponotized
オルガンの風のような音の中メロウなエレピが鳴るナンバー。実験的な面が一番出ています。

Ligeti / 1st Day Wurli
14分の大作で激しさはないものの多様なキーボードやエフェクターでカラフルなサウンドを作っています。