名曲名演集「Anything Goes」

何度もやっている好きな曲のカバーをいろいろ紹介する企画ですが曲名だけだと分かりづらいのでセンス皆無ですが名曲名演集というタイトルをつけてみました。いいのが思いついたら変えるかもしれません。今回紹介するのはコールポーターが作曲したAnything Goes。元は同名のミュージカルのために1934年に書かれた曲ですが多くのジャズミュージシャン、特に白人のミュージシャンによってカバーされました。

コールポーター
作者コールポーターがピアノをバックに歌ったバージョン。録音機材のせいか少しクセのある声ですが古き良きサウンドで好きです。

ジョンウィリアムス
映画音楽の名作曲家ジョンウィリアムスはこの曲をインディジョーンズの2作めで使用しています。歌っているのは本作の監督スティーブンスピルバーグの妻であり女優のケイトキャプショーです。歌詞は英語ではなく中国語に(かそれっぽく適当に)変えてあります。戦前の映画のオマージュに満ちた煌びやかなオープニングで使われていますがこのシーンは何度見てもクラクラします。本当にいい映画です。そして戦前の上海の混沌とした雰囲気もたまらないです。

ヘレンメリル
ストリングスをバックにスローテンポで歌っています。演奏もボーカルもソフトでゆったりとしているので聴いていて落ち着きます。ストリングス入りのアルバム(特にボーカルもの)は初めはこれってジャズなの?っていう感じですが聴いているとこれもありだと思えるようになりました。

タルファーロウ
ギタリストの彼はこの曲を速弾きで演奏しています。テーマからギターソロ、ピアノソロと続きますがピアノもギターに負けないくらいスウィングより速弾きを重視したプレイです。

スタンゲッツ&ジェリーマリガン
クールジャズ界のサックス奏者2人による演奏。クールジャズといえどアップテンポのホットな演奏です。個人的にはジェリーのソロが好きです。

ディオンヌワーウィック
この曲もジャズでありがちなバースの省略が多いですがディオンヌは省略を行わずオリジナルに忠実に歌っています。演奏やコーラスも古き良きビッグバンドスタイルでウキウキしてきます。

エラフィッツジェラルド
全曲コールポーター作曲のアルバムより。ディオンヌと同じく省略されがちな1番始めのバースをしっかり歌っています。エラらしい派手なスキャットはなくストレートに歌っています。演奏はビッグバンドのスウィングするスタイルです。多分ディオンヌはこのバージョンを参考にしたと思います。

フランクシナトラ
ジャズというよりはポップスのようなスタイルの演奏です。エレピにもオルゴールにもシロフォンにも聴こえるポロポロした音が印象的です。途中でビッグバンドに変わるとグッとジャズっぽくなります。どんなスタイルの演奏にもマッチするフランクシナトラさすがです。