Madlib. Shades Of Blue(2003)
ジャジーヒップホップブームが起きるとブルーノートレコードは自分のカタログを使ったジャジーヒップホップの制作を計画します。白羽の矢が立ったのがDJのマッドリブ。彼はリリースされたレコードはもちろん未発表の音源やこのために録音した曲を組み合わせて制作されたのが本作です。選曲もLA時代のフュージョンが中心でラップがほとんどないのでクールで聴きやすく(ヒップホップ自体は嫌いではないですがラップは好きになれません)ヒップホップ初心者のジャズリスナーや作業用BGMとしても聴けるヒップホップを探している人におすすめです。余談ですが邦題はブルーノート帝国の逆襲。なんで原題とかけ離れたスターウォーズみたいなタイトルにしたのか不思議です。
メンバー
モーガンアダムスクインテット+2(5)
ジェームスキング:フルート
ダンウバニック:ギター
ジョーマクダフィー:エレピ
モーガンアダムスⅢ:オルガン
オーティスジャクソンjr:ドラム
デレクホルマン:パーカッション
アーマッドミラー:ヴァイブ(7)
M.E.D:ラップ、ボーカル(7)
モーガンアダムスクインテット+2(8)
ジェームスキング:フルート
ダンウバニック:ギター
モーガンアダムスⅢ:オルガン
デレクホルマン:アープストリングシンセ
モンクヒューズ:エレベ
マルコムコットー:パーカッション、ドラム
サウンドディレクション(13)
ジェームスキング:フルート
ダンウバニック:ギター
ジョーマクダフィー:オルガン、キーボード
ジェフジャンク、モンクヒューズ:アコースティックベース
レフティヒューストン:ドラム
マッドリブ:パーカッション
イエスタデイニュークインテット(14)
アーマッドミラー:ヴァイブ
ジョーマクダフィー:キーボード
モンクヒューズ:アコースティックベース
ジョーチェンバース、オーティスジャクソンjr:ドラム
マッドリブ:パーカッション
ジョーマクダフィー:キーボード(15)
ラッセルジェンキンス:ベース(15)
オーティスジャクソンjr:ドラム(15)
Intoroduction
アートブレイキーのMCをサンプリングした曲。これからどんな曲が流れてくるのかワクワクします。
Slim’s Return
スリーサウンズのThe Look Of Slimをサンプリング。カッーとなるパーカッション、ストリングのメロディがクセになります、
Distant Land
ドナルドバードが1972年に録音したものの未発表だった同名曲をサンプリング。気怠くもクールなエレピとトランペットがかっこいいです。
Mystic Bounce
ロニーフォスターのMystic Brewをサンプリング。グルーヴィなベースラインがかっこいいほぼファンクな一曲です。
Stormy
リューベンウィルソンのLove Bugをサンプリング。レオモリス(アイドリスムハンマド)のファットバックしたドラムと新しく録音したクールなフルートがかっこいい一曲です。
Blue Note Interlude
アルフレッドライオンとフランシスウルフの2人に関するナレーションです。
Please Set Us Free
ボビーハンフリーのFancy Dancerをサンプリング。ブヨブヨしたシンセサイザーが印象的なこの曲はラップが入ります。
Funky Blue Note
唯一全て新録音のトラックで重量級のドラミングとクールなフルートと鈴の対比が印象的な一曲です。
Alfred Lion Interlude
アルフレッドライオンに関するナレーションです。
Stepping Into Tomorrow
ドナルドバードの同名曲をサンプリング。メロウなオリジナルとはうって変わって攻撃的なビートや銃声のSEが印象的です。
Andrew Hill Break
アンドリューヒルのIllusionをサンプリングしたインタールードです。
Montra
ボビーハッチャーソンの同名曲をサンプリング。気怠げなフルートの音が印象的や鳥の鳴き声のSE、女声のスキャットや印象的な微睡みトラックです。
Song for My Father
ホレスシルバーの同名曲をサンプリング?しつつカバー。オルガンメインのジャムバンド風でソウライブとかジミースミスと一緒に聴いてもたのしそうなヒップホップというよりはソウルジャズな一曲です。
Footprints
ウェインショーターの同名曲のカバー(サンプリングしたとは思えないくらい原曲の音がしません)。しかしここでもクールなヴァイブやミステリアスなシンセが印象的です
Peace/Dolphin Dance
ホレスシルバーとハービーハンコックの同名曲をサンプリング。サンプリングと生演奏のバランスが面白い一曲です。
Outro