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Sarah Vaughan - S,T(1954)

クリフォードブラウンが伴奏を務めた3人のシンガーのうち2番目に録音されたのが本作です(1番目はダイナワシントン、3番目はヘレンメリル)3作ともクリフォードブラウンと女性シンガーの共演、青みがかったジャケット、シンガーと同じ名前のタイトルという点では同じですが他のメンバーやアレンジャーは異なっており、サウンドの雰囲気も異なります。本作バラード、スウィングナンバー多めでメンバーにはロイヘインズやハービーマンもいます。クリフォードは亡くなり、他の2人は異なる路線に行ったことを考えるとかなり豪華なメンバーだと思います。

メンバー
サラヴォーン:ボーカル
クリフォードブラウン:トランペット
ハービーマン:フルート
ポールクイニシェット:テナーサックス
ジミージョーンズ:ピアノ
ジョーベンジャミン:ベース
ロイヘインズ:ドラム

Lullaby Of Birdland
サラのスムースでほんのりブルージーなボーカルが印象的な曲。スキャットと楽器の掛け合いも印象的です

April In Paris
しっとりとしたバラードナンバー。中盤のピアノソロとそれに続く少し掠れたトランペットが印象的です。

He’s My Guy
明るいタッチのミディアムナンバー。ハービーによるフルートソロが印象的です。

Jim
切ない雰囲気のバラードナンバー。途中さりげなく入るサックスのソフトなタッチの演奏が印象的です。トランペットのソロもほどよく明るさがあって切ないけど重くないいいアレンジです。

You’re Not The Kind
グルーヴィなベースがかっこいいスウィンギーなミディアムナンバー。

Embracble You
この曲のみホーンセクション抜きのピアノトリオによる演奏です。サラの伸びやかな高音から迫力ある低音までをスムースに行き来するボーカルが印象的です。

I’m glad There Is You
重たいリズムが印象的なスウィートなバラードナンバー。

September Song
しっとりとしたバラードナンバー。途中一瞬だけアカペラになるところが何度かあり印象的です。間奏部はスウィンギーなリズムに合わせてミュートを使った不思議な音のクリフォードのソロがかっこいいです

It’s Crazy
ジャムセッション風の一曲。クリフォード初めどのメンバーも張り切ったソロを披露しています。

Lullaby Of Birdland(別テイク)
ボーナストラックです。間奏部のアドリブとかスキャットが少し違います。