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2021年の振り返りと2022年の抱負。

新年明けましておめでとうございます。人生で今回の年末年始が一番長い間休めました。今は仕事したくてうずうずしています。

2022年がスタートしましたが、皆様にとっての2021年はどんな年でしたか。僕の1年を振り返ると、ハードシングスをマンガに描いたような日々だった気がします。「これぞスタートアップの醍醐味だね!」なんてとても思えないことの連続でした。

●2021年に起きたハードシングス

例えば、一部を列挙すると、

❶2021年初頭から数えて騒動が落ち着くまでの間にインターン含めて最終的には従業員の約半数が離脱した(何が起きたかよくわからず辞めざるを得なくなってしまったり、巻き込んでしまったみんな、本当にごめん)、

❷約半数の株主から買取請求があったことで残された本体及び子会社の経営陣 vs VCとの間で対立が起きた(これまではいろいろ思うこともあって黙っていたけど後世の起業家にも参考になると思うのでどこかで詳細を綴ろうと思ってます)、

❸買取請求のディールが終わった直後に某メディアからこちら側には一度も事実確認のない記事が出た(事実なら切腹してもいいようなテキトーなことを書かれて思ったのは、真実なんて関係なくて皆がそれぞれが自分の保身やポジショニングや損得で平気で人を傷つけにいくんだなって。後、おれきらわれてるなって涙。ただ、お陰で不条理に抗う力をつけなければいけないとスイッチが入った)

❹ファンドを解散することになり投資先やLPにご迷惑をお掛けすることになった(ゴタゴタに巻き込んで大変なご心配やご迷惑をお掛けしたものの、僕を含めた加害者以外はマイナスにならなくてすんだ)、

❺全体構想の中核を担うはずだった子会社を清算することになった(毎月個人で数百万中盤〜後半の資金支援をしていたのだけど双方でいろいろ重なり最後までやり切ることができなかった)、

❻退職後の役員達が同じ事業を始めた(人を引き抜かれたり退職後にも関わらず機密資料や情報の持ち出しが発覚したり。意図を確認したいから連絡しても完全に無視されるし。こっち脇が甘かったり下に見られているのだろうけど。。然るべき対応をして完全にゴタゴタを終わらせにいきます)

❼会社や個人ともに複雑な人間関係のいざこざに巻き込まれた(つらいことがあったのかと思って心配してたら、極めて私的なめちゃくちゃ面倒な事案だった)、 

中でも、精神的にダメージを食らったのは、10代の時に出会って、父親のいない僕がこの世で唯一「お父さん」と呼んでいた人の癌の再発です。昨年に一度は克服したことで安堵していたのですが、それを上記に綴った記事が出た2月24日に連絡があり、もう自分の命が長くないことを告げられました。こんな最悪のことが続くのかって。

以降、まさに僕自身の騒動の渦中にお父さんの家や病院を行ったりきたりしていたのですが、月日と共にやつれていく中であっても、

「勇児君の信念を通してくれることを願い、そのとおりに貫いてくれたことを誇りに思っている。負けないで立ち向かってほしい。私も頑張る。ありがとう」

というメッセージをくれて。それからちょうど1ヶ月後の3月24日に亡くなりました。最後の2週間はもう意識もなくて。ただ、自分が一番大変な中で僕の騒動をずっと気にしてくれていたことや、伊勢神宮で買って渡した闘病平癒のパワーストーンを無意識の中でもずっと握りしめてくれていたことを知り、いろいろ感情が揺れ動いて崩れ落ちました。

大切な人が亡くなるたびに思いますが、「死」だけはどうしても乗り越えることは難しいです。親戚がいない家庭で育ったのもあって、人生で人の死に触れる機会が少ないまま今に至ってるからかもしれません。ですが、しばらく考え込んだ先に、こうも思いました。「死ぬこと以外はだいたいは乗り越えられるな」って。考え込んで、塞ぎ込んで、何周か回って、今、この感情をお守りみたいに大切にしている自分がいます。

FiNC時代から大きなニュースの度に、自分ごとのように喜んでメッセージをくれて、我が子のように成長を喜んでくれて、ただ最後は体調が悪い中、心配がつのるような記事ばかり読ませることになってしまったことが情けないし、悔しいです。最後に、大切なことを学んだ僕が、理不尽に屈せず、不条理を変えられるような大きな影響力を持ち、そして社会にインパクトを与えられるような大成功をしなければ、この気持ちは晴れないと思っています。どうか天国から見ていてください。

身から出た鯖も含めて、2021年は大変なことが多かったです。

●2021年にあったいいコト

2021年の前半は辛いことばかりでしたが、後半に進むにつれて良い出来事が増えていきました。例えば、M&Aで山中さん率いるまーけっちをグループに迎え入れることができたり(まさかここまで活躍してくれるとは思いもしなかったです。彼女が収益事業や組織全般を牽引してくれてるお陰で僕が今年はリスクが取れそうです。捨てる神あれば拾う神あり)、FiNCの株主かつ起業家を多数輩出してるバブソン大学で教鞭を取られていたり東京大学でも教授をされている山川先生を社外取締役にお招きしたり(同じ相手と同じ境遇を経験されている同志のような方で、騒動の際も真っ先にご連絡をくれて…)、スタートアップ及びインフルエンサーに特化した税理士法人を設立したり(この分野なら自信がありますのでご相談ください)、他にもWEIN及び起業家のコミュニティーの再起動や「自己資金の範囲で会社を急成長させるためにはどうすればいいか」を考えて、各業界で最も影響力ある個人や団体等との共同事業や、とてつもない影響力を持つ国民的アイドルグループとの新しい挑戦をはじめ、そうした方々とステルスで法人をいくつか共同で設立したりもしました。(「あいつは何やってるかわからない」と言われますが、想定以上に爆伸びしているのと、真っ当なことをやってますのでご安心ください)。

振り返ると昨年もいろんなことに取り組んだし、いろいろな学びや気づきがありました。

●偉大な先輩経営者からの学び

その中でも、誰もが知る偉大な企業の尊敬する先輩経営者がとても気にかけてくれたこともあり、その影響をとても受けたのですが、その方から言われることがその辺にいる人とほぼ真逆だから印象に残っていて、

「溝口君は昔の方がおもしろかった。大人の立派な人間なんて目指さなくていい。非常識と思われるくらいでいい。普通や中庸なやつになんかなるな。狂気がなければ、小事は成し遂げられても、大きな事を成し遂げるなんて無理。大人ぶってないで、クレイジーになれ。だからもっとありのままに生きる努力をしなさい」

最後の「ありのままに生きる努力をしなさい」という言葉が引っかかって、「ありのままに生きることに対して努力しろってどういうことですか?どうやって努力すればいいんですか?」と聞き返しました。

「強烈な光は強烈な影を生む。例えば、物事に本気で異常にこだわればその分陰も生まれる。それを理解して、陰を埋めてくれる仲間を持つこと。自分の評判や頭の堅い常識を押し付けれてくるやつばかり近くに置くな。孫さんもスティーブ・ジョブズもジェフベゾスも非常識。本質を見誤ってはいけない。最も向き合うべきは仲間だよ」

と言われてハッとしました。(まぁまぁ長く経営しているくせに今さらハッとしてるようじゃダメなんだろうな…)

うちのCHROの山中さんのnoteでも言われましたが、「スタートアップでコミットメントが低い人を幹部に登用してはいけない、ビジョンに誰よりも本気な創業者の近くに必要なのは、創業者を必要以上に変えようとする人ではなく、共に歩む覚悟を持ってくれる人だということです。溝口さんの最大の問題は、そこに本気で向き合うことを怠っていたことではないかと思います」

●「本気で向き合う」とか「ありのままの自分を生きる努力をする」という言葉の意味

「本気で向き合う」とか「ありのままの自分を生きる努力をする」というのは、「ありのままの自分だから」といって散らかっている部屋に人を招き入れることではないし、他者に対して慮る必要がないと言ってるわけではないのだと理解しました。そして自分の感情のままに意思決定をしていいわけでもなく、「自分が楽しいから。自分が興味あるから」と言ってなんでも選択していいわけでもなくて。そんなことを繰り返していたら誰もついてきてはくれないし、一人でできることなんてたかが知れてるからこそ、応援してもらえなければ大きな目標は実現できない。だからこそ、あくまで理念やビジョンと重ねる必要はある。そして、周囲に自分や会社のそれらを理解してもらう努力をし続ける必要もある。この努力がないとダメ。それらを前提にすれば、ありのままに生きるのはそんなに簡単じゃないし、実際のところ力もお金も仲間も必要だし、そこに時間(≒努力)をかけ続ける必要もある。たしかに「ありのままに生きるためには努力が必要なんだな」と合点がいきました。

長く生きてると「一生消えない心に深く刻まれる出来事」が時折起こります。その時々でどうにも捨てられない美学や損得を超えた自分の判断基準に気が付きます。そして自分というものが見つかる。今僕は「人生の成功とはありのままの自分をどれ程までに追求できたかに尽きるのではないか」と思うようになりました。結局のところ、いくら繕おうとしても自分の背景や自分の性質からは逃れられません。だからこそ「自分」を追求していくしかないのかなって。だからもうここはブレずに生きたいです。

1年の振り返りをぐだぐだ書き綴りましたが、今年の抱負は「ありのままの自分を生きて、それでいて爆速でグループを成長させる」です。

あらゆる挑戦をしながらも大きく全体を前に推し進めます。選択と集中なんかくそくらえで、今現在の自由人な特権を活かしてゴールに近づくものは全部やります。冷静に考えてもみれば、そんなに俺は大人じゃなかった。

●起業したばかりの時の初心に戻ります

山中さんのnoteにも書いてありましたが(苦笑)、2012年に起業したばかりの時は、大御所のVCに「興味があるから会いたい」と向こうから言われたのに当たり前のように時間と日時と場所指定で呼び出されてさらに遅刻されしまいにはプレゼン中にあくびされたから腹立って帰ったらそれが話題になってしまったり、

著名なベンチャー業界人達との会合に誘われてわざわざ東京から神戸に行って参加したのだけど話の内容が異性関係の下世話の話ばかりだったのでつまらないからすぐに帰ったら翌日に「おまえ生意気だね。業界狭いから調子乗らない方がいいよ」と強めに言われたから言い返して偉い人たちにしばらくそっぽ向かれたり(これに関しては帰らずにもう少し我慢してもよかったかも苦笑)、

当時は連絡しても返事こないことなんて普通で、アンフェアな契約や要求を突きつけてくることなんてざらにあったなっと。あと今年は、僕の境遇を見聞きしたからか、理不尽な目に合ってる人からたくさん連絡があり、その相談をめちゃくちゃ聞きました。彼らの多くは、戦う資金や体力や知恵や仲間がないから泣き寝入りせざるを得なくて。

子どもの頃から弱いものいじめや人によって態度が変わる人とか、不条理や理不尽や筋が通っていないことを平気でする人がきらいなので僕がやってやろうかなといった気になってます。過去を遡れば、若かりし時の自分を今の自分が許せないと思うこともたくさんあります。僕自身が再会したら謝らないといけない人も何人もいます。これは30代半ばになって丸くなったわけじゃなくて、「絶対にゆずれないもの」がとても明確になったからかなって。(2022年は幼少期から現在に至るまでの過去の傷や遺恨の精算を可能な限りしたいですね。何かある人は連絡ください)

しかし、ここ数年は、積み上げてきた多くのものを失いました。勝手に誰かがつけてくれていたメッキのようなものが剥がれていきました。疎遠になった人もたくさんいます。

一方で、何が起きても決して消えない本当に大事なものも明確になりました。またこれまでメディアや記事を通して発信してきた自分の言葉や一貫性や使命感という言葉に過剰に縛られ、自分のやりたいことや感情を蔑ろにしてきたのですが、それからまぁまぁ解放されました(みんなおれなんかにたいして興味ないのにね…)

何より大きかったのは、2021年は社内外に深い繋がりが増えたことです。社内であれば、何か会社に起きたら自分が一番傷ついていたけど、今は違います。時に自分以上に傷ついたり、怒ってくれる人がいる。それが初めての感覚です。また昨年はあらゆる分野で大きく活躍をしている友人が増えました。昨年からのテーマですが、今年は、欧米のように、スタートアップと他分野の先人達との垣根を減らし、夢や志が社会に向く他分野の方達と、起業家との橋渡しができればと思っています。

●最後に

今は、自分が一番苦しかった時の心境からすると奇跡みたいな日常に変わっています。

絶対に負けない、あきらめない、投げ出さないと自分に毎日必死に言い聞かせながら、一生懸命元気なフリをして、いろんなことに対して歯を食いしばりながら、時に自分の感情に強制的に蓋をされたりしながら、強がって生き続けてきました。

応援してくれた人に迷惑をかけてしまったり、まだまだ何かを成し遂げるやつだと信じてくれた人の期待に答えられてないから、ちょっと書きづらいのだけど、

正直、今が人生で一番楽しいです。

つらいこと、我慢しなければならなかったことも、きっと今を迎えるためには必要なことだったのかなと思えています。だから、もしも今、つらい境遇にある人や、大切なコトやヒトさえも大切でいられなくなって苦しんでる人は、正しい方向に動き続けさえすれば、失ったものに比例して得られるものもあると信じて負けないでください。僕自身もいろいろ人伝に耳に入ることもあって、時折悔しさや怒りや悲しみが込み上げてくることもありましたが、

「批判されたら、意識されてるんだなと思え。悪口言われたら、この構ってちゃんめと笑え。陰口言われら、面と向かって言えないんだなと思え。自分のストレスを他人に押し付けてスッキリしたい奴らの踏み台になるな。自分は人をバカにしないと強く決めたらいい」

という言葉に励まされました。だから少しスローダウンしてもいいから、けど這ってでもあきらめないでいてほしいと思っています。おれは生きてて本当によかったと思ってる(本当につらい時は相談してね)

昨年は、リスクがなくて手堅く成功できるようなことや準備準備で脈拍が上がるような挑戦をしてこなかったので、いろんなことが重なったことで得た情熱のままに、今年はその分だけ派手にいきます。なので、みなさま、温かい気持ちや生暖かい目(苦笑)の双方で見守っていてください。

ただ、本当にいつもありがとうございます。応援し続けてくれたことを後悔させないように、何倍にもして、人生をかけてあなたや社会に恩返ししたいと思っています。(いろんな人の顔を浮かべながら書いています。ひとり一人にご連絡をできなくて申し訳ございません)

長々とポエムを書き綴りましたが、長文、乱文に最後までお付き合い下さりありがとうございます。2022年は、新しい人も、ちょっと疎遠になってしまった人も、大切な友人や後輩、先輩達含めて、たくさんの人との縁を大切にしたいと思っていますので、よろしくお願いします😁本年も、挑戦する人や挑戦に関わる人を数多く増やし、またそんな仕組みを作り、社会から不安や退屈や孤独を少しでも減らす努力をします。一緒に挑戦してくれる方は採用全方位的に強化中なので、ご連絡ください。

(僕たちは年賀ハガキを全てメールのご挨拶に代え、郵送料分を寄付に当てさせていただいてます。本来ならばお世話になった皆様には、年賀ハガキをはじめ、直接ご連絡してご挨拶申し上げるべきところですが、本メッセージに代えさせて頂けたらと思います。添付画像や動画はチームのみんなと初詣に行った時のものです。僕が映ってないのは撮影者だからです)

溝口勇児 拝

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