トム・ブレイディ引退(1年ぶり2回目)の話
NFL史上最高QBと称されるトム・ブレイディの引退が発表されました。
自らのTwitterからビデオメッセージで「俺は引退する、永久にね」という言葉から始まる引退宣言でしたが、昨年も引退宣言をして数日で撤回した前歴がありますので、アメリカでは「また現役復帰するんじゃないか?」という意見も数多くあるようです。
ブレイディは2000年のドラフトでミシガン大ウルヴァリンズからニューイングランドペイトリオッツにドラフト6巡199位という低評価でプロ入りし、01年に当時のエースQBブレッドソーが大怪我を負った後を受けて先発に昇格、さらにそのままその年のスーパーボウルを制覇し一気にスターダムへと駆け上がりました。
その後ペイトリオッツで計6回、フリーエージェントでバッカニアーズへ移籍した後も1回のスーパーボウル制覇を果たし、個人記録としてもパスヤード獲得数(89214Y)、タッチダウンパス数(649回)、QB勝利数(251勝)など数々の個人記録を持つ、正に「生きる伝説」です。
昨年1度引退宣言をしたものの、なにがあったかたった40日で引退を撤回しフィールドに帰還しましたが、今年はブレイディのキャリア初の負け越し(8勝9敗)シーズンとなってしまいました。
とはいえ、ブレイディのパフォーマンスが良くなかったわけではなく、どちらかというとバッカニアーズのオフェンスラインが弱く早投げを強いられていたこと、またペイトリオッツ時代を通じての相棒であるTEグロンコウスキーが引退しターゲットも不足していたこと、更には引退を撤回したことが原因となったかどうかは不明ですが、アメリカNo1セレブ夫婦と言われていた妻でありこれまた世界トップのスーパーモデルでもあるジゼル・ブンチェンとの離婚など公私共に負担を抱えたままのシーズンではありました。
それでも総パスヤード数は全体3位、パス成功数は全体1位とまだまだ1流であることは間違いなく、バッカニアーズをFAになったとしてもQBが不足しているチームからは引く手あまたであったと考えられます。
前述した通り、昨年の引退撤回であったり、あまりに勝ちすぎていることや「デフレゲート事件」と呼ばれる不正や疑惑もあったおかげでアンチも多い印象はありますが、それでも「NFL史上最高」の名はこれから先も褪せることはないでしょう。引退後の新しいキャリアにおいても、彼がその名声を活かした様々な社会貢献やフットボール文化向上に対する運動に期待していきたいと思います。
まぁもう1度くらいは引退撤回(更にはグロンコウスキーも復帰)くらいのギャグは許されそうな気もしますけどね。
そのグロンコウスキーも早速Twitterで反応し
「昨年もう引退については書いたから、今回は2回目の引退組へようこそって言っておくよ」というコメントを残しています。
(グロンコウスキーも一度引退後、ブレイディに請われて復帰したクチ)
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