龍が如く極

三日坊主ではない断じて!!

龍が如く極をクリア記念に書く。

龍が如くシリーズの記念すべき第1作目のリメイク。リメイクというからには本当の初期版であるPS2版から本当に全部作り直してて、ボイスも9割撮り直してるらしい、追加シーンも盛り盛りで、気合いが段違い。そういうところ大好き。

ちなみにリメイクはそのままの意味で新たに作り直し、リマスター(HD リマスター)はグラフィックのみ一新(一部追加要素を含む時もある)という感じ。

プロローグは10年前から始まって、主人公の桐生ちゃんが2億円の取り立てを行うところからはじまる、それがうまくいって、半分を組に上納金として収めて、仕事終わりにということで、桐生ちゃんの幼なじみで兄弟分である錦山(みゆたがTwitterでにしき錦と言ってるのはこの錦山のこと)と一緒に、同じく幼なじみの由美ちゃんが勤めているセレナというクラブに飲みに行く、この3人は同じ孤児院で育って、めっちゃ仲良し。キャッキャッうふふでめっちゃ可愛い、セレナのママは麗奈さん、この人も美人。

錦と桐生ちゃんはすでに立派なヤクザで、お仕事も順風満帆、このまま組の中でのし上がって、いつか自分の組を持つ……みたいな夢や目標を語り合っていた矢先、由美ちゃんが自分の組の組長である堂島組長にさらわれ、そのいざこざの中錦が堂島組長を殺してしまう。桐生ちゃんは、錦を庇って自首し、15年の有罪判決。刑務所の中では(最初の頃は喧嘩売られたりしたものの)模範囚だったため10年で仮出所、ってすでにヘビーなゲームである。さすが龍が如く(英語版ゲーム名YAKUZA)。

さて10年間服役して外に出てきたら、由美ちゃんは行方不明だし、あんなに切磋琢磨して上を目指そうなと言っていた錦山は恩師を裏切ってるし、それに組から消えた100億!?その100億への鍵を握ってる由美ちゃんの妹の娘の遥がまで登場しちゃってどーなるのー!?というのが今回の龍が如くのストーリーになる。

ストーリーはかなり(他シリーズと比べて(これでも)アッサリとしており、RPGでよく言われる主人公の成長が感じられるポイントも少なめ(これは桐生ちゃんが既に成長しきった大人であるためと思う)

それでも、遥との絆が深まっていく過程や、ヤクザゲームならではの人間関係は見応えがある。戦闘も龍が如くシリーズ恒例の無双系アクションだが、かなりプレイしやすくなっている。

追加シーンは色々あれど、一番大きいのは桐生ちゃんが捕まってからの10年間の錦山の苦悩が、各章の冒頭に差し込まれている、これが最高に辛い。

桐生ちゃんと錦山は2人でいつもいたから比較される対象で、そしていつも良い印象、頼れる印象を持たれていたのは桐生ちゃんだったということがわかる、「なぜ捕まったのは桐生だったのか、これが錦山だったら」などという声も聞く。

それに加えて、兄弟分を自分の身代わりにしてしまった罪悪感、言うことの聞かない部下、怖い上司、身内の不幸なんかが重なりまくって、いやそら錦も鬼にならざるを得んわなという感じ。これがないPS2版だと、かなり錦の出番は少ないため(冒頭とラストだけって感じ)、彼のバックボーンが知られて、グッとキャラが深まった、その分悲しみも募るが……。

錦山と桐生ちゃんは、一緒にいなきゃダメだったよ本当に……一緒にいて、一緒に東城会(この2人が属してる組の大元)を盛り立てて欲しかった……。

そして更に追加シーン、追加システムにあたるのが、どこでも真島システム。

10年間服役してたせいで体が鈍っている桐生ちゃんに、この真島吾朗が鍛え直したるわ!いつでもお前を見てるし、隙があれば襲いかかったるから油断すんなよ!という、公言ストーカーシステムである(自分でもストーリーって言ってる)

真島吾朗、所謂真島の兄さんであるが(他の組の目上の人なので桐生ちゃんは兄さん呼び。東城会 嶋野組内 真島組組長である、実は結構偉い(ちなみに桐生ちゃん呼びは真島の兄さんがしてる)、10年前に桐生ちゃんの強さを気に入り、10年間出所を待っていて、かつ出所日にお出迎えしてくれるという優しさ!びっくりする、出所祝いにパーっとやろや!って呼び出されたのがストリップ劇場でなんとそこでポールダンスを披露してくれる、よくわからん。

外観は耳の上で切りそろえたテクノカット、刈り上げ、左目に黒い眼帯、黒い手袋、蛇皮のジャケットに黒いパンツ、インナーは何も着てなくて背中からの刺青がチラ見え、金のチェーンネックレス、という感じで、かなりトリッキー、可愛さ満点である(欲目です)

んで、このどこでも真島システムは、読んで字の如くどこにでも真島の兄さんがくる、道を歩いていれば前からくる、マンホールからくる、ゴミ箱や巨大三角コーンや物陰に隠れていて襲ってきたり、屋根の上から飛びかかってきたりする。コンビニで立ち読みをすれば覗かれるし、ゲーセンでプリクラを撮れば見切れに来さえする。

キャバクラにもゴロ美として登場したり(ちゃんと女装してる)、バーテンダーにも、タクシーの運転手にも、警察官にもアイドルにも扮する、なんならゾンビにだってなる。全ては桐生ちゃんに喧嘩をふっかけ、その戦いの中で昔のカンを取り戻してもらう為である、なんだこの健気さ、よくわからん(2回目)

ストーリーはかなりシリアスであるのだが(錦の追加シーンもあいまって)、どこでも真島システムのおかげでちょっと元気が出るのでいいバランスな気がする。

シリアスとのバランスだけでなく、真島の兄さんは経験値もかなり多めにくれる。序盤は強くても少し頑張って倒せば、育成がかなり進む。俺が昔のカンを取り戻したるで!というのは過言ではない、大いに助かりました、ありがとう。真島の兄さんを倒すことによって覚える技もある、積極的にチャレンジすると良い。経験値目当てに、いつのまにかこちらが真島の兄さんを探すことになっている。

シリーズ15年目ということで、これももう古典となるのだろうか、古典というにはまだちょっと早いかな?龍が如くシリーズはここから始まったんだなという思いと、ほかのシリーズへの匂わせが半端ないので、次へと続くために通っておく道という感じ。

ちなみに龍が如く7は主人公を変えた新シリーズなんだけど、1とストーリーの要素がかなり似通っている、というかそういう構想にしてくれているというのをひしひしと感じる。ヤクザはもちろん、兄弟、金、親……見つからない要素は幼女(遥)くらいな気がする、この発見ができたのはかなり嬉しい。

リメイクにも関わらず、価格をグッと落として実は新品が2000円で買えてしまう、採算大丈夫なんだろうか。アクションもイージーモードでやれば問題ないと思うので、苦手かなと思う人でもやってみてほしい。

この龍が如く極、実はPS3でも出ている、PS2が初期、PS3、PS4とリメイクが出ていて、手厚さ抜群であるので、いずれかの本体をお持ちでしたらぜひ。





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