備忘録:中国博論生活~

博論の審査が第二段階まで進み、ちょっと嬉しいのと審査の手順を忘れないように(また次回後輩に聞かれたりする可能性もあるので)備忘録として残しておこうと思う。まずは大学院生活ふりかえり…

現在、私はかなりの年齢だが、中国のある大学の日本語学部で日本語教師をしながら、同じ大学の中国語学部の博士課程(日本では後期云々という?)在籍中、中国語教育を専攻し、清末明治の中国語教育をテーマに博論を書いている。留学生として在籍しているわけだが、博士課程の授業や条件は中国人学生とまったく同じ。博士課程の一年目で必要単位を取得するのだが、朝8時から夜9時半まで授業がある日もあったし、専門である教育関連や語学関連の理論などの他に、国際中国語教育という学科でもあったので「国際外交」や「メディア論」など「国際」?に関する?講義も受講して小論文を書かなければならず、さらに不得意な英語の授業が週に2回夜の一番遅い時間にあったりとかなりハードな一年であった。さらに日本語学部で自分が講師として講義しなければならない授業が週に4時間、おまけに博士一年の後期で父がなくなり日本と北京を行き来しながら講義をうけ、さらに指導教授からはっぱをかけられ、一年目で博士の学生が参加できる「博士生論壇」という小規模なシンポジウムにいくつか参加させられ?初めて論文発表をするという、いまから思えば「よーやったな」という博士一年目であった。

一年目の後半から二年目は論文を2本なんとか仕上げて投稿。中国人学生は中国で権威のある論文雑誌に投稿して掲載されなければならないというハードなミッションがあるが、ここは留学生は条件が緩和され?、とにかくどの雑誌でも掲載されればOK、になっている。中国と日本の論文誌に投稿しなんとかクリア。それから博士二年目は中国語でいう「开题」を受けるために博論を書き進める。博論の第一回目の審査、学生が書こうとするテーマとその内容が博論としてふさわしいのか審査される。博論の全体像、アウトラインを提示しながらその内の一章か二章を書き、外部の専門家が審査、批評する。「开题」は外部の専門家を大学に招いて面談形式なのでかなり緊張する。それでも様々なアドバイスや新しい資料をいただけたりするのでありがたい。これもなんとかクリア。

博士三年目はなかなか博論が進まずつらい日々だった。「开题」をクリアしてほっとしてしまったのと、専門家からのアドバイスがもっとも過ぎ、だが自分ではそれをどのように処理して研究して深堀していくのか手法も分からず、また膨大なコーパスをどのように処理するのか、さらに自分自身の中国語の能力や論文執筆の表現力がなく駄文しか書けず、方向性を見失ってしまった。おまけにコロナで大学の授業がすべてオンラインになり、日本語学部で担当していた授業もオンライン用に作成しなおす必要が出てしまい、その資料作成にもかなり力がそがれた。それでも一年に二回は学会に参加して論文を書こうと奮闘、それがいまの博論の基にもなった。

博士三年目から四年目に入るころにはかなり焦っていた。四年目の前期終了時期にあたる2021年年末か22年年初には「预答辩」をやるぞ!と指導教授に言われたからだ。博論をほぼ完成しておかなければならない。私の研究対象がかなり膨大な量のある本一冊全部、だったので、それまで書き溜めた章もかなりの数になり、駄文ではあるが文字数も20万字を超え、論文の構成をいかに合理的にわかりやすく構成しなおすかが問題だった。
博士四年目の前期が終了した2022年1月初めに「预答辩」を開催、外部の専門家にオンラインで面談形式で審査してもらい、これもなんとかクリア。だがこれもかなり大変だった…。日本語学部で自分の授業もあるし、期末テストも開催しないといけないし、博論を完成させなければならないし、でも大体しか書いていなかったので詰めが甘く、書き足したり、まだ書いていない内容があったり、さらに中国語も自己流なので慌てて同じ指導教授の師妹たちに中国語も添削してもらい、それをまた自分で見直して直したり…怒涛の2021年12月であった。

クリスマスも大晦日も元旦ももうまったく何もできなかったのは長い生涯で初めてだったのでは…。本当に時間がなかったのでおせちもお雑煮も、いつもならちょっとは作ったり日本料理屋さんに食べに行ったりするのだが、それもまったくできず…。一人で行動できる旦那でよかった…行きつけのお店で楽しく過ごしてくれたみたいです…。だが私のもう一つの趣味「ジャニヲタ」活動があまり出来なかったのが悔やまれる!年末はジャニーズの出演するイベントが目白押しなのだが、紅白もカウントダウンもとりあえずキンプリちゃんとなにわ男子の出るところだけチェック。松潤さんが演出するジャニフェスのオンライン観戦のチケットも購入し楽しみにしていたのだが、論文に時間がかかってまったく終わらず…とにかく1回だけ最初から最後までしっかりみて、あとは期間中は何回も見れたので作業しながらの流し見…うーん悔やまれる!キンプリとSnowmanのコラボ、めっちゃよかった!なにわ男子も愛ある紹介映像まで作ってもらえ、さらにダイスマでエイト兄さんWEST兄さんたちと出てきたときはもう涙泪…。ほんまよかったねーと近所のおばさん目線で見ながら、論文作業に没頭。でもゆっくり見たかった…。とはいえ、中国でのジャニヲタ活動には裏技がある。中国にはジャニーズファンがたくさんいるので、日本のテレビ番組を見逃してもB站などを見れば、大体の映像がアップされているのだ(ほんまはあかんよね…)。なので、1月初めに「预答辩」を無事終えてから、ゆっくりB站で探してほぼすべて映像を見ることができたのですわ~


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