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菅義偉さん、枝野幸男さんが出馬表明

偉さん、きょう2020年9月2日、衆議院議員会館内で、宮崎信行撮影。は、きょう令和2年2020年9月2日(水)午後5時から、衆議院第二議員会館内で記者会見を開き、自民党総裁選に出馬することを表明しました。

 筆者・宮崎信行としては、かなり久しぶりに政府・与党の記者会見を取材しました。質問はできませんでしたが、午後5時40分過ぎの衆議院第一議員会館での記者会見の方にも行きました。


[写真]細田博之・細田派会長、きょう2020年9月2日、衆議院第一議員会館で、宮崎信行撮影。

[写真]竹下亘・竹下派会長、同上。

[写真]麻生太郎・麻生派会長、同上。

 先週金曜日午後2時過ぎの、安倍晋三首相辞意の後、月曜日朝までには、菅義偉・官房長官を後継とする流れができあがりました。これは、二階俊博会長率いる二階派と、石原伸晃派が支持を表明。岸田派、石破派は会長が出馬するのですから、菅さんを支持しないのは当然で、細田派、竹下派、麻生派が注目されました。ここで、麻生派の河野太郎さんが出馬取りやめを発表。麻生さんが菅さんを推すことで、最大派閥の細田派、第二派閥の竹下派の動向抜きに、菅さんの過半数が確実となりました。この構図は初めてだと思います。

 このため、午後5時からの菅さんの記者会見を見て、麻生さんが「会長一任をとりつけていたが、午後5時15分に菅さんを支持することを決めて、会員に伝達した」とうそぶいて、細田・竹下・麻生3派の支持記者会見を開きました。つまり、二階派と石原派をのけ者にして、菅総裁のもとでの幹事長人事で巻き返したい思惑が透けて見えます。

 父から世襲した細田さん、兄から世襲した竹下さん、父から間をおいて世襲した麻生さん。父が県議や他地域の議員とはいえ、非世襲の二階さん、石原さんが菅首相を実現しようとする中、世襲トリオが巻き返そうとする構図に見えました。

 10年強前に新しくなった議員会館の天井の高いオープンな雰囲気の部屋で、自民党3派閥領袖が共同記者会見を開くという、古いんだか、新しいんだかわからない自民党。

 私は22年前に、竹下派から2人の総裁候補が出た自民党本部4階「平河クラブ会見場」の共同記者会見に出席。このときに、梶山静六さんが小選挙区の時代になったから派閥ではなく自民党が変わらなければならないと主張し「おれのしかばねを乗り越えていけ」と語りました。当選できないことを悟った発言。このときに、竹下派を出たのが菅さんで、梶山さんとしんじゅうした唯一の議員とされました。ときはうつろい22年。小選挙区で無派閥で、首相の座にたどり着こうとする菅さん。それを、派閥会長らが共同記者会見でひっしに当選後の主導権を握ろうとする構図は、22年前のしかばねを乗り越えていく構図に、私には見えました。

 合流新党は枝野幸男さんが代表になるでしょう。党費年4000円を払ったから党員投票させろなどというけち臭いことを言うべきではありません。私は宰相の器そのものを、一般有権者が論じるのはあまりよくないと考えます。一度裏切り二度裏切る石破茂さんのような人間が党員票45%をとってしまうような公選はあまり好ましくないと考えます。

 小選挙区比例代表制で、自民党か合流新党のどちらが首相にふさわしいかを衆院選で決めるのが民主政治のあるべき姿だと考えています。選択肢が2つあるのが、自由。但し、国会議員にも生活があるので、二大政党間での党の移籍についてはもっと寛容であっていいと考えます。

「2020年合流新党」代表選に枝野幸男さん、泉健太さん出馬、枝野「私が面倒見が悪いと言われることはやむを得ない」と断言
2020-09-04 18:09:38 | 政権交代ある二大政党政治の完成をめざして

[写真]枝野幸男さん、衆議院議員会館内、きょう2020年9月4日、宮崎信行撮影。

 2017年から立憲民主党代表をつとめた枝野幸男さんは、きょう令和2年2020年9月4日(金)、衆議院第一議員会館内で記者会見し、来週10日(木)の代表選に立候補することを発表しました。これに先立ち、国民民主党(来週11日解党)の泉健太・政務調査会長も立候補を発表しました。

 10日の選挙は、海江田万里さんがとりしきり、投票用紙に代表と政党名を書く方式。有権者は、ゆうべ午後5時までに「入党宣誓書」を出した衆議院議員106名、参議院議員43名となる見通し。2020年9月15日(火)に結党大会を開き、26年ぶりの衆議院議員100名を超える新党が誕生することになります。

 枝野さんは記者会見の中で、「私が面倒見が悪いと言われることはやむを得ない。制度としてどうバックアップするのか。組織としてうまく使っていただきたい」とし、自民党二階派のような「面倒見」ではなく、候補者公認制度や政党助成法による支部交付金、本部・県連合職員などを中心とした運営を続けることを明言しました。

 新党名は、泉さんが「民主党」、枝野さんが「立憲民主党」をおしました。しかし、枝野さんが有権者国会議員に手渡したあいさつ文には党名に関する記載はありませんでした。

 これに先立ち、任意政治団体「無所属フォーラム」の岡田克也代表は記者懇談会を開き、「無所属フォーラム12名全員が参加する」としたうえで、岡田さんは「枝野幸男」と「民主党」と書くことを明らかにし、枝野さんをおすから立憲民主党と書かなければならないわけではないとの見解を述べました。

 1994年の衆議院100名超えの新進党は3年で瓦解し、1996年の民主党は来週11日まで24年間続きました。枝野さんが解党ビジネスに興味がなさそうなので、2020年合流新党は、けっこう持つでしょう。

 菅義偉首相vs枝野幸男代表となると、1990年衆院選の海部俊樹首相vs土井たか子委員長以来30年ぶりに非世襲議員同士のトップ争いになります。候補者さえそろえば、まあまあおもしろくなりそうです。 

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Ⓒ2020年、宮崎信行 Miyazaki Nobuyuki

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