なだれ坂の粋な居酒屋と固定観念のこと
かつて日本IBMと六本木プリンスがあり、今は地上40階の六本木グランドタワーがそびえ立つその辺り。
当時解体が始まったばかりの旧六本木プリンスの近く、なだれ坂入り口の「粋な居酒屋」竹やん。ここの豚キムチ定食は昼休みのサムスン社員たちを魅了して止まなかった。
ある日の女将との会話。
女将 「アラ、今日はサムスンさんお一人?」
オトーサン 「あ、はい。」(ボクはサムスンさんと言う名前じゃないんだけど) (>_<)
女将 「サムスンさん、小皿のキムチ、オマケでつけとくからね!これはサムスンさんダケヨ。」
オトーサン 「は、あ、ありがとうございまス。」(*_*)
女将の心遣いを親切と受け取るか、押し付けがましいかはさておき、サムスンの社員はすべて韓国人若しくはそれに準じる何者かであること、そして、韓国人は例外なくキムチ好きだ、と言う全き(?)前提が女将にはあるのだった。
ぼくは少なくともこの百年以上は日本人の血筋だし(キムチは大好きだけど)、韓国人でもキムチがあまり好きでない人は、何人も会ったことがある。
くだらないエピソードのようだが、この話、示唆的だと思う。自分自身を含め、日常にも同じようなステレオタイプな思い込みやレッテル貼りが数限りなく繰り返されている。
震災被災地はこうだ、ああだ。
福島県民は今こうに違いない。
オジサンはこんなだ。
オバサンはそんなだ。
若い子はあんなだ。
年寄りはどんなだ。
サラリーマンとは?主婦とは?
日本とはこういう国だ。
囚われるな既成観念に!思い込むな!傲慢になるな!
居酒屋女将にとても良いことを思い出させてもらった。感謝、多謝。
繰り返すが、ここの豚キムチ定食はかなり美味い。
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