第90回東京優駿 追い切り評価
こんばんは、宮下綾斗です!
今週は全てのホースマンの憧れにして日本競馬界最高峰の名誉、東京優駿(日本ダービー)の追い切り評価を自分なりに付けてみました!
前回投稿したヴィクトリアマイルでは人気決着ではありましたが追い切りA評価馬が馬券圏内を独占!
今回もこの調子で好走馬を見抜いていきたいところ…!
追い切り評価は上から順にA+、A、B+、B、Cの5段階で振り分けています(ただしA+は追い切りを見て「これは!」と思った馬にしか打たないつもりなので、基本的にはA〜Cの4段階になると思います
馬名 鞍上
日時 コースと馬場状態
全体時計 評価
短評(的なもの)
グリューネグリーン
5/24 美浦南W 重
84.8-68.2-53.0-38.3-11.7 C
〜コンビ継続で前進なるか〜
最終追いはWコースで2頭併せ
昨年の京都2歳Sの勝ち馬
この中間は乗り込み量を豊富にこなしてはいるものの、僚馬を追走する形から楽に突き放していた前走とは打って変わって1週前、最終追いとも僚馬の先着を許す形に
映像を見ても馬自身の走りに覇気が薄れてきたような感覚を覚え、今回はC評価としました
左回りへの実績という点でも未勝利勝ちがある程度のため、前目からの走りでどれだけ粘れるか…
馬券的には静観が妥当でしょう
サトノグランツ
5/24 栗東坂路 良
55.7-39.9-25.3-11.9 B
〜東上最終便を制した西の秘密兵器〜
最終追いは坂路で単走追い
京都新聞杯から中2週とタイトなローテの分中間は軽めの調整メニュー中心でしたが、坂路の最終追いではラスト2Fに13.4-11.9と鋭い加速を披露
映像から見てもまだ荒削りな部分がある走り方ながらも水準以上の力強さがありました
王道路線の皐月賞組の面々と比べると前走のメンバーは小粒感が否めませんが、今年の京都新聞杯組はダービーで好走実績のある京都開催に戻って最初の年となるだけに不気味なところはあります
展開が向けば好走できるだけの素質はありそうなだけに、ここは取捨が悩ましいところ…
余談ですが川田騎手×友道厩舎といえば7年前にマカヒキでダービーを制したコンビ
今回のサトノグランツはその時2着に従えたサトノダイヤモンドの産駒というある種奇妙な巡り合わせとなりましたが、どうでしょうか
シャザーン
5/24 栗東坂路 良
55.3-40.0-25.3-12.0 A
〜若武者と無欲の一発狙う伏兵候補〜
最終追いは坂路で単走追い
17年のエリザベス女王杯覇者クイーンズリングの初仔
既にご存知の方も多いとは思いますが、CW2頭併せで追い切られた1週前の内容がとにかく秀逸
勢い十分に直線を向くとそこからの伸びが圧巻で、鞍上がゴーサインを出すと外の僚馬を並ぶ間もなく交わし、全身を大きく使った非常にパワフルな走りを見せ6F78.8の好時計
ラスト1Fも11.1をマークしておりここにきての急上昇ぶりには目を見張るものがあります
坂路での最終追いでも最後まで集中力を維持できており脚さばきも申し分なし
実績では他の人気上位勢に見劣りしますが、追い切りからはA評価の1頭とさせていただきました
前走は着順こそ6着と振るわなかったものの、上がり3Fは全体2位タイと素質の片鱗は見せた形に
状態は間違いなく良いだけに、人気薄でも大駆けに警戒したいところです
ショウナンバシット
5/24 栗東CW 良
69.8-53.5-37.9-11.3 C
〜外国人騎手初のダービー3勝目へ〜
最終追いは栗東CWで2頭併せ
2走前の若葉Sを勝利し皐月への切符を掴むと、続く皐月賞でも5着に滑り込みダービーへの優先権を獲得
1週前追い、最終追いともに同じくダービーに挑むフリームファクシとの併せ馬を行い、1週前追いではゴール前強めに負荷をかけるもフリームファクシには僅かに遅れた格好
最終追いでは輸送を考慮して1週前より負荷は軽めですが、隣のフリームファクシと比較すると動きの迫力は一歩劣る感があり、今回はC評価としました
前走は後方待機を選択したミルコのファインプレーがあっても掲示板止まりだっただけに、誤魔化しの効かないダービーの舞台でさらなる前進が見込めるかといわれると微妙なところ…
シーズンリッチ
5/24 美浦南W 重
83.2-66.6-51.2-36.7-11.7 B
〜狙うは史上初の父仔3代制覇〜
最終追いはWコースで2頭併せ
毎日杯を制した後は皐月賞をパスしてダービーに的を絞ったローテ
2頭併せの最終追いでは古馬OPのサンダーブリッツと遜色ない動きを見せて時計面も及第点
やや頭の高い走りなのは気がかりですが、前脚の掻き込みの力強さは評価したい点であり、B評価の中では上位の動きに映りました
あとは未勝利戦以来のコンビ復活となる戸崎騎手がこの枠からどう立ち回るかでしょう
スキルヴィング
5/24 美浦南W 重
84.8-67.8-52.3-37.9-11.2 B
〜若き才能はジンクスをも打ち破るか〜
最終追いはWコースで3頭併せ
今年のダービーの人気サイドの1頭となるであろう、もう1頭のキタサンブラック産駒
最終追いでは実戦を意識してか3頭併せの中央を走ってしぶとく抜け出しましたが、併せた相手の格を考えると少々物足りない動きにも映りました
前走から大きな上積みがあるとは思えず、決して悪い動きではありませんが今回は評価としてはB止まりまで
ただし、ここまでのキャリア4戦はいずれも東京であり2400mでは2戦2勝
距離経験&コース経験という意味では他馬と比較して一日の長があるのも事実です
"青葉賞経由はダービーを勝てない"というジンクスはあれど、その1点でこの馬の評価を下げるのは早計かもしれません
ソールオリエンス
5/24 美浦南W 重
84.3-68.0-52.4-37.4-11.3 A
〜2年前の忘れ物を取り戻す時〜
最終追いはWコースで2頭併せ
この世代でクラシック三冠の資格を持つ唯一の馬
前走からの調整も順調そのもので、1週前のWコース追いでは内から僚馬を追走すると直線楽な手応えで先着
若干引っかかるような素振りこそあったものの、スピード感抜群のフットワークでラスト1F11.1をマークと1週前追いとしては十分な内容でした
最終追いでも反応の良さは相変わらずであり、自らハミを取って前進気勢は十分
総合的にはA評価を打てる水準に達したと判断しました
鞍上としても、2年前にエフフォーリアで掴み損ねた栄冠をという思いはあるでしょうし、ここは人気サイドであっても追い切り内容からは強く推したい1頭です
タスティエーラ
5/24 美浦南W 重
67.4-51.9-37.5-11.1 A
〜豪州の名手を背に逆転誓う〜
最終追いはWコースで2頭併せ
この世代が初年度となるサトノクラウン産駒の出世頭
2走前の弥生賞ディープ記念で重賞初制覇を果たすと、皐月賞ではソールオリエンスの切れ味に屈するも2着と世代上位の実力をアピールしました
1週前の3頭併せでは一杯に追われたとはいえラスト1F11.0をマークし、同厩のGⅠ馬カフェファラオを置き去りにする好内容
2頭併せの最終追いでも外の僚馬に持ったまま並びかけて楽な手応えで先着
重心を低く下げた無駄のないフォームで走れていることからも、ここは自信を持ってA評価の1頭に
テン乗りのレーン騎手とも手が合いそうな印象があり、何かしらの印は打っておきたいところです
トップナイフ
5/24 栗東CW 良
82.6-66.9-51.9-37.1-11.5 B+
〜立ち回りの巧さ活かし前進を〜
最終追いはCWで2頭併せ
GⅠホープフルSを含む重賞3戦連続2着と、勝ちきれないながらも堅実な成績を残してきた馬
1週前のCW2頭併せでは強めに追われた割には伸びがいまひとつで僚馬にかろうじて先着するも手応え劣勢と微妙な動きでしたが、同じくCW2頭併せとなった最終追いでは軽く促しただけで相手をキッチリ突き放して悠々先着
馬の動きを見ても1週前より前進気勢が明確に表れており、この大舞台に向けて順調に仕上がった印象です
あとは距離延長と経験の乏しい左回りにどこまで適性があるか…人気薄ならヒモの1頭として面白いかもしれません
ドゥラエレーデ
5/24 栗東坂路 良
54.5-38.3-24.0-11.6 B
〜異色のステップは新時代の幕開けか〜
最終追いは坂路で単走追い
芝レース未勝利のままホープフルSを制した異色の経歴の持ち主
3歳初戦はUAEまで遠征を敢行しUAEダービーで2着に好走し、その後紆余曲折を経て日本ダービーに参戦という運びに
1週前のCW追いでは直線ビシッと追われてまずまずの脚色を見せ、ラスト2Fで11.1-11.5と失速するも全体時計は81.3でまとめた格好
坂路での最終追いでは顔が終始右側を向いていて集中できていなかった点は割引きましたが、ラスト2Fはしっかりした足取りで12.4-11.6の加速ラップ
海外遠征明けとはなりますが、それなりの状態にはあるとみてB評価としました
とはいえ先手を取りに行くには苦しくなる17番枠、坂井瑠騎手のレースプランやいかに?
ノッキングポイント
5/24 美浦南W 重
83.8-67.5-52.1-37.5-11.3 B
〜東京コース2勝の実績持ち〜
最終追いはWコースで3頭併せ
6月上旬の新馬戦では後の重賞馬オールパルフェを完封
その後2戦は案外な負け方でしたが東京マイルの自己条件で2勝目をマークすると、続く毎日杯でも勝ったシーズンリッチから僅差の2着と復調をアピールしました
ただ1週前、最終追いともに取り立てて強調したい材料は見当たらず、かといって大きく割引きたい点も見当たらずで評価としては可もなく不可もなくといった具合です
東京コースで2勝の実績があるため左回りは問題ないと思いますが、ほとんどマイル戦しか使ってこなかった馬だけにこの距離延長がどう響くか…
ハーツコンチェルト
5/24 美浦南W 重
81.9-65.6-51.3-37.2-11.4 B+
〜この大舞台で惜敗続きにピリオドを〜
最終はWコースで単走追い
新馬戦で2着に1.3秒を付ける圧勝を決めると、次走の東スポ杯2歳Sでも1.8倍の1人気に支持されたことのある馬
前走から中2週と間隔詰まってはいるものの、この中間はWコースで2週連続ラスト1F11秒台をマーク
この馬らしい伸びやかなストライドで走れており、デキ落ちの心配はなさそうです
懸念点としては前走が勝ったスキルヴィングとは1枚能力差があったように感じられた点と、詰まったローテで目に見えない疲れが残っている可能性も無くはないといったところでしょうか
本番だけあってメンバーレベルも引き上げられると考えると、上位台頭には展開面のアドバンテージが欲しいところです
パクスオトマニカ
5/24 美浦南W 重
82.5-66.8-51.9-37.4-11.9 C
〜積極策で番狂せ狙うか〜
最終追いはWコースで単走追い
前走のプリンシパルSではスローペースを味方につけ逃げ切り勝ちを収め祭典への切符を獲得
中2週と間隔が詰まってる分中間は目立った時計が出ておらず、最終追いでも促した割には迫力に欠ける走りで評価は割引きました
逃げ馬としては厳しい枠に入っただけでなく同型も複数いる今回は苦戦は免れないでしょう
ファントムシーフ
5/24 栗東CW 良
84.3-68.5-52.8-37.4-11.3 A
〜ダービー6勝のレジェンドと新コンビ〜
最終追いはCWで2頭併せ
皐月賞でコンビを組んだルメール騎手がスキルヴィングを選択したため、今回はダービー6勝のレジェンド武豊騎手との新コンビで大一番へ
この中間も武豊騎手が騎乗して同馬とのコンタクトを図り、1週前のCW追いでは一杯に追われて3F35.9-1F11.0と抜群の切れ味を披露
最終追いでも強めに追われる僚馬を横目に馬なりで半馬身ほど先着とこちらもかなりの動きを見せていました
時計面、フットワークともに文句無しの内容で今回堂々A評価の1頭となります
1954年のゴールデンウエーブ以来固く閉ざされたテン乗り制覇の扉を開くことができるのか、レジェンドの手綱捌きにも注目です
フリームファクシ
5/24 栗東CW 良
69.3-53.0-37.5-11.2 B
〜実績ある左回りで金星狙う〜
最終追いはCWで2頭併せ
8ヶ国を飛び回り日英のGⅠを制した女傑ディアドラの半弟という血統馬
1週前最終追いともに同厩のショウナンバシットとCWで併せ馬を行い、1週前追いでは同馬と比較して手応えに若干余裕のある形で先着
最終追いでも馬なりで外から並びかけて同入といった内容で、この馬らしい柔軟性のある走り方が印象に残りました
仕上がり具合としてはいい意味で平行線といったところでしょうか
あとは本番での折り合いが好走への鍵となりそうです
べラジオオペラ
2/24 栗東CW 良
86.2-70.8-55.6-38.9-12.0 C
〜最内枠掴んだ幸運は認めるも〜
最終追いはCWで2頭併せ
スプリングSまでは無傷の3連勝も、前走の皐月賞は驚異的なハイペースに巻き込まれて先行策が仇となった形に
この中間はCW中心の調整を重ねており1週前追いでは先行させた僚馬に苦労なく先着していましたが、最終追いでは少々足取りの重く見える走り方で馬なりとはいえ僚馬にも遅れを取ってしまい、皐月賞との比較でデキが落ちていると判断し今回はC評価に
ダービーで好走しやすいといわれる最内枠に入った点は評価できますが、調教面からは強くは推しにくい印象です
ホウオウビスケッツ
5/24 美浦南W 重
68.5-52.6-38.1-11.3 B+
〜前走大敗からの一変は?〜
最終追いはWコースで単走追い
スプリングS2着から臨んだ皐月賞では17着の大惨敗を喫しましたが、この中間はWコースでラスト1F11秒台を連発
3頭併せの1週前追いでは僚馬の間からスッと抜け出して最先着し、ラスト1F11.3と終いの伸びもなかなかのもの
単走の最終追いでも重馬場の中終い鋭いフットワークを見せ、人気薄ではありますが追い切りからは注目しておきたい1頭としてB+評価を打ちました
ただ個人的には距離が2400に伸びて良いイメージは湧かなかったので、デキの良さでどこまで距離を誤魔化せるか…といったところでしょうか
メタルスピード
5/24 美浦南W 重
66.6-51.8-37.4-11.0 B
〜GⅠ未勝利の苦労人と共に大一番へ〜
最終追いはWコースで2頭併せ
前走の皐月賞では13人気ながら直線あわやの見せ場を作り4着と大健闘
1週前のWコース追いでは軽快な動きを見せており、終い伸ばして手応え優勢のまま先着と評価できる動き
最終追いでも強めに追った僚馬と馬なりのまま並びかけて併走し、無理をさせることなくラスト1F11.0をマークしています
ホウオウビスケッツ同様距離適性で不安な面はありますが、追い切りからはこれといって悪い印象はありませんでした
鞍上の津村騎手はキャリア20年目ながら未だGⅠタイトルは未勝利
人気薄ではあっても、人気上位勢に臆することのない立ち回りに期待したいところです
評価の高かった馬をまとめるとこんな感じです!
B評価以下で気になる馬
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(今年のダービー、みなさんはどんな結末を思い描きますか?)
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