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第57回スプリンターズS 追い切り評価

こんばんは、宮下綾斗です!
今週は秋の中央GⅠラッシュ開幕を告げる秋の電撃6ハロン、スプリンターズSの追い切り評価を簡易版ではありますが自分なりに付けてみました
前回投稿したオールカマーの簡易版追い切り評価noteではA評価を打ったローシャムパーク(4人気)とゼッフィーロ(7人気)がそれぞれ1着、3着と人気以上の好走!
B+評価からも1人気ながらタイトルホルダーが2着を確保と久々の追い切り評価noteとしては上場の滑り出しとなりました
今週のスプリンターズSでも、追い切り面から好走できる馬を見抜いていきたいところ…!

追い切り評価は上から順にA+、A、B+、B、Cの5段階で振り分けています(ただしA+は追い切りを見て「これは!」と思った馬にしか打たないつもりなので、基本的にはA〜Cの4段階になると思います

馬名 鞍上
日時 コースと馬場状態
全体時計 評価
短評(的なもの)

アグリ 横山典
9/27 栗東坂路 良
53.6-38.4-24.8-12.5 B
〜短距離王国伝説・最終章〜

最終追いは坂路で単走追い
日本では珍しいカラヴァッジオ産駒の持込馬
前走から中2週ということもあり、中間の調整は軽めの時計が中心
坂路での最終追いでは前走時と比較して終い僅かに失速していたこと、春の高松宮記念時と比較するとやや迫力に欠けるような印象を受けました
前走時の状態は概ねキープできているが大幅な上積みは感じられなかったという点で今回はB評価止まりに(決して動きが悪いという意味での評価ではありません)
とはいえ、同馬はこれまで先頭集団でのレースが多かった近走から一転して中団からの競馬を試し、開幕週の馬場を最大限に活かした勝ち馬こそ差し損ねたものの、上がり最速の3F32.4を叩き出し負けて強しの2着
脚質に幅が出たという意味では当然ながら有力候補の1頭に挙がります

ウインマーベル 助手
9/27 美浦南W 良
68.8-53.7-38.9-12.0 B
〜昨年2着の実力は侮れず?〜

最終追いは美浦Wコースで2頭併せ
前走時は追い切り時からも状態面がいまひとつだったように映りレースでも見せ場なく大敗
1週前のWコース2頭併せでは先行させた僚馬を内から追走し、直線強めに促して僚馬に並びかけるも交わし切るまでは至らず
その僚馬がほぼ馬なりだったことを考えると手応えでも劣勢とあまり高く評価しにくい内容
気になる最終追いでは同じくムチも使って強めに負荷をかけ、僚馬にもキッチリ先着
B評価とはしたものの、このひと追いでどこまで変わってくるか
少なくとも前走時より状態面は上向いていると思います(個人的にこの馬は調教駆けしないところがあって追い切りからの判断が難しい1頭です…)
前走は道悪が堪えたにしても負け過ぎな気がしないでもないですが、昨年のこの舞台では斤量面のアドバンテージこそあれど連対圏を確保した実力馬
元々人気になりにくいタイプの馬ですが、そこに拍車のかかりそうな今回はオッズ妙味という観点からは面白い1頭かもしれません

エイシンスポッター 助手
9/27 栗東坂路 良
52.1-38.2-24.7-12.4 B+
〜キレ味鋭い差し脚武器に〜

最終追いは坂路で2頭併せ
逃げ馬として活躍した父エイシンヒカリとは対照的に直線でのごぼう抜きを持ち味とする4歳牡馬
前走後は坂路で軽めの調整を中心にこなし、最終追いでは後半強めに追われ、大きく先行させた僚馬を僅かに交わして先着
ラスト1Fで0.1秒の減速こそありましたが、前進気勢を感じられる走りでこの馬なりには順調に仕上がったように映ります
ただし、終い一辺倒の脚質ゆえどうしても展開に左右されやすく、正直なところハマり待ちの印象は否めません
重い印は打ちにくいですが、人気薄ならヒモに入れる価値はありそうです

オールアットワンス 助手
9/27 美浦南W 良
66.7-51.2-37.0-11.6 B
〜復活の新潟千直女王、中山に見参

最終追いはWコースで2頭併せ
前走のアイビスSDでは丸1年の間隔が空きながら劇的な復活勝利を遂げた同馬
追い切り本数は少なめながらも、1週前追いでは僚馬を置き去りにして楽な手応えで1F11.4を計測
最終追いでは僚馬と併入する形にはなったものの、1週前と同じく重心の低いスピード感のある走りで、高評価を打つまでには至らないものの、千直重賞を勝つだけのことはあるなと再認識しました
問題はワンターンとなる1200m戦への適性
古馬になってからはこれといった実績がなく、ここでは家賃が高いように感じます

キミワクイーン 助手
9/27 美浦南W 良
65.6-51.0-37.2-11.8 B
〜久々の大舞台は好相性の鞍上と〜

最終追いはWコースで2頭併せ
今年の函館スプリントS勝ち馬
この中間は全体時計こそそれほど速くはないものの、Wコース追いでラスト1F11秒台を連発
1週前追いでは先行させた僚馬を直線で鞍上がゴーサインを出すとあっという間に交わし去って楽々と先着
同じく僚馬を追走する形となった最終追いでは1週前ほどの強烈な動きではありませんでしたが、それでも余裕のある手応えで先着しており、この馬なりに状態面はいいと思います
B評価組の中ではこれが最もB+評価に近いB評価だと思いました
その一方で実績的には人気上位勢とは力差があるようにも感じられるため、厳しい枠に入ったことも考えると好走には何かしら展開面のアドバンテージが欲しいところ…

ジャスパークローネ 団野
9/28 栗東坂路 良
50.1-36.3-23.8-11.8 A
〜今最も勢いのある真夏の韋駄天〜

最終追いは坂路で単走追い
言わずと知れた今年のサマースプリントシリーズのチャンピオン
8月末頃に帰厩してからは坂路追いで調整を重ねており、9/16の追い切りでは4F51.6をマーク
今週木曜の最終追いでは一瞬進路がヨレるような仕草こそ見せてはいましたが、それを差し引いても4F50.1かつラスト2Fも12.0-11.8で最後まで加速ラップで纏める脚力、重賞連勝を決めた前走時と同等以上のスピード感十分の走りができており、今回はA評価馬の1頭としました
今回もハナを争うであろう同型がいますが、テンのダッシュ力と直線での粘り強さは近走で証明済み
2走前からコンビを組んだ団野騎手の継続騎乗も心強い材料です
外目の枠に入った事はあまり歓迎とはいえませんが、前半が余程のオーバーペースにならない限りは逃げ残りの目もある1頭でしょう

ジュビリーヘッド 北村友
9/27 栗東坂路 良
56.8-39.5-25.1-12.5 C
〜実績ある舞台で巻き返しなるか〜

最終追いは坂路で単走追い
重賞では函館スプリントSで2年連続2着の実績持ち
この中間は坂路追い中心ですが特筆するような時計は見当たらず
映像を確認できた1週前追い、最終追いともに強調材料に欠ける走りで今回はC評価に
中山実績も一応あるとはいえ、GⅠの大舞台で通用するだけの下地があるかといわれると…?

テイエムスパーダ 富田
9/27 栗東坂路 良
53.2-38.4-24.5-12.0 B
〜前走鮮やかな逃亡劇〜

最終追いは坂路で単走追い
前走のセントウルSでは開幕週の馬場を最大限に活かし、後続を嘲笑うかのような逃走劇を見せた4歳牝馬
そんな同馬の最終追いは坂路を単走で追われ、右へ左へヨレるロスの多い走りながらも前走時よりは動きに活気が感じられる内容でした
今回気になるのは同型の存在でしょう
2走前、3走前ともに完封されたジャスパークローネと三度激突する形となりましたが、地力面ではあちらに分があると言わざるを得ず、前走の再現はかなりハードルの高い注文となりそうです

ドルチェモア 西村淳
9/27 栗東坂路 良
54.0-39.2-25.9-12.8 B
〜短距離に活路を求める2歳王者〜

最終追いは坂路で2頭併せ
ご存じ昨年の2歳チャンプ
今年に入ってからは精彩を欠くレースぶりが続いており、前走から短距離路線に舵を切ってきました
前走時が1週前CW、最終追い坂路でビッシリと負荷をかけていたのに対し今回は1週前、最終追いともに坂路での調整
1週前追いではラスト1F0.2秒の失速も全体時計は51.0となかなかのもの
最終追いは地味な時計ながら一定の前進気勢が感じられる走りで僚馬にも先着しており、前走比較では状態はいい意味で平行線といったところでしょうか
あとは実戦でどこまで戦えるか
近走2桁着順続きなだけに今回も手は出しづらく…?

ナムラクレア 調教師
9/27 栗東坂路 良
53.4-38.4-24.2-11.7 A+
〜ナムラ冠に悲願のGⅠタイトルを〜

最終追いは坂路で単走追い
こと1200m戦においては5-2-1-1
馬券圏内を外したのは僅か1回という超堅実派
前走後はこれまで通りCWと坂路の併用メニューで調整
1週前のCW追いでは2頭併せの内を追走し、鞍上の合図が出ると最後まで脚を伸ばして6F81.8、後半3Fも13.7-11.6-11.3と加速ラップで先着
最終追いの坂路では単走でも気合い乗り十分の動きを見せ、4F53.4、ラスト2Fも24.4-11.7と上々の時計を叩き出しました
A評価を打った今年の高松宮記念時の最終追い(坂路)が53.3-38.5-24.4-12.1と、似たような全体時計でも今回の方が終いのラップが優秀なことも踏まえ、A+評価を打てる水準に乗ったとジャッジ
昨年この舞台では5着と人気を裏切ったものの、この時は内有利のトラックバイアス下での大外ぶん回しという不利がありながら一度は先頭に並びかけて見せ場は作っており、着順以上に評価できる内容
中山の急坂が苦手ではないかという意見もありますが、当時は上記の不利があったことに加えて成長途上の3歳秋
目下の充実ぶり著しい今の彼女の力をもってすれば、克服したとしても何ら不思議はありません
あとは浜中騎手が上手くエスコートできれば結果は自ずと付いてくるでしょう

ナランフレグ 丸田
9/27 美浦南W 良
66.8-51.6-37.0-11.7 B+
〜終い確実な歴戦の古豪〜

最終追いはWコースで3頭併せ
昨年の高松宮記念勝ち馬にして、昨年のこの舞台でも3着に好走したゴールドアリュール産駒にしては珍しい芝馬
1週前追いの2頭併せでは直線促されると、先行させた僚馬を楽に交わして1馬身ほど先着
最終追いの3頭併せでも最内追走とはいえ直線入り口で早々と並びかけ、外の僚馬の伸び脚が目立ったものの、この馬自身も軽快な脚さばきを見せており状態は良好そうに映ります
あとは脚質上どうしても展開に左右されやすい馬ので、展開が向くかどうか
向いた上で丸田騎手が馬群を捌けるかどうかがポイントになるでしょう
軸馬というよりは相手候補として考えたい1頭です

ピクシーナイト 調教師
9/27 栗東坂路 良
54.2-38.6-24.7-12.1 B
〜一昨年の覇者、復活の時は来るか〜

最終追いは坂路で2頭併せ
ご存じ一昨年のこのレースの勝ち馬
スプリント界に新星誕生かと思われた矢先に香港スプリントでの多重落馬事故に巻き込まれるアクシデント
1年以上の戦線離脱を余儀なくされた悲劇の馬でもあります
前走から中2週と間隔が詰まっている分、中間の時計は控えめ
福永元騎手(現技術調教師)を背に臨んだ最終追いでは時折左右にフラつく場面がありながらも終盤気合を付けられるとスッと抜け出して僚馬に先着
ただし、勝った一昨年の時と比べるとまだその頃のピクシーナイトには戻り切っていない印象が否めず、調教からはB評価までが妥当という結論に落ち着きました
復帰してからというものなかなか結果を残さずに苦しんでいますが、かつての輝きを取り戻すことはできるでしょうか

マッドクール 助手
9/27 栗東坂路 良
50.3-36.3-23.7-12.2 B+
〜3走前は春の短距離王とコンマ1秒〜

最終追いは坂路で単走追い
ダークエンジェル産駒の外国産馬
9月上旬に帰厩してからはCWと坂路を併用しての調整を重ねており、1週前のCW単走追いでは若干口向きの悪さを見せる部分はあったものの、追ってからの動きはスピード感十分でこれ単体なら高めの評価
問題は坂路での最終追い
映像を見たところ、1週前同様活気は申し分無しですが登っていくにつれて右へ右へと徐々に進路がズレていき、最後はラチを頼って走るような形になってしまいました
自分の記憶が正しければここまで気難しいところを見せるような馬ではなかったですし、短距離戦といえど実戦での折り合いを考えると不安の残る内容となりました
ただ馬自身は本当に元気なのは間違いなさそうなので、総合的な評価としてはB+の1頭に指名
今年のシルクロードSではハンデ面で優遇されていたとはいえ、後の高松宮記念でもワンツーフィニッシュを決めた2頭とコンマ1秒の接戦に持ち込んだ実績アリ
展開次第では巻き返しがあっても

ママコチャ 川田
9/27 栗東坂路 良
52.5-37.8-24.0-11.6 A
〜国内トップクラスの鞍上がエスコート〜

最終追いは坂路で2頭併せ
後述するメイケイエールとは同じシラユキヒメ牝系出身の近親にあたる馬であり、そして自身も桜花賞馬ソダシの全妹として早くから注目されていた良血馬
この中間は坂路調整を主体にしつつ、2週前追いと1週前追いではCWで2週連続ラスト1F11秒台をマーク
映像を確認できた1週前追いの段階では鞍上との折り合いもついて終いの加速ぶりも上々
坂路2頭併せの最終追いでは先行していた僚馬に並びかけると、強めに追われた相手を軽く促しただけで楽に千切って悠々先着
しっかりとこの舞台に照準を合わせた仕上げが出来ており、ここは堂々のA評価としました
前走は初の1200m戦ながら重賞の舞台でいきなりの連対と見せ場は十分
加えて今回はリーディングジョッキー川田将雅への乗り替わり
上位人気に支持されても、ここで無理に嫌う理由は無さそうです

メイケイエール 助手
9/27 栗東CW 良
51.8-37.9-11.9 B
〜重賞6勝は言うまでもなく実績右翼〜

最終追いはCWで単走追い
重賞6勝の実績を持ちながら、未だGⅠタイトルには手が届いていないこの馬
この中間は9/23付の坂路追いで終い0.4秒失速しながらも4F50.9をマーク
映像を確認できた1週前追い、最終追いでは相変わらずの獅子舞状態
終いのスピード感は申し分なしですが、やはり折り合い面での不安は如何ともしがたく評価としてはBまで
この馬に関してはただ1点、気持ちよく走らせることができるか否かがカギになると思います
実力はあってもアテにはできないことを考えると、相手候補の1頭までに留めておくのが無難でしょう

モズメイメイ 助手
9/27 栗東坂路 良
50.9-37.4-24.8-12.7 B
〜名手を背に巻き返し狙う〜

最終追いは坂路で2頭併せ
3歳馬ながら既に重賞2勝と、この世代の短距離路線においては実績上位に位置する本馬
この中間に関しては特筆すべき点は見当たらず
最終追いではテンのダッシュ力に重点を置いた形か、後半2Fこそ12.1-12.7と大きく失速していますが4F50.9と全体時計は優秀
とはいえラスト1Fで大きくラップが落ちている点は割引とせざるを得ず、今回はB評価まで
モズメイメイといえば2走前の火を吹くようなロケットスタートが代名詞となりつつありますが、前走は同型のジャスパークローネにハナを奪われるとそのまま完封される形に
今回は逃げの名手・武豊に手が戻るとはいえ大外枠に入ってしまったことも考慮すると、巻き返しは容易ではなさそうです


評価の高かった馬をまとめるとこんな感じです!

おまけ B評価以下で気になる馬たち

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(明日はスプリンターズSにダービーグランプリに凱旋門賞と注目レースが目白押し)

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