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第83回桜花賞 追い切り評価

こんばんは、宮下綾斗です!
今週は牝馬クラシック戦線の第一章、桜花賞の追い切り評価を自分なりに付けてみました!
昨年のこのレースではA評価を打った3頭が馬券圏内を独占するという完璧な評価(当時はPrivatterに投稿)ができており、今年もあわよくば昨年の再現といきたいところ…!


追い切り評価は上から順にA+、A、B+、B、Cの5段階で振り分けています(ただしA+は追い切りを見て「これは!」と思った馬にしか打たないつもりなので、基本的にはA〜Cの4段階になると思います

馬名 鞍上
日時 コースと馬場状態
全体時計 評価
短評(的なもの)

エミュー 助手
4/5 栗東CW 良
85.1-69.9-55.4-39.8-12.0 B

〜週中の雨は恵みの雨となるか〜
最終追いはCWで単走追い
フラワーC1着で賞金加算に成功し、中2週での参戦
美浦での最終追いとなった1週前追いでは4F58.7-1F14.1の軽い調整に留めて栗東入り
栗東での最終追いでもそれほど目立つ時計ではありませんでしたが、馬自身は最後まで集中した走りができており全体としては及第点といった印象でした
ただしここまでのキャリア6戦を振り返っても最速が34.5では早い上がりを使える裏付けに乏しく、ここでの適性を考えると…?

キタウイング 杉原
4/5 栗東CW 良
82.9-68.3-53.7-38.6-11.6 B+

〜メンバー唯一の重賞2勝馬〜
最終追いはCWで2頭併せ
前走後はそのまま栗東留学で乗り込まれ、1週前追いの坂路2頭併せでは先行させた僚馬に持ったままで並びかけ、最後は半馬身ほど先着とまずまずの内容
同じく2頭追いとなった最終追いのCWでは僚馬を内から追走し、着差はわずかながらも僚馬に先着しており時計面、フットワークの質ともに前走時よりも良化が感じ取れました
今年の桜花賞では唯一となる重賞2勝馬、うち一つは牡馬相手の新潟2歳Sと地力はある馬ですし33秒台前半の上がりが使えることは証明済み
前走の敗戦で人気が落ちるのであればヒモ穴で押さえるのも面白いかもしれません

コナコースト 鮫島駿
4/5 栗東坂路 良
53.2-38.1-24.4-11.9 A

〜人馬ともに悲願のGⅠ初制覇へ〜
最終追いは坂路で単走追い
キャリア3戦の1勝馬ながらチューリップ賞は勝ち馬と僅差の2着で優先権を確保
1週前のCWでは同厩のコンクシェルの外を追走して6F80.8から1F11.9をマーク
が、先行したコンクシェルを交わすには至らず半馬身ほど遅れ、手応えも劣勢とあまり見栄えはしなかった内容
最終追いの坂路単走では全体時計こそチューリップ賞時と変わりませんが、その時のラスト2F推移が12.4-12.6と若干の失速を見せていたのに対し、今回は12.5-11.9と加速ラップをしっかり踏めていた点を高く評価し、今回はA評価の1頭にしました
あとは一度叩いた上積みで上位人気勢にどこまで食い下がれるか

コンクシェル 調教師
4/5 栗東CW 良
82.2-67.4-53.3-38.5-12.0 C

〜記憶に新しい前走の大駆け〜
最終追いはCWで2頭併せ
前走のアネモネSでは13人気の低評価を覆し2着に激走
CWでの1週前追いでは先行していたとはいえ、外から迫ったコナコーストを手応え優勢のまま凌ぎきるといった内容
ただ最終追いが時計、動きとも地味に映り、時計単体で見ても同じCW追いだった前走時より出ていないことを考えると、ここはC評価が妥当と判断しました
その前走も諸々の展開がハマった感が強く、桜花賞トライアルでありながら最後の好走馬が08年3着ソーマジックまで遡らなければ出てこないアネモネS組なのを考えてもここで強く推せる材料は…?

ジューンオレンジ 調教師
4/5 栗東坂路 良
54.6-39.2-24.9-12.1 B

〜滑り込んだ桜の舞台〜
最終追いは坂路で2頭併せ
前走時同様、中間は坂路オンリーでの調整
1週前の併せ馬、単走追いの最終追いともに抜群の時計というわけではありませんが、前走時よりはやや上向いているような印象を受けました
ただ距離延長への懸念点が残るのは否めませんし、外目の枠からどれだけの脚を使えるか…

シンリョクカ 吉田豊
4/5 美浦南W 良
67.5-52.5-37.7-11.6 B+

〜綱渡りながらも切符を手繰り寄せた強運〜
最終追いは南Wで3頭併せ
昨年の阪神JFでは12人気の前評判を覆し2着に激走
GⅠ2着の賞金なら直行でも本番に出られると思いきや、今年は異常なまでのボーダー上昇で一転して除外の危機に
桜花賞がダメなら皐月賞へ…と思ったところに回避馬が出たことでどうにか出走が叶った形となりました
この中間はペリファーニア同様美浦で調整を行い、1週前、最終追いともに3頭併せの真ん中を走らせる実戦を意識した意欲的な調整内容
最終追いでは気合いの乗った走りで最先着し、ラスト1Fも11.6で纏める好内容
阪神JF時の最終追いで見せていた僚馬を気にする素振りも今回は見られず、仕上がりは良好とみていいでしょう
さすがに前走時のような人気薄では買えないでしょうが、現状のオッズなら後追いする価値はあると思います

シングザットソング 岩田望
4/5 栗東坂路 良
53.6-39.3-25.5-12.4 C

〜終いの脚は堅実〜
最終追いは坂路で単走追い
前走こそ上がり最速ではなかったものの、デビューから3戦連続で上がり最速をマークしており終いの脚は一定の水準にある馬
前走からの間隔が短い分中間はそこまでハードな攻めをしておらず、1週前、最終追いとも映像を見る限りでは良くもなく悪くもなくといった印象でしたが、やはり攻めの気配は前走の方が上だったため今回はC評価という結論に
前走のように番手に付けるのか、それとも後方待機で無欲の一発を狙うのか…どちらにせよ連勝へのハードルは高そうです

トーセンローリエ 横山和
4/5 栗東坂路 良
53.0-37.8-24.3-12.0 B

〜目下3連勝中の東の伏兵〜
最終追いは坂路で単走追い
新鋭種牡馬サトノクラウンの初年度産駒
3月下旬から栗東入りし、1週前と最終追いはともに坂路で4F53秒前後をマーク
最終追いでは2頭併せで強めに追って意欲的な調整を見せており、仕上がり自体は悪くなさそうです
あとはこの馬も地力面で足りるかどうかでしょう

ドゥアイズ 吉田隼
4/5 栗東CW 良
82.8-67.4-52.6-37.5-11.6 B

〜堅実さ光る安定勢力〜
最終追いはCWで2頭併せ
この中間は坂路とCWを併用し、2週前、1週前、最終追いはいずれもCW追い
1週前追いでは2頭併せの内を追走し、直線軽く促して6F81.1-1F11.6をマーク
ただ外の僚馬には馬なりで並ばれており、1週前の段階ではまだ良化の余地を残しているような印象でした
最終追いの映像を見る限りでも劇的に良化したような印象はなく、この馬なりには走れているのでしょうが相対的には地味な動きに映った分、今回はこの評価としました
この馬自身はデビューからのキャリア5戦で一度も馬券圏内を外しておらず、阪神外回りコース自体も昨年の阪神JF3着とそれなりの実績はあるので、立ち回りひとつで圏内なら…といったところでしょうか

ドゥーラ 助手
4/5 栗東坂路 良
55.2-39.8-25.4-12.4 A

〜阪神JFの上がり最速は能力の片鱗か〜
最終追いは坂路で単走追い
デビュー2戦目の未勝利戦では後のGⅠ馬ドゥラエレーデに完勝しており、3戦目の札幌2歳Sで重賞初制覇
昨年暮れの阪神JFでは直線詰まる不利がありながらも上がり3Fは最速と能力の片鱗は見せていた格好
1週前の坂路2頭併せでは4F51.2を繰り出して僚馬に楽々先着
ラスト2F推移も12.0-12.1とほとんど減速しておらず、高く評価できる追い切り内容でした
その分最終追いは軽く流す程度に留めていますが、無理をさせていない中でも雄大な跳びを見せており、今回はA評価の1頭としました
前走の大敗がメンタル面に影響を及ぼしていないかは少し不安なところもありますが、その分人気を落とすのであれば相手候補として狙ってみたい馬です

ハーパー 助手
4/5 栗東CW 良
82.9-68.0-53.2-37.6-11.3 B

〜牝馬クラシック初V狙う友道師の刺客〜
最終追いはCWで2頭併せ
前走のクイーンCで重賞初制覇を飾り、余裕を持ったローテで本番へ
1週前のCW3頭併せでは2頭に遅れをとるも、終いはしっかり伸ばしてラスト1F11.0をマーク
2頭併せの外を先行した最終追いでは6F82.9からラスト1F11.3をマークして先着
映像の動きを見てもさすがに絶好調とまではいきませんが、この馬なりには動ける状態にありそうに見えました
今回乗り替わるルメール騎手はこのレース直近5年で2勝2着1回と好相性
その手綱捌きにも注目です

ブトンドール 助手
4/5 栗東坂路 良
52.4-37.9-24.1-11.8 B

〜桜花賞2勝の鞍上と新コンビ〜
最終追いは坂路で単走追い
この中間は坂路・CW併用で乗り込まれ、1週前のCW単走では6F83.0、1F11.5とまずまずの脚色
同じく単走の坂路では4F52.4、ラスト2Fも24.1-11.8で纏めており動きとしては可もなく不可もなくといった印象でした
再度の距離延長が懸念点となるだけに、距離ロスを最小限に抑えられる最内枠を引けたのは好材料
あとは桜花賞2勝の池添騎手がどうエスコートするか…といったところでしょうか

ペリファーニア 横山武
4/5 美浦南W 良
83.7-68.8-52.7-37.5-11.1 A

〜ターフを去った兄の分まで〜
最終追いはWコースで2頭併せ
今年2月に惜しまれつつ引退したエフフォーリアの半妹
前走は初物尽くしの条件替わりながら勝ち馬とタイム差なしの3着に好走
その後はNF天栄の方へリフレッシュ放牧に出され、3月下旬に帰厩
1週前追いのWコース2頭併せでは直線軽く促されるとジワジワと差を広げ、ラスト1F11.6を出して先着
同じくWコースの最終追いでも軽い仕掛けで僚馬を置き去りにし、兄譲りの身体能力の高さを窺わせる走りを見せていました
栗東留学で臨む関東馬も数頭いるなか、こちらは直前まで美浦で調整してからの最輸送を選択しており、この判断が吉と出るか凶と出るか
本格化はもう少し先になりそうなだけに現時点でリバティアイランドに勝ち切るとなると難しい注文になると思いますが、それ以外の相手になら十分勝機はあると思います

ムーンプローブ 調教師
4/5 栗東坂路 良
52.2-37.6-24.9-12.7 C

最終追いは坂路で単走追い
前走は坂路主体にしつつ1週前と2週前にCWを挟む形でしたが、今回は坂路オンリーの調整
1週前追いは4F52.0のラスト2F推移が12.7-12.3と加速ラップ踏めてはいましたが、最終追いでは12.2-12.7と失速する形になったのが個人的に引っかかった分、今回はC評価というジャッジに
この馬も前哨戦はともかく、本番のここでは家賃が高い印象です

モズメイメイ 助手
4/5 栗東坂路 良
52.6-38.0-24.7-12.3 B

〜同じ舞台で2戦2勝の実績〜
最終追いは坂路で2頭併せ
前走は豊マジックの真骨頂といえる絶妙なペースの逃げを打ち重賞初制覇
その後は坂路での調整を重ねており、1週前、最終追いとも内容は悪くはなかった印象です
ただ個人的には前走時の方が動きの質は上だったように感じており、本番のここでどれだけお釣りが残っているか…といったところでしょうか
前走手綱をとった武豊騎手がライククオンタムに騎乗することもあり、今回は和田竜騎手へのテン乗りとなることも不安材料に挙げられます
個人的にはPOG指名馬でもあるだけに応援したいところですが、上位台頭には何かしら展開面のアドバンテージが欲しいところです

ライトクオンタム 調教師
4/5 栗東CW 良
57.1-40.9-12.3 C

〜ディープ産駒、最後の桜〜
最終追いはCWで単走追い
言わずと知れたスーパーサイアー、ディープインパクトの最終世代
わずか6頭しか登録されていない最終世代の中からも、こうしてクラシックの有力馬を送り出してくるあたりあの馬の偉大さを痛感させられます
その一方、シンザン記念から間隔が空いた分乗り込み量は豊富ですが、気になるのはこの中間にハードだと思える時計を出していない点
CW単走での最終追いもGⅠ前にしては妙に軽い内容で、動きとしては前走の最終追い時よりも2枚ほど下に映りました
牝馬なのを考慮しても比較的小柄なこともあって強い負荷をかけにくいのかもしれませんが、それでもGⅠ前の追い切りとしては物足りなさを感じてしまいます
持ち前のポテンシャルと武豊騎手の技量をもってすれば好走も不可能ではないと思いますが、重い印を打てるかと言われると…?

ラヴェル 坂井瑠
4/5 栗東坂路 良
54.5-40.0-26.1-12.7 B

〜再び試練の8枠、陣営の策やいかに〜
最終追いは坂路で単走追い
半姉に秋華賞2着のナミュールを持つ良血馬
1週前のCW単走追いでは後半強めに追われて素軽いフットワークを見せており、ラスト1Fも11.4と上々の内容
1週前で負荷をかけた分今週の最終追いは坂路でサラッと流す程度に留めましたが、馬なりでも最後まで集中した走りができており、今回はB評価ではありますが個人的にBの中では一番高く評価しています
仕上がりは良さそうなだけに引っかかるのはこの枠順
再び試練の8枠となりましたが、坂井瑠騎手がどんなアプローチを見せてくるのか…こちらもモズメイメイ同様POG指名馬のため、応援はしてあげたいと思います

リバティアイランド 川田
4/5 栗東CW 良
84.8-69.1-53.9-38.2-11.2 A+

〜冬を越した2歳女王がベールを脱ぐ〜
最終追いはCWで2頭併せ
3月中頃に帰厩してからは坂路主体にCW追いも併用しており、1週前のCW2頭併せでは鞍上が手綱を抑えるほどの有り余る元気を見せており、息の合ってないチグハグな動きながらもラスト1Fは11.7をマーク
同じくCW2頭併せの最終追いでは外を大きく先行させた僚馬に追走し、直線軽く促すとスッと前に出て一杯に追う僚馬を尻目に余裕を持ったまま1馬身ほど先着
まだ幼さのあった阪神JF時の最終追いと比較しても今回の方が明らかに好印象かつ横の比較でも頭ひとつ抜けた内容とジャッジし、今回はA+評価とさせていただきました
混戦ムードの中での1番人気だった前走と違い、圧倒的支持の1番人気という立場での出走となる今回ですが、その前走が圧巻の内容だったことに加えて今年は王道のトライアル組、その他別路線組ともに例年よりやや小粒感があることを考えるとここは三冠への"通過点"となる可能性は大いにあると言えるでしょう
致命的な不利などのアクシデントがない限りまず勝ち負けではないでしょうか

評価の高かった馬をまとめるとこんな感じです!

B評価以下で気になった馬

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