アミ 小さな宇宙人

『アミ 小さな宇宙人』(エンリケ・バリオス)徳間文庫
世界中で翻訳されているこの本。日本版の表紙や挿絵はさくらももこさんが描いている。
3部作だけど最初のこの本以外の2冊は売ってしまった…また買い直そうと思って調べたら、在庫がないようでプレミア価格になってしまっている。
絶版になってはいないが、権利関係で重版の目処が立っていないとのこと。

初めて読んだときもものすごい衝撃だったけど、コ◻︎ナで世界や時代が大きく動いた今、この本の真価がさらにわかってくるような気がする。(ネットで軽く調べてみても、同じことを思っている人が何人も見受けられた)

たとえば。
学校の先生がいくら大事なことを理論で教えても、
子どもたちは自分で体験して実感しないとわからない。

私たちは、言葉の重みを後から知ることがある。

同じように、
私たちよりも多くのことを知っている地球外の存在も、
私たちの成長を見守り、待っている。

私たちが個であり、全体でもあるように、
地球も同じく個であり、全体でもある。

地球は宇宙のメンバーで、秩序のひとつを担っている。
つまり地球の滅亡は、宇宙にとっても他人事ではない。
だから見守る義理も道理もある。

しかし、物事には段階がある。
一気によくなることはできない。

地球のためにも君が必要なんだ。
宇宙のためにも地球が必要なんだ。

そして、宇宙にも音楽があり、芸術を愛する心があり、そしてそれは地球の作品も例外ではない。宇宙には、地球の作品を愛している存在がいる。

地球はまだまだ未開で野蛮な星。
だけど歴史を重ねながら、少しずつよくなっている。

別のスクリーンにこの男がうつった。すると、ほとんど透明で胸の中心に黄金色の光が、とても美しくかがやいている。
「この光はいったいなんなの?」
「彼の中にある愛の量とでも……、いやいや少し厳密でないな。彼の精神における愛の強さの反映とでも言おうかな。またそれとどうじにそのひとの進歩度をもあらわしているんだ。彼のばあい、七五〇度ある」
「それはどういう意味なの?」
「とても興味深いな」
「どうして?」
「彼の進歩度は、地球人にしては、かなり高い水準に達しているんだ」
「進歩度?」
「けだものに近いか、“天使”に近いかの度合いのことだよ」

胸の中心に黄金色の光…。ここでも光か。

アミはペドゥリートに、ペドゥリート自身の数値を教えてあげることはない。
高ければうぬぼれるし、低ければとてもいやな気持ちになるから…

私たちは自分の胸の光の数値を知ることなく、日々を生きる。
誰にも知られなくても、安心して世界を愛していいんだ。
その胸の光は、あなたの愛を知っている。


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