真実は割合を内包している

あれも、これも、みんな過去になってしまった。

諸行無常というけれど、諸行無意味とは言っていない。
「常なるものは無い」ということ。

思い返せば、恥ずかしいこと、つらかったこと、悲しかったことだらけ。嬉しかったことや楽しかったこともたくさんあったがそれも含めて、過去に戻ってやり直したいことはない。もう二度と同じ思いはしたくないし、できないから。

今が過ぎて過去になるのはありがたいこと。

タイムスリップで、もしマロをもう一度抱きしめることができたなら、胸が張り裂けてしまう。そこからもう現在に戻ることができないよ。だけど仮に過去に戻ってもまた未来に動き出すならば、またいつか別れが来てしまう。

別れは決まっていること。

一般的に、「取り返しがつかない」ことの代表例には、「命」が挙げられる。
確かに、いま自分が持っているすべての要素の組み合わせを持った個体(宿っている魂も含めて)は、もう二度と同じ形で現れることはない。これがいわゆる「オンリーワン」である。

だけど生まれ変わりを前提とすれば、命は終わらない。
その都度の「オンリーワン」を、ひとつの魂で何遍も繰り返す。


であれば、命に対して「取り返しがつかない」と言うのは、半分は本当で、半分はうそとなる。

正確に言うと、「オンリーワン」の意味では本当で、「魂」の意味ではうそとなる。


「真実は割合を内包している」
これは無数の物事に言える気がしてくる。
しばらくこれについて考えてみる。

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