姑が戻ってきた。２

姑とは育ちも教育も味付けも素行も考え方も、
そもそも他人なので遺伝子も違う。
姑と私は長女同士なのに長女の質が正反対。
旦那に言わせれば私は超わがままらしい、何故なら関東の人は喜怒哀楽や、そのたもろもろの物を言わない。

物を言わないので何をしたいのかがわからないらしい。

何を食べたいのか、何を観たいのか、どこへ行きたいのか、どうしてほしいのか、旦那と姑にはまったくわからないらしい。

下町の職人の中で育った私は相手がしている行動の次に何をするのかのローテーションを覚える事を良しとされてきた。
人間そんなに突飛な行動には出れないもので、毎日だいたい同じようなことを繰り返す、その人はその人のローテーションで次の行動が見えてくる。
いわゆる空気を読んで先回りして何食わぬ顔して次の作業を執り行う。

「タバコ持ってこい（祖母が喫煙者）」と言われれば、
◆タバコ◆マッチ◆灰皿　は３点セットで持っていく。
↑↑↑３個持っていかないと３回取りに行く羽目に＾＾

「風呂いくぞ（下町は銭湯）」と言われれば、
◆洗面器に石鹸と人数分のタオルとそこそこの着替えを風呂敷に包んで、同行してくれる祖母の巾着と、玄関の履物をそろえ待っている。たとえ夕方見たいアニメの時間でも（ビデオも無い時代で見逃したらアウト）祖母についていく。
↑↑↑綺麗に揃ってそつなく運行できると、帰宅後次のアニメを堪能できる。

当時星を目指す野球アニメが流れてて、
足を上げたまま週を跨ぐ。
毎日夕方放送してるのに、２，３話飛ばしてもまだ１球も投げてない。
毎日見る必要はないけれども、観たいじゃないですか。
巨大ロボット物も大体毎回爆発して終わりな展開ですが、ストーリー性のあるものもあって見逃したくないじゃないですか。
ゆっくり見れるのは、祖母と一緒に印籠にひれ伏す時代劇とか、
頸椎に簪挿したりとか、隠密とか、
鬼の面よりはみ出す頬とか、
勧善懲悪弱きを助け強きは挫く
庇護する対象には手を差し伸べる、
自分で何とか出来る奴が何もしないで人に仕事を押し付け利益だけ貪るなんざ
お天道様が許さねぇ！
話がそれたけれども

それを姑に実行した。

結果
気持ち悪がられた。
というより、
肉体労働を悪と捉えている
お金払って他人にやらせることを良しとする姑に
完璧にウザがられた。

一方姑
長女であるという特権は肉親から一番かわいがられる対象だったらしい。
祖父母はお姫様のごとくお蚕ぐるみの生活を最上として与えたらしい。
魚の骨はとってくれるし、
社会人となって出社する時は作ってもらった朝ごはんを片付けもしないで散らかしたまま行ってきますも言わずに出かけて、、、、

姑は
姑にいじめられたと旦那は言っていた、
が、
いじめられたというよりは、するべき家事の基本を教えられてないので手順がわからず、姑の姑があきれてたと解釈すべきであろう。

もちろん、他人がする仕事を、自分がやるかもしれない時の為に修練するなど愚の骨頂、努力という文字は愚か者のすることと見下してくれやがります。

そんな人に、下町っこの心意気を推し量れなどなどとめっそうなことは申すまい。
「お前は、人を見下している、馬鹿にしてる」と声を荒げて怒鳴られようと、頭を下げて畳の目を数える、そんな仕草まで嫁のひめぬんは心得ておりまする。下町の町工場で生まれ育って貧しくとも心は清く正しく高炉法の雪を眺めておりまする。

というより
手仕事をする人を馬鹿にしてるのそっちの文化じゃありませんか。
公務員が今世紀最大の就職先と脚光を浴びるド田舎。
姑の感覚は汗水働くことを卑下している。
やってられませんわ。

似非お嬢様ってやつですね。
貴方が自分でやらずに他人に払っているそのお金、
私が働いた分ですよね？あ？嫁には食費も出さないですか？あぁぁあん？
自営の会社の利益→姑→旦那→諸経費→諸雑費→まるっと食費（子供の学費医療服も含む）
嫁はフルタイム肉体労働+夜間事務員+家事育児掃除洗濯+姑が植えた庭木の手入れ(ｵｲｵｲ）
布団に入ると１分で眠れる、
気が付くと朝５時、田舎の朝は早いのよ～ｺｹｰｺｹｰ
夢っていつ見るんだろう。

夢って

見るんじゃなくて

思って楽しむものなのかもしれない、、、、

とりあえず寝よう