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「ヒコーキ・コー」考

​ 《小沢健二 魔法的 Gターr ベasス Dラms キーeyズ》

 これが今回のライヴツアーのタイトル。

 何を意味してるんだろう? アナグラムになってるのかな? 

 不思議だったけれど、赤いクロス張りの「魔法的モノローグ台本+4+2」を開いて、最初のモノローグを読み始めたときにわかった。これ、りーりー語みたいに、英語と日本語がいっしょにある世界なんだ。いや、わかんないけど(笑)。

 今回販売されたツアーグッズにも、魔法ワードがあった。

 《ヒコーキ・コー ボーダーTシャツ》

 《ヒコーキ・コー 2016 ヨットサック》

 《ヒコーキ・コー 2016 ロングジョン》

 ヒコーキ・コー? 飛行紀行? ヒコーキ考? ヒコーキ行?

 漢字にしてみよう。

 飛行機行?

 あ。「行」という文字が二つある。

 ニューヨークからヒコーキに乗って日本に来て、またヒコーキに乗って日常に帰る、みたいなことなのかなあ。

 なんだか楽しい。

 なんて、つらつら考えていたら、《言葉は都市を変えてゆく 小沢健二 美術館セット×2》大分県立美術館の「時差ボケについて」のモノローグでの話を思い出した。

 飛行機の時差って、行きのときよりも帰りのときのほうがキツい。その理由として、行きは楽しみな気持ちがあるというのと、単純に帰りは行きの時差を抱えて旅をするから、帰ってからは余計にキツく感じる、などが考えられる。と語られた後だったかな、エリザベスさんは時差について、こんな見解もあるかもしれないと言ったというのだ。

 体は飛行機で移動しても魂はついてこられなくて、遅れてくる。だから時差で疲れるのかもしれないと。

 《ヒコーキ・コー》という魔法ワードには、そんな「行き」と「帰り」の気持ちが表現されているのかな。帰りはちょっとたましいを残してる。だから、完全な「ヒコーキ」じゃなくて「コー」だけ…。

 「日常に帰ろう」は魔法を解くことばなのかもしれないけど、日常に帰ってきても、たましいは日常についてこれない…。

 小沢くんもまた、そうだろうか。

 今日は『星の王子さま』の作者、サン=テグジュペリの誕生日だそうです。あの飛行機に乗ってるの、サンテックスみたいでもあるなと思っていました。

※すべて、一個人の見解です。

(ヨットサックとロングジョンにだけ2016ってついてる。てことは、ボーダーTシャツはずっと続く?)

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