思考の棚ざらえ 2015#02

 どうも。小春日和を英語ではインディアンサマーというらしいのですがしてみると、メリケンにおける小春日和の日というのはやはりインディアンに捕まって頭の皮を剥がれたりする日和なんでしょうか。まあ古来から「インディアン嘘つかない」というからきっと本当なんでしょう。だとしたらまったく怖いですね。まったく恐ろしいですね。コロンブスがうっかりアメリカ大陸を見つけさえしなければこんな恐ろしいことは起こらなかったのに。

閑話休題

 世の中ではプロレス女子なるものが大流行だそうだがこれはしたり、この流行に乗じて可愛らしいプロレス好きな女の子を捕まえ「面白いプロレスのビデオをたくさん僕は持っているからどうかね、ひとつ今晩あたり僕の部屋に来んかね」なんつって言葉巧みに誘い込み、猪木対グレート・アントニオだとか猪木対ローラン・ボック(シュツットガルトの惨劇ver)だとか前田日明対スーパー・タイガー(大阪臨海ver)だとか前田対アンドレ(放送禁止ver)だとか坂口対アンドレ(アンドレ激おこフルネルソンで叩きつけver)だとか坂口対大木金太郎だとかジャッキー佐藤対神取忍だとか、ゴリゴリの昭和プロレスファンがぐんぐんにいきり立つようなぐちゃぐちゃな試合ばかりを一晩中見せ続けてトラウマを植え付ける、ということをしたいと思う僕はねじけた昭和のファンなのでもうダメです。最近十年間のプロレスは全然わからないし。

閑話休題

 昭和の御代にプロレスを、とくに新日本だのUWFだのを一所懸命に観ていたようなオールド・ファンは大抵、プロレスに裏切られて出来た恰も失恋めいた心の傷をひとつやふたつ持っているものだからそういう輩、たといば吾輩みたいなのを見かけたら厄介だからあんまり相手にしないのがよろしかろうと思います。昔は国技館が蔵前でなあ。なんてな話をし出す輩が居たら要注意です。そんなばか者を相手にしている暇があったら棚橋とか中邑とかオカダ・カズチカとかを一所懸命に応援したほうが全然いいです。

閑話休題

 嘗てメガネスーパーがプロレス団体を持っていた、ったってお若い方には俄には信じ難い話かも知れませんなあ。メガネスーパーの店頭でプロレスのチケットを売ってたりしたのよあの頃。

閑話休題

 まあ振り返ってみてプロレスを観ていて一番興奮したのはブルーザー・ブロディが新日本に初登場した後楽園ホールだなあ。あんときの猪木とブロディの睨み合いはしびれたっけなあ。結局顔見世だけで猪木とブロディがコンタクトすることはなかったんだけど、ああそうか「面白い」ってこういうことなんだろうなあ。実際にぶつかり合うことよりも、ぶつかり合わずに雰囲気を究極に高めることのほうが、想像力を刺激することとなって結果、観ている側がより興奮するもんなんだなあ。と思った中学生の俺。あんときは会場で観ていたんだけど突如沸き起こった歓声に何事かと振り返ったらスーツ姿のブロディが居てマジびびった。そういやあの日は実況の古舘伊知郎がデビッド・シュルツに殴られて頭に包帯をしてたりしたんだよな。あとあの日は上田馬之助対ヒロ斉藤の試合がすっげー面白かったけどノーテレビでなあ。それとこれとは違う日だけど全日本を後楽園ホールに観に行ったら売店の前でダイナマイト・キッドに頭を小突かれたことがあってなあ、ってどこまでいっても話が尽きないのでプロレス話はここで終わり。

閑話休題

 あのほれ、近ごろ夕方のニュース番組で「我が○○ニュースのサイトでアクセスが多かったニュースのランキングです」みたいに、ネットで注目されているニュースはこれです、なんて紹介するコーナーが必ずあるけど、あれを見るたんびに、嗚呼、テレビって本格的にネットの軍門に降ったんだねえ。と思います。テレビはテレビだ! ネットとは違うんだ! 的な感じでもうちょっと頑張ればいいのに。

閑話休題

 言葉の意味や用法が時代と共にすっかり変わってしまうということはやはりあるようで、たといばギャグ、というのは昨今では『ダメようダメダメ』的なおもしろフレーズのことを指す言葉になっているが元来は、つーか吾輩が餓鬼の時分にはまだ笑いを起こすための一シークエンス、たといば小供が食べ終わり投げ捨てたバナナの皮をしかつめらしいような紳士が踏んづけてすってんころりん、みたいな一連を指す言葉だった。まあ言葉が時代によって変わるのは仕方がないことと思うけれども、困るのは、旧来のギャグを指す言葉が無くなってしまったことで、これをうっかりギャグ、と云ってしまうと当節の意味と捉えられてしまってなんか話がスムースに行かなくなったりする。小林信彦著『笑学百科』によればこの本が出版された1982年当時、既にこの誤用/変化は多く見られたというから、まあ、言葉が変化するってのは大方こういう誤用が元なんだろうなあと思う今日この頃のラッコの毛であります。

閑話休題

 つーか幼少期に小松政夫を観て育っているから多少のおもしろフレーズには驚かないです。福岡県出身鼻くそ部屋。

閑話休題

 次に生まれ変わったらきっと僕は、立っている人が結構居る路線バスの車内で、二人掛けのイスを終点まで一人で占有し続けられるような鈍くて強い神経を持った人間になるんだ。

閑話休題

 『マッサン』に出てくる成長したエマが『あまちゃん』のGMT小野寺ちゃんだと気付いたのは先週でした。ずんだずんだ〜。

閑話休題

 そういえばこの数年ですっかりパソコンのコマーシャルを見かけることがなくなった。一見パソコンかと思ってよく見たらタブレットにもなる、みたいな二刀流ばかりで、純然たるパソコンのコマーシャルというのはマジ観なくなった。スマホ/タブレットが出回る前はまだパソコンのコマーシャルってまだ平常に見られたと思うんだけど。まあなんにせよ、時代ってのあこうして知らぬ間に、知らんぷりで変わっていってしまうからまったく恐ろしいでやんス。

閑話休題

 ではそんなことでまた。ほんとうにプロレス女子なるものが世の中に存在して、そのプロレス女子なるものがもしもテレビ東京の鷲見玲奈アナウンサーみたいないい感じの女子だったら僕は差別しない。とてもつきあいたい。深くつきあいたい。狭くつきあいたい。ohつきあいたい。


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