思考の棚ざらえ・４

　相変わらず色々なことを考えています。そうしてまた、相変わらず考えているばかりで何らの行動もしませんから、結果として人間が頭でっかちになります。そんな私をもしも寅さんが見たならば「手前ぇ、さしずめインテリだな」と云ってきっと蔑むことでしょう。よお、相変わらず馬鹿か。

　閑話休題。

　僕も犯罪行為に手を染める際には、まずは部屋の壁にアニメ作品のポスターを貼るなどしてから犯罪行為に臨もうと思う。そうすることにより、事件を報道するマスコミの皆さんと、その報道を閲した一般市民の皆さんに「ああ、やっぱりねぇ」と存分に思わせたいと思いますです。つーか、このあたりの意識／世の中の見る目は宮崎勤の昔からあんまり変わっておらんような気がするよね。

　閑話休題。

　少し前までテレビでよく放送されていたコマーシャルで、キムタク氏が自宅みたいな部屋の中でスマホに向かって「電気をつけて」と命令すると、部屋の電気がついて、そこに一緒にいる椿鬼奴女史がはしゃいで驚く、というものがあったけれども、なんつーかあのコマーシャルを目にするたんびに、嗚呼、未来って実際に来てみたらとんでもなくダサかったよ。という気持ちになって哀しくなります。TRON電脳住宅とかにわくわくしていた過去を返して欲しいよわりとマジで。

　閑話休題。

　AMラジオのコマーシャルに「（若い女性の声）調子の良いときに歌っちゃう歌ってありますよね。私の場合　♪痔にはボラギノール」というものがあるけれども、こんな女性がほんとに居たら僕はきっと結婚するよその人と。

　閑話休題。

　その台詞を誰に云われるか。というのはやはり重要で、たといば川島海荷に云われたなら嬉しいようなひとことでも、上沼恵美子に云われたらやはり精神に堪えると思うよね。

　閑話休題。

　名前／名称の付け方と云うのはやはり重要で『母さん助けて詐欺』なんて公的機関が真剣に名付けてしまった為にいろんなことが有耶無耶になってしまったように僕は思う。だからまあ同様にして危険ドラッグ、なんて名称もその効果の程は推して知るべしさね。

　閑話休題。

　となるとやはり、漢字Talk7という往年のMac OSの日本での愛称を『おにぎり』としよう、と糸井重里を始めとする人々が決めたことは、後世に語り継いでいかなくてはならない爆笑案件だったと僕は思うのであります。

　閑話休題。

　流行語になるというのはある意味、その言葉を使えなくしてしまうとうことでもあって、たといば『おもてなし』などという昔からある極く当たり前の言葉も、ああいう形でブレイクしてしまうと、普段の言葉としては使えなくなってしまう。『おもてなし』と云った瞬間に、すぐに「わ！　この人いま流行語を云った！」みたいに鬼の首を取ったように反応する、そんな安物の脳味噌を持った人が割に多くあるからね。ほんと流行語って嫌。きらい。

　閑話休題。

　タイブレーク導入を云々する以前にこれだけの猛暑の昼日中に野球をやらせてることがまず異常だわよねぇ。

　閑話休題。

　オールスターゲームなのにゲーム半ばで中継が終了してしまって、なんつーか、こんなことならもう地上波でプロ野球の中継しなくて良いよと思った。中継の最中もゲームそっちのけでテレビ朝日の夏祭りイベントの宣伝ばっかりやってやがったし。

　閑話休題。

　脂っこいものや味の濃いものなどを食べれば食べるほど身体が健康になっていく、ようにどうして人間は進化しなかったのだろう。と、健康食と云われるものの不味さを前にして暫し考え込みます。美味いものほど体に悪く、また、体に悪いものを美味いと感ずるように進化するなんていう、トラップめいた進化をどうして人類の祖先は果たしたんだろうか。

　閑話休題。

　テクノロジーの進化によっていまや、河原や山道にエロ本を捨てておくような立派な人が世の中から一掃されてしまった。代わりに、テクノロジーの進化によっていまや、頼まれもしないうちからネット上に素っ裸を晒す若い女性が続々と現れてしまった。果たして人類は進歩しているのかそれとも退歩しているのか。僕にはもはやぜんぜんわかりません。

　閑話休題。

　折角ここまで来たのだから『アナと雪の女王』を観ないままに人生を終えるほうが良いような気がして参りました。

　閑話休題。

　僕が総理大臣になったら大人も四十日間夏休みをとるような世の中にすることを公約としてここに誓うけれども、僕が総理大臣になることはまあ無いだろうから、てことは、大人が四十日間夏休める世の中はまあ来ないだろうということでまったく残念でした。

　閑話休題。

　過払い金の返還を勧める弁護士事務所のコマーシャルがとかく恐ろしげなのはなんか意味があるのか知らん。いまから十年ほど以前には金融屋さんのコマーシャルが湯水のように放送されていて、それがいまでは過払い金の返還のコマーシャルに取って代わっていると見えて、なんつーか、ムジーナインザセームホール、という感じがしますです。

　閑話休題。

　梅雨明けの話題を耳にしたときにまず、夏の暑さに対するうんざり、を感じるようになってしまった僕はもう、若さというものをすっかり失ってしまったのでしょう。浴衣姿の女の子と二人手に手を取って川っぺり、夜空に打ち上がる花火をどきどきしながら見上げて……なんて経験をすることもないままに僕の若い時代は過ぎ去ってしまいました。もう僕にとっての夏はただ暑いだけの季節でしかありませんのです。

　閑話休題。

　ああそうかあ。Flashアニメの最初の盛り上がりからちょうど十年経つんだなあ。おいらも殆どアニメのこと知らないのにFlashのイベントにうっかり出たりしてたなあ。えらい場違いなところに来ちゃったぞ、と焦ったっけね。

　閑話休題。

　ご静聴ありがとうございました。僕のホームページ（ザ・ガーベージ・コレクションV3.0以降）ともども今後ともよろしく。