思考の棚ざらえ・6

 お暑うございます。といっても一頃の猛暑と比ぶればだいぶん暑さも収まって……なんてなことをうっかりインターネッツにアップロードしてしまうと、なんだか気が狂ったみたいな一部の人たちから「まだまだ猛暑を感じている人々は日本国中に大勢いるのだから、貴様の個人的な感覚/独断だけで猛暑が納まったかのように云うなおたんこなす」みたいなことを云われて鋒鋩責められるので、ふんとにインターネッツって面倒な世界になっちゃってもうまいっちんぐ。

 閑話休題。

 吾輩は田舎というものを持ったことがないからこの時期、帰省ラッシュの報道を閲するたんびに、帰省ラッシュなどという艱難辛苦に巻き込まれてもなお戻りたいと思う田舎てぇものはそんなによいところなのか知らん。別天地のようなところなのか知らん。もしも本当にそんなによいところならいっそその田舎なる土地でずうっと暮らしてたら良いのに。都会になんか戻ってこなければいいのに。なんてなことをうっかり思ったり云ったりしては、田舎をお持ちで且つ田舎を愛して止まない皆さんから嫌われているそういうばか者です。物言えば唇寒し。馬鹿は死ななきゃ治らない。

 閑話休題。

 少し前にラジオで伊集院光氏も云っておったけれども、我々が餓鬼の時分には、餓鬼の趣味やあすびに対して親ってこんなにも協力的ではなかったよね。妖怪ウォッチの関連グッズを購入するために親が行列に並んでくれる、みたいなことはなかったよなあ。むしろ「そんなあすぶものなんて買ってやらない!」と頑なだったよなあ。で、そんな親をどうやってだまくらかして自分が楽しみたいあすび、欲しい玩具に金を出させるか、という、ある種の攻防というか対決というか、そういう関係性があったよね親子の間に。

 閑話休題。

 何の気なしに『熱闘甲子園』なるテレビを観たら"天国の父に捧げるヒット"みたいな、昭和の頃にさんざ見てうわあ嫌だなあと思っていた放送を相変わらずやっていて、なんつーか、人類の進歩はもう止まってしまったのではないか、と思うような、暗澹たる気持ちになりましたです。だからさぁ”天国の父に捧げるヒット”っていうのは親子の情愛の話であって野球の話じゃあねぇでしょうに。

 閑話休題。

 あとあれね、テレビのニュース番組で映像にBGMをつけて放送するのはもう法律で禁止したほうがいいよね。ありゃあ完全にサブリミナルだて。

 閑話休題。

 馬鹿は大抵一足飛びに事を為すから、もしも、まんだらけが万引き犯の顔面をネットに公開し、それが契機となって怪しい奴の顔面をネットに公開するのが当たり前となってしまったら、馬鹿が次々に「こいつは風体が怪しいからいずれなんかするに決まってる。だから今のうちに晒し上げておく」なんつって、じゃんじゃん、ネットに隠し撮りした写真をアップするようになるに決まってるから、まあ、まんだらけも慎重になったほうがいいよね。ほんと、馬鹿って一足飛びに、短絡的に事を為すからね。それはまあ万引きに対する店舗側の憤りというのもよくわかるんだけど。

 閑話休題。

 なんか安倍晋三総理大臣閣下もだんだん悪人面になってきたねぇ。やっぱり最高権力の座に長く居るうちに、次第に周りが馬鹿ばっかりに見えてきちゃったりするんだろうなあ。いずれは政権末期ン時の小泉純一郎閣下のように、なにを聞かれてもにやにやと、嘲笑めいた薄笑いを浮かべて話すようになっちゃうんだろう。

 閑話休題。

 みうらじゅん氏が後楽園ゆうえんちでゆるキャラショーを展開していた頃のゆるキャラと、当節のゆるキャラとはもうまったく別物になってしまったと思うのだけれど、まあなんつんだ、当節のゆるキャラが好きな人は、あの頃、ブンカッキーが目の前にいても見向きもしなかった人々なんじゃないか、という気がしますですよ。

 閑話休題。

 あとあれだ、いま盛んに『厨二病』って使う人は、伊集院光氏が『中二病』と云ったときにはまるで感じ入らないような人々なんじゃねぇか知らん。そうでなければあんなに平気に言葉の意味を違えて使ってられるわけねぇもの。言葉遊びとかじゃなくて単に自分たちが理解できるところまで言葉を貶めてるだけだものあれは。

 閑話休題。

 LINEスタンプみたいな感じで駄洒落を売る事は出来ないもんですかねぇ。放送作家の高田文夫氏が云った「向かうところ手品師」みたいなすごい駄洒落だったら金を払ってでも使いたいと思うと思うけれども。

 閑話休題。

 自分ができないことを易々と成し遂げられている人々というのはやはり見ていてすごいなあ、と感心してしまうもので、たといば自分なぞはまず壊滅的に絵が描けないから絵の上手な人を見るたんびにいつも感心してしまう。そりから自分は笑いが大好きで何かを拵えるときには必ず笑いの要素を入れようと志向するのだけれども、悲しいことにシュールな笑いという奴がてんで作れない。なのでそれをどんどん作られておられる皆さんも尊敬してしまう。そりから自分は文章を書くのはまあ割合に好きなほうだけれども、文章の手癖としてとかく云い廻しが間怠っこしく、長ったらしくなってしまう。ので、すぱりとコンパクトな/簡潔な/短い/気の利いた文章を書く人にもあこがれる。あと音楽もぜんぜん駄目。小学校の時分にリコーダーを吹くと懸命に吹いている筈なのに何故だかみんなからくすくす笑われた。だから音楽を作れる/楽器を演奏できる人にも畏敬の念を抱く……という塩梅で、自分の出来ないこと苦手なことを挙げていくと切りがなくってしまって、うはあ。まったく自分というのは何も出来ない人間なのだなあ。と思って悲しくなります。まあそりでもやってて面白いから懲りずになんか作るんですけどね。

 閑話休題。

 ではこのへんでまたこんど。お暑うございました。残暑お見舞い申し上げました。ぼくのホームページ(ザ・ガーベージ・コレクションV3.0以降)もよろしく。







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