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『ヤングマン YOUNG MAN (Y.M.C.A.) - YouTube』 / 西城秀樹 (昭和歌謡曲)

【歌ってみた語ってみた】『ヤングマン YOUNG MAN (Y.M.C.A.) - YouTube』 / 西城秀樹 (昭和歌謡曲)

「西城秀樹」と言えば、1970年代のアイドルかと思いきや、そんなことはない。私の世代でも、20代の娘世代にも、根強い人気がある。(娘もこの歌を知ってました)

あれは私が小学生の頃。少女漫画を密かに愛する兄が「ちびまる子ちゃん」を集めていた。クラスメイトにも「ちびまる子ちゃん」好きは何人も居た。

アニメが始まり、ブームに火が付く!有名になったのはオープニングの主題歌「おどるポンポコリン」だけではない。西城秀樹の熱い声は、1990年代にも再び大人気に。漫画家・さくらももこは、西城秀樹の大ファンだった。

エンディングテーマは歌い手を西城秀樹に据えた「走れ正直者」

母が車の中で、このCDを流してくれるようになった。子どもの私は直ぐに歌を覚えてしまう。

収録曲にはメドレー形式で収録された「HIDEKI Greatest Hits Mega-Mix」もあり、西城秀樹の歌を私はどんどん好きになってゆく。

突然、母がこの西城秀樹の曲を歌い出した。

「ママ、どうして知っているの?」

当時の私の感覚は「ちびまる子ちゃん」の曲でしかない。

「西城秀樹は、誰でも知ってるのよ」

母は嬉しそうに娘の私に言葉を返す。振り返れば、なんて豪華なシングルCDだったのだろう。収録曲はコチラ。

⑴ 激しい恋
⑵ 傷だらけのローラ
⑶ 情熱の嵐
⑷ 薔薇の鎖
⑸ YOUNG MAN (Y.M.C.A.)
⑹ ギャランドゥ
⑺ ナイトゲーム
⑻ ちぎれた愛

そんな私も中学生、色んな事に思い悩む年頃となった。(今も?) 給食の時間だっただろうか。あの懐かしい西城秀樹の歌が流れていた日の事を思い出す。

♪ ヤングマン 青春の日々は ヤングマン 二度と来ないから~♬

自分ではどうしようもない事ばかりで、耐えるしかなかったあの頃。

♪ ゆううつなどぉ~ 吹き飛ばしてぇ~ 君も 元気出せぇよぉ~!!♬

「コブシ」を回しながら歌うヒデキの声は、私を「鼓舞し」元気と勇気をくれる。

当時の私には自らCDを聴いたり、TVを観たりといったチャンネル権がほぼ皆無。覚えた曲を私は歌う。

♪ ヤングマン ほら両手あげて ヤングマン 足ふみならして♬

ヤングマンを歌い踊り、私はどれほど励まされたか分からない。

13歳の私は、伝える術もなく生きていた。派手好きな母は家から居なくなり、学校から帰ると小さな弟の面倒を見ていた。

夜になると「金借りてこい」「本売って来い」「万引きしてこい」と命令する兄に殴られ蹴られ、夜中まで3時間でも4時間でも兄のマッサージをしなくてはならなかった。

学校でも「問題児」として散々教師に罵られ、クラスでも浮いた存在だった。そこにも私の居場所なんてなかったけど、家よりはまだ安全で、「休む」なんて選択肢が私には与えられていなかった。

そして○○年 (ご想像にお任せします) が経った。はからずも無職となってしまい、人生の岐路に立たされている。

私は自分の生き方に悩みに悩み、まだ答えは出せない。

こうしよう、そうしよう、と思い切ったつもりでも、ああしたかった、どうしたかったと、道を拓くことが出来ないのだ。

楽しく書いてきたコラム「歌ってみた語ってみた」をしばらく止めるつもりで、最後の歌を何にするか考えてみた。

やっぱり、「YMCA」が良い。この選曲に迷いはない。

「ヤングマン」
私は世間から見て、若いとはもう言えないかもしれない。一方でまだまだ若いかもしれない。

こんな中途半端な年齢だって、私の人生の中では、「今」が一番若い時なのだ。「今」以上に若い時などない。

♪ ヤングマン~ さぁ立ち上がれよ 今翔びだそうぜ もう悩むことはなーいーんーだーかーらっ♬

なのに、立ち上がれない、翔びだせない、悩みに悩んでしまう私が居る。

♪ ヤングマン~ ほら見えるだろう 君の行く先に 楽しめる事があーるーんーだーかーらっ♬

将来は見えるのか、楽しめることなどあるのか、夢はあるのに明日が怖くて、今「思う事」をできずにいる。

〇〇歳の今の私は、「旅行が好き」「歴史が好き」「書くことが好き」「歌うことが好き」と言える。

自分の「好き」が言えることを当たり前と思わない。どれだけ自分が恵まれているか。「好き」を言えることはそれだけで幸せであるということ。

私には、今「家族」がいる。

何でもできる青春の日々を、1人きりで育て、ひとり娘がようやく社会人となった。

♪ 若いうちは~やりたいこと~なんでもで~きる~の~さぁ~♬

若いって、常に「今」じゃないかなぁ‥

♪ 今 翔び出そうぜ~ プライドを捨てて す~ぐ~に~行こうぜ ♬

私には、そんな生き方が出来るのかなぁ‥

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