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ブレイクに便乗しない人

2018年のドラマ「おっさんずラブ」のヒットによって、その出演者はみんなそれぞれ仕事が増えた、あるいは仕事が大きくなったように感じる。

が、このヒットの大功労者のひとり林遣都さん、他の出演者の露出の増え方に比べるととても静かだ。

事務所は大手。その気になればいくらでも便乗できるだろう。

なのにペースを乱すことなく何事もなかったかのように淡々と歩み続けている。

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ブレイクしたと言われる人は、それまで思うように注目されてなかった人が多い。

でも林さんの場合デビューが映画の主演。
たくさんの賞ももらった。
まずキャーキャー言われて始まった。

その高揚感はすでに経験済み。
さらに騒がれた後の景色も見てるだろう。

20代に入り悩んだ時期もあったようだが、常に仕事はあった。

民放ゴールデン帯に出ることが少ないので、あまり見たことないと言う人も多いかもしれないが、ドラマや映画、舞台で主演、脇役をバランスよくこなしている。

落ちたというタイミングは見当たらない。

そして2016年、又吉さん原作のNetflixドラマ「火花」で代表作と言える最高の作品を作り上げた。

ここまでで芯がしっかりした。
何があってもぶれない心が出来上がっていた。

おっさんずラブで騒がれる前にこの作品をやり遂げていたのはとても大きい。

タイミングって大事だと思う。

これまでの経歴と、努力によって身につけた自信によって、ペースを乱すことなく、目標を見失うことなく、冷静さを保てている気がする。

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それなりにオファーは増えているんだろう。
でもこれまで以上に仕事の話がきたとしても受けられる量は決まっている。
それを無茶して全部受けない限り、質はあがる。

彼はひとつひとつの役に深く入り込むタイプに見える。
その人物になるための準備期間もたっぷりあった方が望ましいタイプに見える。
可能な限りその時間を作ってもらえる体制、関係性をここまでの十数年で築き上げたんだと思う。

今更浮かれることはないのかもしれない。

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きっとどんなにアレ見たいコレ見たいとファンが騒いだところで今後もペースは変わらないんだろう。

ただ、天才だなんだと騒がれたところで、需要がなければやりたいことはやれない。

やりたいと思った時にそれが出来る場を、いちファンとして常に用意していたいという思いで、今後もアレが見たいコレが見たいは言わせてもらう。

うるさくて申し訳ない。

林さんだから作ることができる新たな作品が楽しみで仕方ない。


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