闇を漂うもの

どれだけの真実を語ろうとも
流した涙さえも 偽りだと嘲られ
見も知らぬ はるかな世界へ
誘(いざな)われる事すら許されず

たった1つの真実を捨て
足元から 崩れ落ちて行く者は
無明長夜の底深くに流れる 水の
音を聞く

その在り処を探すわけでもなく
辿り着くアテすらない
滔々と 流れる水の  音を
聞く

もう 捨てるものなど 何も無い
恐れるものすら ない

色のない空をたゆたう不確かな心には
想いも 夢も なく
まだ
捨てきれないこの生命
存(ながら)えるだけの…

無明長夜を彷徨う鳥は
鳴くことすら 忘れて…ただ
深く遠く流れる
水の音を  聞く

やがて 己の存在すら  忘れるように

拙い文章です。サポート頂くことは考えておりませんが お心遣い下さった方へ、心から感謝申し上げます どうかこれからも暖かく見守っていただけますように。