見出し画像

こんなに感動していたっけ

この間、ある神社で手筒花火の奉納があり、妹と、おじいちゃん、おばあちゃんと見に行きました。

コロナ禍で外出する機会がなく、私自身、仕事も手一杯で、みなさんも同じだと思いますが、何かずっともやもやしながら過ごしていて。


最近、やっと


本当にやっと、空が青く澄んだ晴天の日みたいに目の前がパーっと開けていくような、その日一日が清々しく始まるような、


そんな気持ちにだんだんなれてきて、少しずつ世界も動き始めてきていて、


そんな中で、ちょっと久しぶりに心からワクワクしながら神聖な神社の空気と、秋の肌寒い夜の空気に包まれて


周りに人がいて、もちろんマスクもしているし、感染対策もしながら、

まだかな〜と、ソワソワしながらその時を待つ。

そして時間になり、職人さんの挨拶。
僕たちも今年初めての仕事なんですって、その噛みしめながら言った言葉から、コロナウイルスでの苦境と、今こうしてその場に立っていることへの純粋な喜びが伝わってきて、

職人さんたちのいくぞー!という掛け声とともに、見ている人たちのおー!という応答、そして大人に負けないくらい大きな声で最後まで響く子供たちの声、

照明が消え、真っ暗になったそれだけなのにワクワクして、思わずみんなお〜と声が漏れていて、

その感じが、小学生の頃大勢で見たミュージカルやコンサートの雰囲気を感じさせて、

きらきらという単語ひとつでは表せないくらい綺麗な花火と、

火を浴びながら、いろんな思いを背負って手筒を抱える職人さんの勇姿、

花火が一回終わるごとに止まない拍手と歓声でつくりあげられる一体感、



もう全てがなんというか久しぶりで、とびきりに嬉しくって、こんななんとも言えない感情になったのはいつぶりだろう。今までこんなに花火ひとつで感動していたっけ。


コロナ禍で、環境がぐるりと変わってやっぱりみんな疲れていて、ゴールというか、光が見え始めてきたこの時期に、職人さんの思いがこもったものを、たくさんの人と同じ空間で見ることができて、こんなにも素晴らしい時間があるんだったと、思い出すことができました。

改めて、そういう手に職がある人はかっこいいと思いましたし、まだまだ油断はできない状況だけれど、たくさんの人と作り上げていく空間はいいなあ。


素敵な時間をありがとうございました。かっこよかったです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?