言葉を伝えるには伝わる発音から

自分の声を録音して聴くのってなんだか気恥ずかしいし、
自分の思っている声や話し方とずいぶん違うなぁと思いませんか?

とはいっても、
その録音した声が、あなたの周りにいつも聞かせている声色と滑舌

つまり
周りの人がいつも聴いているあなたの話し声なんです。
ドキッとしませんか?

ご時世的に

お互いマスクをつけたまま話す
オンライン会議でPCやスマホに声をのせて話す

これまでよりも、
しっかりはっきり声を出したい場面が増えています。

そこで今回は
アナウンスレッスンの要素を取り入れながら、
発音を磨くコツをお伝えします。

子どもさん向けの
アナウンス教室で盛り上がるのが
「寿限無」(じゅげむ)です。

落語の有名な一節を、
元気よく声に出していきます。

はじめはゆっくり
どんどん早く
お友だちとぴったりテンポを合わせて
などなど
楽しく読みながら 練習をしています。


練習文

寿限無、寿限無 五劫の擦り切れ (じゅげむ じゅげむ ごこうのすりきれ)
海砂利水魚の (かいじゃり すいぎょの)
水行末 雲来末 風来末 (すいぎょうまつ うんらいまつ ふうらいまつ)
食う寝る処に住む処 (くうねるところに すむところ)
藪ら柑子の藪柑子  (やぶらこうじの ぶらこうじ)
パイポパイポ パイポのシューリンガン
シューリンガンのグーリンダイ
グーリンダイのポンポコピーのポンポコナーの
長久命の長助 (ちょうきゅうめいの ちょうすけ)

この練習文を、
「ローマ字」 で 読む
ローマ字で読むことにより
母音と子音の組み合わせをより意識することができます。

母音は a i u e o
子音は例えばカ行 ka ki ku ke ko のkの部分です。

母音と子音の組み合わせを意識して発音する際のコツは
子音を前に押し出しながら、母音を後ろに引っ張る様に声を出してみてください。
カ行を読む際は カァ キィ クゥ ケェ コォ
と一音ずつ読み上げていきます。
英語ネイティブの方が日本語を丁寧に話してるときの様なイメージです。

jyu ge mu jyu ge mu go ko- no su ri ki re

ka i ja ri su i gyo no

su i gyo-ma tsu u n ra i ma tsu hu-ra i ma tsu

ku u ne ru to ko ro ni su mu to ko ro

ya bu ra ko-ji no bu ra ko-ji

pa i po pa i po pa i po no shu-ri n ga n

shu-ri n gan no gu-ri n da i

gu-ri n da i no po n po ko pi- no po n po ko na-no

tyo-kyu-me- no tyo-su ke


スピードよりも正確性が優先です。
ゆっくり丁寧に声に出してみてください。

勉強やスポーツと同じく、
発音練習も本番より負荷をかけた方が効果的です。
とはいえ、
普段の会話の中でいきなりハキハキ話し始めるのってかなり不自然で
ちょっと恥ずかしいかもしれません。

日常的にマスクをつけている
オンライン会議が増えてきた

そんな今は絶好のチャンス!

口元が見えない
音がこもる
オンラインで音が不明瞭または少し遅れて聞こえる

という負荷がかかっている状況の中でも
相手が聞き取りやすく話そうとするちょっとしたサービス精神が
発音の向上、そしてコミュニケーションの向上につながります。

寿限無を読む→スマホ録音してみる聴いてみる→もう一度読む
あなたの耳があなたの発音の審査員です。

ぜひ、寿限無の楽しい言葉あそびであなたの発音を磨いてみてください。

ちょっと面倒に感じるかもしれませんが
ふだんの受け答えでよく使う言葉
「はい」
「いいえ」
「ありがとう」
から始めてみてはいかがでしょうか。

例えば、日常生活の中で多く遭遇する場面。
コンビニの店員さん(最近外国人の店員さんが多い)の問いかけに
はっきりしっかり返答するだけでも十分発音の向上になります。

言葉を伝えるには伝わる発音から


アナウンスのエッセンスを取り入れて、
ぜひあなたの言葉を磨いてみてくださいね。


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