勝ち馬に乗る 〜神戸とヴィッセル神戸への想い④〜
三年間の東京での暮らしの後、神戸に舞い戻った私は、早速神戸での暮らしを満喫していた。
せっかく戻ったんやからやっぱりここには行かなくちゃ!
阪神タイガース 甲子園球場
私の家からは甲子園にとても行きやすい場所にあり、高校生頃にはよく友達と阪神の応援に行っていた。
大学時代はバンドにハマりライブに行くようになってからは離れていたけれど、せっかく関西に戻ってきたんやから甲子園に行こ!と。
好きな選手は 鳥谷敬
ちょうど私が神戸から東京へ引っ越しをしたタイミングで、彼は関東から阪神タイガースに入団した。
入団の話題性もさることながら、ちょうど入れ違いなんやな、となんか自分の境遇と重ね合わせてずっと応援していた。
生で甲子園で観れる!
春先から早速チケットを取り、メガホンを持ち途中からは背番号1のユニフォームを新調して甲子園に通っていた。
するとどうだろう。
行けども行けどもなぜか勝つ。
勝ち続けるのだ。
高校時代の万年最下位と言われた時代をよく知っている私は、阪神タイガースに何かが起こっているのだと肌で感じていた。
甲子園に行っては次のチケットを現地で取る…ということを繰り返し、父親の会社の余ってた無料チケットを使って行ったその年9回目の甲子園で、星野阪神タイガースは18年ぶりに優勝してしまった!
私が神戸に舞い戻って
何となく甲子園に行って
行き続けたその年にいきなり優勝 しかも18年ぶりの!
なんとまぁ見事な勝ち馬の乗りぶりだろう。。
なんて幸先のより神戸生活の再開なんだろう…。
阪神優勝に沸いた関西。
その年は関西の景気がよくなり転職もしやすくなったと聞いたくらいの盛り上がりだった。
…一方、経営難陥っていた某地元のクラブは、その三ヶ月後に東京地方裁判所に民事再生法の適用を申請していた。
私が「ヴィッセル神戸」と出会うのはさらにそこから十五年の月日が必要になった。
すぐそばに在って震災への想いを繋いでくれていたクラブだったのに…。
なぜかいつまで経っても出会いの機会がなかったのでした…。
神戸とヴィッセル神戸への想い⑤につづく
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