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夏休み自由研究「6番目の駅」耳コピレポ

【0.はじめに】

これは、いち「かてぃんラボ」メンバーのmiwaが、この夏に映画「千と千尋の神隠し」のサントラの「6番目の駅」を耳コピしたい!と決心して行った自由研究のレポートです。まず制作した動画を呈示して(作った楽譜のURLを動画の概要欄に記載しています)、つづけてここまでに至った道筋をレポート仕立てにまとめます。長めですがお付き合いいただけるとうれしいです!

(なお文中になんども「先生」が出てきますが、すべて「かてぃんラボ」の先生の「かてぃん さん=角野隼斗 さん」を指します)

制作した動画です↓↓↓。


【1.自由研究をはじめたきっかけ】

「再上映ゼッテーみにいく」
6月28日に公開された動画「Spirited Away - Reprise ふたたび / 千と千尋の神隠しより」の先生のコメントのこの一言が自由研究へのはじめの一歩です。

先生が「ゼッテーみにいく」と言われてるのに、ラボ生の自分が映画を見ないわけにはいかないと、一度も「千と千尋の神隠し」を見ていなかったわたしはすぐに7月1日の鑑賞チケットを購入して、楽しみにしていたら、先に先生が6月30日に鑑賞したとつぶやかれて期待値爆上がり。

さらにラボメンバー宛に「7月4日にラボメンバー限定ライブで『千と千尋の神隠し』における音楽について(昨日観て改めて感動したので)語る」というお知らせが届いて、なんてタイムリー!と、うきうきで7月1日に映画館に出向いてめっちゃ感動して「千と千尋の映画音楽すげ~!とくに『6番目の駅』?なにあれ美しすぎる・・」と思ってた。

迎えた7月4日のラボライブ。先生の解説とラボ生の熱いチャットに感動し、とくに先生が弾いた「6番目の駅」がさらに美しすぎたのでまた映画が見たくなり、急遽7月6日にまた劇場に行った(マイレージで無料)。

この日見た千と千尋はさらに素晴らしくて、その日のうちに勝手に宿題レポート(感想文)を書いて、【最大の課題:「6番目の駅」の耳コピ】と記した。

それでもこの時点では気持ちは「耳コピなんてできるかなあ、どうしようかなあ」だったけれど、「自分耳コピします!」と決断したのは7月19日のCATEEN'S PIANO LIVE # 13 の時。

ピアノとストリングスを融合させたこの日のライブの終盤(1:15:01ころ)に、おもむろに先生が「弾きたい曲があるんですよ」と言われて弾かれたのが「6番目の駅」。

もちろん先生が弾きたくて弾かれたのでしょうけれど、わたしにとっては「耳コピやって!」と背中を押された気持ちになり、そこから今日に至る自由研究プロジェクト「2020年夏休み(勝手に)自由研究『6番目の駅(映画「千と千尋の神隠し」より)を演ってみた』」がはじまりました。きっかけが長っ!!

【2.自由研究で目指したこと】

◆聴こえる音は全部拾って完コピに近づける

◆ピアノの音はピアノで、ストリングスの音はストリングスで弾く

◆音程だけでなくニュアンスやアーティキュレーションも原曲を目指し、極力曲の世界を壊さないように心がける

◆かてぃんラボで学んだことを活かす

◆完成形として、演奏動画(YouTube)と楽譜とレポート(このnote)を作る

*補足*
①当初は演奏動画が公開できれば良いな程度だったけど、やり進むほどにちゃんとしたいと思うようになり、手書きの楽譜1種類の予定が楽譜作成アプリで5種類作った(総譜・仮歌・Piano・Strings 1と2)。
②仮歌は、この曲は音符が少ない一方で、ピアノとストリングスがかけ合う構成なので、メトロノーム音と曲中の動く音を網羅的に拾って、ピアノや各ストリングスパートの収録の際にガイドになるようなトラックが必要だと考えて作ってみた。

【3.工程の概略】

◆7月20日 
 CATEEN'S PIANO LIVE #13の翌日、最初の1分弱の耳コピにトライ
 *粗すぎるけど最初の一歩目

◆7月27日~8月16日
・聴いて弾いて音を確かめる、紙の楽譜にする、
・その後楽譜作成アプリでデジタル化する、
・デジタル化の際にパート分けやアーティキュレーションを考える
・あとはひたすら練習を繰り返す、ペダリングを工夫する
・弾きながら楽譜に齟齬が見つかればその都度あらためる

*補足*
①収録編集は部分部分をつぎはぎするのではなく、ピアノとストリングスの2パートの計3トラックを1発撮りして重ねることにして、そのための仮歌トラックを最初に起こすことにした
②ストリングスを2つにパート分けしたのは、鍵盤の位置的に腕が3本必要なところがあったのと、音は両手で弾けるポジションでも左右の音量が違って別個に収録する必要があったのと、強弱を表現するのに、音量バーを動かす手が必要なところがあったため
③この曲は「ペダリングでいかに音色の美しさを作るか」が重要だと考え、いろいろ試した。しかしながら古くてペダルを踏むたびにボコボコ音が鳴る自宅の電子ピアノでは限界があった
④今回の自由研究では先生の演奏の音は参照していない(上記の7月20日に作った短い動画では参照した)。耳コピはオリジナル(今回はサントラ)の音源から聞き取るのがいいと考えたため

◆8月18日~8月21日
・収録。仮歌→Strings 1→Strings 2→ピアノ→映像の順
・収録しながらもさらに音を修正
・最後まで迷った22小節目から29小節目のStrings1は完成動画と楽譜のようにした

◆8月21日~22日
 編集して完成させる、このnoteを書く、など

【4.できたことできなかったことと今後の課題】

◆できたこと
・仮歌トラックを土台に、4つの音声トラックと演奏動画と自分で撮った海の画像を使いながら、なにはともあれ動画ができた

・はじめて使っ楽譜作成アプリ(MuseScore)で楽譜を5種類作れた

・かてぃんラボで習ったことがいくつか実践できた。以下列記:
①「ペダルはONとOFFだけではない」と「海の幽霊」の個別質問の回答で言われたので、「3割だけ踏む」「残したい響きにあわせてはずすタイミングなどを調整する」などの効果を感じることができた
②「隣あった2つの音を親指で押さえれば最大6つの音が出せる」とマリオの解説動画で習ったので、この曲では右手のいちばん最初の音といちばん最後の音で親指でふたつの音を押さえ実践している
③「指使いが大事」と指4本桜の解説動画で習ったので、57小節目以降の3度で動く右手の2声と下のEの音は指が届くところまではすべて4-2-1でとって、音を安定させるようにした

・はじめて使った多重録音編集ソフトと動画編集ソフトとこれまで使ったことがあるいくつかのソフトで、動画を作成することができた

◆できなかったこと

・ピアノの最後の4小節がどうしても通し弾きでうまくいかず、そこだけ別撮りしてつなげたため、目標の「全パート通し弾き」はできなかった

・きれいに弾けてない。ゆっくりした曲は音の多い曲より難しい

・音は80%は合ってると思うが、残り5%はもやっとしていて、15%はわたしが気がついてない間違えがあったり、なによりもストリングスで「低音で聞こえないから気づけてない」音があると思う

・ペダルの音が、古い電子ピアノでいたしかたないとはいえ、うるさい。とくにクライマックスはなんとかしたかった

・ストリングスの音をうまく扱えてない。どの音を弾くとどんな音が鳴るかや、強弱のつけ方などをわかってない

・各種ソフトをまだまだ使いこなせていない。できなくて(できるかどうかわからなくて)諦めた操作がたくさんある

・できなかったというか、疑問のままなのが、1小節目と35~38小節目の拍のとり方が、わたしの楽譜で合っているのかどうかわからない

◆今後の課題

・ピアノを継続する、いろんな音を聴く
 いまよりもピアノを上手に弾けるようになりたい。少しずつでもたくさん弾くことが次のいろんなステップにつながると思う。電子ピアノも他の音楽もたくさん弾いて聞いていけば、おのずと耳コピの力もあがっていくと思う

・ストリングスを探求する
 今回ストリングスがどんな音をどんなふうに響かせるのかについてはじめて向き合って考えて、でもまだわからないことだらけなので、課題曲などを持ってきて探求してみたい。今後ほかの音色や新機種を試す時の助けにもなると思う

・持ってるソフト(アプリ)は使う、無料ソフト(アプリ)を試す
 自分のPCに搭載されてるのやネット上にあるソフトを、意識して使うようにする。日ごろから能動的にやると、なにかしたいときに力になると思う

・公開しなくていいのでいろいろ動画を作る:「継続は力なり」
 継続してやっていくことがスキルアップにつながると思うから

・電子ピアノの買い換え
 まだまだ先になりそうだけど、先生が使っているPriviaが買えるよう、もろもろがんばろうと思っている。その前に今回はクラビノーバのピアノとストリングスが大活躍したので、クラビノーバの労をねぎらいたいと思う

【5.感想】

◆ゆっくりした美しい曲を美しく弾くことはとても難しい。自分の力量がもろにさらされる。でもすごく勉強になる

◆今回は多重録音での3分50秒通し弾き(つぎはぎなし)で、先に収録した仮歌やストリングスに合わせてのピアノの収録は、ただ弾くだけでは感じないような、ものすごい緊張感があって、手足もからだもぶるぶる震えて、集中力や体力もつづかなくて苦労した。
しかし多くの方がいまはコンクールのビデオ審査やオンラインレッスンで普通に演奏動画を録って提出されててすごいと思う。
自分は1分以上の演奏動画はこれがはじめてなので、感覚がわからないが、この先いろんな録音に対応できるスキルと自信を身につけたい
 
◆なんでもやってみたほうがいい
完コピなんて恐れ多いことだけど、それでもやってみることで、明らかに自分は成長できると思った。無理なことだったり遠い目標だったりしても、到達は保証されてないけど、成長は保証されてると思う。それから自分ができることできないことが見えるようになる。それをどうすればいいかも考えられる。

◆コロナって悪くない(いや悪いけど)
そもそもコロナがなかったら、わたしは動画を作ってない(#playwithcateenが初動画)。YouTubeに動画(編集を施した動画)をあげるのはこれが初めて。昨年のいまごろの自分に言いたい。「いまこんなことやってるよ。すごくない?」いくつになっても学ぶことは膨大にある。諦めなければ

◆かてぃんラボ万歳!!
月590円でこんなに刺激的なスペースはほかにないと思う。この自由研究もかてぃんラボがあったからできた。さらにいえば先生が動画でも個別質問でもがっつり解説してくださるので、それを活かしたいとすごく思える。ラボ生のみんなからもたくさん教わったり激励されている。なのに590円。ほんとに申し訳ない。だからこういうのがお返し?ご恩に報いる?になるかわからないけど、いまの自分の精一杯を自由研究に込めたつもりです。

先生、ラボ生のみなさん、いつもありがとうこれからもよろしくです!
(楽譜には「Dedicated to Cateen and Lab menbers」(Cateenさんとラボメンバーに捧げます)と書きました)

【6.使ったもの】

◆楽器:YAMAHA Clavinova CLP-880 (1998年製造)
◆PC:NEC Lavie for Win 8.1(2013年製造) / Lavie for Win.10 (2020年製造)
◆iPhone 7(すべての音声の録音と動画静止画の撮影)
◆楽譜制作ソフト:MuseScore 3 (無料版)
◆PC音声編集ソフト:Wave Pad 音声編集ソフト、Mix Pad多重録音ソフト
◆PC動画編集ソフト:Video Pad動画編集ソフト、ムービーメーカー
◆海の映像:冒頭は広島市、それ以降は宮城県南三陸町。2017年本人撮影

【7.おわりに】

長いレポートをお読みいただきありがとうございました。
ご意見アドバイスご叱責など、なんでもお待ちしております。
このnoteでもYouTubeでもTwitterでも構いません。
よろしくお願いします。ありがとうございました!

最後に大事なこと!
かてぃんラボの案内動画です。
音楽を知るわくわく、よかったら一緒に体験しませんか!


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