ニキ君と登るべき山とBTSの話(新·日本男児と中居より)
日本のARMYにとっては親戚の甥っ子のような存在、ENHYPENのNI-KI(以下、ニキ君)。BTSの所属事務所BigHit(以下ビッヒ)の中では今のところ唯一日本人のデビューメンバーであり、カウントダウンコンサートでは唯一日本語で挨拶してくれて、とにかく癒やされた。
そんなニキ君が、日本のトーク番組にソロ出演するというので、応援の気持ちも込めて拝見。芸能界の大御所ともいえる名司会、中居くんに臆することなく受け答えをしていて、ダンスは勿論圧巻、完璧。マイケルジャクソンのことは詳しくないけど、SMAPの中では一番ダンスに定評のあった中居くんも舌を巻くほどの知識量を持っていることは分かった。さすがダンスに厳しいビッヒのグループで、ダンスリーダーやってるだけはある。15歳でこの風格、ジョングク以来の黄金マンネなのでは、いやむしろ15歳のジョングクはこんな受け答え出来なそうだし、ニキくんはジョングクを超えてくる…?と期待しかない。
さて、熱く書いてしまったが、今回の主題は違う。
最後、ニキくんが中居くんにアドバイスを貰う場面で中居くんから出た言葉。
「同じ山に登っているのか、志は一緒であるかは定期的に確認した方が良い」
初期のSMAPxSMAP(以下、スマスマ)なども知っている世代からすると、この言葉は相当にキた。中居くんは、きっと今でもSMAPが解散に追い込まれたことに後悔があるのかもしれない。日本のアイドルグループとして頂点を極めたあと、それぞれの志が個人に重点を置かれるようになることは想像に難くない。グループ存続に力を尽くした人だから言える、重みのある言葉だと思う。
翻って、我が推しであるBTSのことを考える。
2019年にはワールドツアーを成功させ、2020年はとうとう世界最高峰のグラミー賞までノミネートされた。まさに世界のBTS。韓国国内のアワードも軒並みとり、まさにtop of topだ。
これが、私には昔のSMAPと重なって見えた。これから、彼らの目標はどこに向かうのだろう。
コンサートをしたい、アミに会いたい。彼らから何度となく聞かれた言葉で、彼らがコンサートをいかに愛しているかが分かる。
しかし残念ながら、コロナの影響でコンサートは国内はまだしも海外ツアーは当分難しいし、韓国でのコンサートに他国のファンを呼ぶのも難しいだろう。Kポップが海外市場に向かうのは国内市場規模が小さいからという話を良く耳にするので、国内でのツアー規模はやはり小さくなり、海外は配信のみという時期は残念ながら続く。更にビッヒは配信関連に相当な投資をしており、ポストコロナに向けて動いているのが良く分かる。世界を知ってしまった今、彼らが満足出来るコンサートを続けていけるのか、分からない。
曲を作る、ミクステを作る。これも彼らが良く言うが、実は私はこの言葉をメンバーから聞くと不安になる。なぜなら、これは個人活動だから。勿論、今までも個人活動はそれなりにある。SUGAは他の人のプロデュースもしているし、AgustDもある。Vはドラマだって出ていた。まだBTSを追いかけて3ヶ月くらいだが、それくらいは知っている。でもそれは、BTSがまだ目標に向けて走り続けている時だ。今、個人活動を個々が積極的に行ったあげく、登る山がそれぞれ違うことに気づいてしまったら、BTSはどうなってしまうんだろう。
こんな不安を掻き立てる虚妄を書いたが、きっと彼らは、どこかでグループとしての目標を立てているだろう。根拠はないが、色んな動画を漁って要所要所で出てくるパンPDを見ているとその辺はきっちりやらせると思う(ちなみに元AKBヲタからすると、パンPDは秋元康そっくりだ)。そのグループの目標を、アミにも共有してくれるのだろうか。どれだけ高い山を目指しているのか分かれば、きっと安心出来る。その間は7人でいてくれるはずだから。
メンバー最年長のジンの兵役まであと2年。更に法律改正が起こる可能性はなくはないが、そんな希望的すぎる観測を除くと、タイムリミットは実は迫っている。
BTSはこれから、どこに向かっていくのだろう。3月に届くウィンターパッケージを見たら、何か掴めるのだろうか。きっと作っているであろう、新曲や新しいアルバムで分かるだろうか。彼らの見据える山、志が、どうか7人一緒のモノでありますように。
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