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Walking through life with cerebral palsy: reflections on daily walking by adults with cerebral palsy

Beate Eltarvåg Gjesdal, Reidun Jahnsen, Prue Morgan, Arve Opheim & Silje Mæland (2020) Walking through life with cerebral palsy: reflections on daily walking by adults with cerebral palsy, International Journal of Qualitative Studies on Health and Well-being, 15:1,

【要旨】

目的:歩行は脳性麻痺を持つ子どもの小児期理学療法において主要なターゲットである.この子どもたちが成長したときに,歩行の重要性もしくは価値についてはほとんど情報がない.本研究の目的は,脳性麻痺を持つ成人が自身の日々の歩行について振り返ったもの(reflections)を調査することである.

方法:半構造化された個別インタビューを行い,systematic text conden-sationにより4ステップの主題横断事例分析(thematic cross-case analysis)を行った.

結果:8名の歩行可能な脳性麻痺の成人(26-60歳,女性4名・男性4名)にインタビューを行った.ほぼ全員が成人期に歩行能力の悪化を経験しており,内的要因,例えば痛みや疲労,バランス低下および転倒への恐怖によって歩行が制限または影響を受けていると報告している.歩行の異常さによる周囲の目や季節の変化といった環境要因により自由に歩行できないということも共通していた.エネルギー節約のために移動補助器具を使っている者もいた.

結論:内的・外的要因ともに脳性麻痺の成人の歩行に影響を与えていた.脳性麻痺の成人による振り返り(reflections)により,このような要因がパブリックスペースでの参加を減らしうるものであり,もしかすると移動補助器具の使用を取り入れて使うようになるのかもしれないことが示唆されている.

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