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神様は乗り越えられる人にしか試練を与えないだなんていうけれど

こんな試練与えてほしくなかった。

2週間後の9月24日で40歳になる。
ここ数年は誕生日のときに目標をたてたり、記念投稿みたいなことをしなくなっていたけれど、10の位が変わるのは大きな節目だなと思って、「誕生日当日になにかnoteに書こう!」と思ってこんな文章を書きかけたまま数ヶ月がたっていた。

習ったのは中学だったんだっけ。それとも高校だったのかな。それすら忘れちゃったけれど、漢文の授業の教科書に『論語』が載っていたことを今でもすごく覚えてる。

子曰、吾十有五而志乎学、三十而立、四十而不惑、五十而知天命、六十而耳順、七十而従心所欲不踰矩。

現代語訳にすると、
先生(孔子)はおっしゃいました。「私は15歳のときに学問を志し始めた。30歳になったときに独り立ちをし、40歳になったときには惑わされることがなくなった。50歳のときに自分の天命を理解し、60歳のときにようやく人の意見に素直に耳を傾けられるようになった。そして70歳になって、自分の思うように行動をしても人の道をはずすことはなくなった。」


訳もなにも覚えてなかったけれど、他の歳がなんだったのかはまったく覚えてないけれど、40歳が「不惑」なことだけがすごく印象に残ってて。

10代だったわたしは「そりゃ40歳にもなれば迷わんやろw まー、子育ても大変とかいうし、子どももある程度の年齢になってて、子育てで悩むこともなくなる時期ってことなんかな。」なんて考えていたんだけれど。

40歳になったわたしは、子どもがいないどころか、いまだに独身でいる。そして不惑なんてとんでもなくて、毎日悩んで、迷って、悲しんで、それでもどうにか生きている。

9月に入って、そろそろ誕生日も近づいてきたし続きを書かなきゃなと思っていた9月5日、がんの告知を受けた。その日から大好きだったお酒をやめた。

そしてそのことを伝えた3日後に、彼ともお別れすることになった。彼の人生を大切にしてほしくて、わたしから話題に出したことだったけれど、本音を言えばこれから始まる手術や辛い治療を支えてほしかった。いや、それも言ったんだけどね。毎日泣いて疲れ果てていて、話し合いをする余裕や元気なんてなくて受け入れるしかなかったな。

ここ数年も今年もいろんなことがあって、でもようやく少しずつ平穏な日々を過ごせるようになったと思っていたところだったのに。たった数日でぜんぶなくなっちゃった。この先、治療してくことを考えると妊娠はおろか、もう良い出会いなんて無いんだろうな、この先ずっとひとりだなあ、って考えてしまう。これからいろんなことにひとりで立ち向かっていかなきゃいけない。本当に不安でこわくてこわくてもう消えてしまいたい。

立ち向かうしかないから立ち向かうけどさ。
こんな試練は本当にいらなかった。


でも今回病気のことを友達に話したら「一人じゃないよ」「みんな味方だよ」って言ってもらえた。Twitterに不安な気持ちをこぼしていたら連絡をくれた人も何人もいた。

40年近くも生きてきて、自己肯定感は低いし自信を持てないわたしだけど、こんなふうに言ってくれる友達がこんなにたくさんいるなんて「わたしの生き方もあながち間違いじゃなかったのかな」って思えた。家族や友達からの言葉がとてもありがたくて、毎日ぼろぼろ泣きまくっています。(不安で泣いて、ありがたくて泣いて、毎日干からびています。)

ひとりになっちゃうなって思ってたけど全然ひとりじゃなかったね。みんな本当にありがとうね。

そんなわけでわたしの40代は「不惑」どころか、人生最大の「惑」で始まる予定です。毎日悩んで、迷って、悲しんで、それでもどうにか生きていこうと思います。神様どうか見ててください。

(最後に)
突然の報告で驚かせてしまったかもしれません、ごめんなさい。
プライベートすぎる話てんこもりなので公の場に書くのもどうかと思ったのだけど、仕事も当面リモートにさせていただくことになり、今後お休みすることも増えてしまうというのと、楽しい会にお誘いいただいても当面お断りになってしまうのでお知らせしておきたかったのと、なにより弱音を吐き出さないと心が壊れてしまいそうだったので書くことにしました。

まだ全然気持ちの整理がついてなくて、みんながついてくれてるとは思えたけれどやっぱり物理的にはひとりなので、ずっといろんなことを考えてしまって、不安でつらくて、なかなかごはんも食べられなかったり眠れなかったりで身体も心も弱りまくっています。でもすこし落ち着いてきたらお茶したりごはん食べに行ったりしたいと思っていますので、普段から仲良くさせていただいているみなさま、引き続きよろしくお願いします。
※詳しいことはこれからだけど「命にかかわるようなことはないよ」とは言ってもらえています。

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