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9/11 Memorial & museum

MoMAに行った翌日19日には911メモリアルミュージアムを訪れた。
シティホールで地下鉄を降りて、場所を確認しながらしばらく歩くとまずサブウェイ ステーションが目に入る。奇抜な建築デザインに誘われ中に入って通り抜けると目の前にあった。開館時間に合わせてホテルを出たおかげで、入場の列にはまだ十数人しかいなかった。チケットを購入してエスカレーターで地下に向かうと、外に建っている簡素な建造物からは想像できない広さにまず驚く。それもそのはずでタワー2棟分の敷地が地階に広がっている。
2001年9月11日のニューヨークで何が起こったのか、時系列に沿ってパネル、遺物が膨大に並ぶ。むき出しの鉄骨跡、掘り出された壁面、一部を潰された消防車など。今まで感じたことがない感情が全身を包む。
中央の撮影禁止エリアは亡くなった人たちへの追悼の場所だ。壁一面の遺影の他に、デジタルシステムでテーブルのスクリーンに故人の情報が流れる。そのエリア中央に床面総ガラス張りの暗い部屋があり、壁面には故人のプロフィールなどが一人づつ流れている。床面のガラスの下には灰となった地面が見える。私は今巨大な墓の上にいると感じ、体が震えた。

順路に沿って歩くとアメリカのこの日の出来事に対する姿勢を強く感じる。いかに打ち砕かれ、怒り、悲しんだか。しかし国の威信をかけて対抗する。これがその象徴だと感じられるくらいのボリュウムと展示力。まさに総力をかけて。

様々な場所の戦いなどで犠牲になった人たちの上に今の私達があると感じる。最近、公園ののどかな光景を見るとそれだけで涙が浮かぶ事がある。晴れた日の上野公園、雪が降り始めたセントラルパークで普通に目にする家族に。


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